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株式会社今間製作所の労使紛争に関する質問主意書

衆議院 第80回 第4号承知していない ×2

提出者
衆議院
提出日
1977年2月16日
内閣転送 1977年2月19日
答弁書受領日
1977年3月8日
提出から20日
答弁の項目数
7
質問 1,903字/答弁 1,985字

質問本文

衆議院議長 保利 茂 殿

株式会社今間製作所の労使紛争に関する質問主意書

山形県鶴岡市泉町四―六に本社並びに工場を置き、主として農機具の生産と販売を行つている株式会社今間製作所(以下「会社」という)と、総評全国金属労働組合山形地方本部今間製作所支部(以下「支部」という)との労使紛争につき、以下の諸点について質問しますので、労働大臣、法務大臣、通産大臣の御見解を賜りたい。

一 会社は去る昭和五十一年十月二十六日、山形地裁鶴岡支部に、会社更生法の申請を行つたが、それ以来労使の紛争が激化している。

そこで、支部並びに支部の上級団体である全国金属労働組合(東京都渋谷区桜丘町十五 ― 十一、以下「全金」という)が、東京都地方労働委員会、山形県地方労働委員会、鶴岡労働基準監督署並びに山形地裁鶴岡支部に、不当労働行為救済申立、労働基準法違反の申告並びに身分保全の仮処分申請などを行つたと聞いているが、その進行・処理状況、結果を明らかにされたい。

また、この申立には会社のみでなく銀行なども対象にされているといわれるが、いかなる内容なのか明らかにされたい。

二 山形地裁鶴岡支部高木判事は、昭和五十二年一月十日、会社の要請に応じて支部組合員を集め、支部は人員整理を認めよというような発言をなし、遅配賃金の早期支払、首切合理化に反対するという全金並びに支部の方針に不当に介入したといわれているが、その事実関係を明らかにされたい。

その際の高木判事の発言内容のすべてが支部の「テープ」にとられているというが、その点も併せて明らかにされたい。

三 山形地裁鶴岡支部より任命された細田保全管理人(埼玉県桶川市西二丁目九番三十七号、マメトラ農機株式会社社長、以下「管理人」という)は、就任すると、まず次のような誓約書の提出を支部組合員に求めた。

誓   約   書

更生会社今間製作所保全管理人殿

住     所

氏     名

私は更生会社株式会社今間製作所の一日も早い再建の為下記の誓約を致します。

記

一、上部団体への加入は致しません

二、外部団体の役職にはつきません

三、更生完了まで組合活動(争議行為)は致しません

四、会社で行う人事異動には従います

(右原文のまま、但し原本は横書)

右のような誓約書の提出を強要することは、憲法、労働組合法に違反した行為であり、また、黄犬契約として禁じられていると思うがどうか。

併せて、裁判所の任命する管理人のかかる行為がゆるされるものか、見解を明らかにされたい。

四 管理人は、支部と会社との間に、協議、同意約款の協定があるにもかかわらず、支部となんら協議せず、昭和五十二年一月三十一日付で、支部組合全員の「解雇」を行つた。

また、解雇通告書のなかで「裁判長(高木判事)からもとくと説明した通り」と述べ、裁判官自らが組合員の解雇通告に介入したといわれているが、その事実について明らかにされたい。

五 管理人に解雇権があるか、ないかについては、昭和四十二年七月、会社更生法の改正に当たつて、全金本部応接間で行われた協議(法務省側より宮脇参事官、時岡検事が出席、全金側より平沢業対部長が出席、総評弁護団側より栂野泰二弁護士ほか数名出席)した結果、法務省より文書で全金側に次のような回答を行つている。

その内容は「保全管理人……会社の常務に属する行為、すなわち経常的な業務行為しかすることができないから、お尋ねのような人員整理をすることはできないと考える」と明確な解釈をしている。

さらに、第五十五国会参議院法務委員会議事録第十六号(昭和四十二年七月二十日)によれば、亀田得治委員の質問に対し、法務省新谷民事局長も、明確に「保全管理人は人員整理ができない」と答弁している。

従つて、高木判事、細田保全管理人の行為は、右の解釈に照らして明らかに反していると思われるがどうか。見解を賜りたい。

六 管理人は、支部との団体交渉のなかで、支部組合員に対する未払賃金(昭和五十一年夏季手当、同年十一月、十二月分給料、昭和五十二年一月分給料)を支払う意志のないことを明らかにしているが、裁判所が任命した管理人として、この態度は妥当なものかどうか見解を明らかにされたい。

七 今間製作所の倒産会社更生法の申請は、山形県下の地場企業として最大のものであるため極めて深刻であり、その及ぼす影響も多大なものがある。

この再建対策について、政府はどのような方針をもつているか明らかにされたい。

併せて、当面はこの労使紛争の解決こそ最大の対策と考えられるが、政府の見解と方針を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

1(1) 総評全国金属労働組合(以下「全国金属」という。)は、昭和五十一年十二月七日、東京都地方労働委員会(以下「東京地労委」という。)に対し、株式会社今間製作所(以下単に「会社」という。)及び株式会社荘内銀行を被申立人として、労働組合の運営への支配介入の禁止等の救済を求める不当労働行為救済申立てを行つたが、東京地労委では、昭和五十二年二月末日現在(以下単に「現在」という。)、右申立てについて調査を行つているところであると聞いている。

(2) 総評全国金属労働組合山形地方本部今間製作所支部(以下「今間製作所支部」という。)は、昭和五十二年一月三十一日、山形県地方労働委員会(以下「山形地労委」という。)に対し、会社を被申立人として、解雇の撤回、労働組合の運営への支配介入の禁止等の救済を求める不当労働行為救済申立てを行つたが、山形地労委では、現在、右申立てについて調査を行つているところであると聞いている。

2 昭和五十一年十月から昭和五十二年二月までの間に、今間製作所支部の役員等から鶴岡労働基準監督署に対し、計五件の労働基準法違反の申告があつたが、同労働基準監督署では、会社に対して臨検監督を実施したところ、これら五件について労働基準法第二十三条、第二十四条又は第二十六条に違反する事実が認められたので、これを是正するよう勧告したところである。その結果、現在までのところ、一件の申告に係る事項について是正され、その他の事項については、会社から同労働基準監督署に対し是正計画書が提出されているところである。

3(1) 今間製作所支部は、昭和五十一年十二月八日、山形地方裁判所鶴岡支部(以下「山形地裁鶴岡支部」という。)に対し、会社を被申請人として、労働協約義務履行仮処分申請事件を提起したが、右事件は、現在、山形地裁鶴岡支部に係属中であると聞いている。

(2) 今間製作所支部の組合員二百八十四名は、昭和五十二年二月十日、山形地裁鶴岡支部に対し、会社を被申請人として、従業員地位保全仮処分申請事件を提起したが、右事件は、同月二十六日、取り下げられたと聞いている。

二について

会社は、昭和五十一年十月二十六日、山形地裁鶴岡支部に対し、会社更生手続開始申立事件を提起し、昭和五十二年一月十日、担当裁判官が、会社の経営、工場の操業状況等をは握するため現場に赴いた際、会社内において、従業員らに対し、会社更生手続等について説明した事実はあるように聞いているが、政府としては、右以上のことは承知していない。

三について

労働組合法は、使用者に対し、労働者が労働組合に加入し、又はこれを結成しようとしたこと、労働組合の正当な行為をしたこと等を理由としてその労働者に対して不利益な取扱いをすること、労働者が労働組合に加入しないこと等を雇用条件とすること、労働組合の結成・運営に支配介入すること等を不当労働行為として禁止している(同法第七条)。

会社更生手続における保全管理人についても不当労働行為が許されないことはもちろんであるが、御質問に係る保全管理人の行為が右の不当労働行為に当たるかどうかについては、労働委員会あるいは裁判所が判断すべきことであるので、政府としてとかくの見解を述べることは差し控えたい。

四について

会社は、昭和五十二年一月二十八日付け文書をもつて、従業員全員に対し、同月三十一日付けで解雇する旨通知したが、同年二月二十五日、今間製作所支部及び従業員に対して右通知を撤回する旨表明したと聞いている。

担当裁判官の行為については、政府としては、二についての答弁以上のことは承知していない。

五について

いわゆる人員整理を企画し、実施することは、会社更生法第四十条第一項ただし書にいう「会社の常務に属しない行為」に該当し、同項ただし書の規定により裁判所の許可を要するものと解されるが、政府としては、御質問に係る保全管理人等の具体的な事件処理の当否については、裁判所に係属中の事件に関することでもあるので、とかくの見解を述べることは差し控えたい。

六について

御質問に係る保全管理人の態度の当否については、五についての答弁と同様の理由で、政府としてとかくの見解を述べることは差し控えたい。

七について

会社の再建対策については、現在山形地裁鶴岡支部において更生手続開始の決定の可否につき審理中であるので、政府としては、その審理の行方を見守つているところである。

また、政府としては、会社の再建が円滑に行われるためには、労使の理解と協力が重要であると考えており、そのため、労使紛争については、労使当事者の自主的解決への努力に期待しつつ、山形県当局と連絡のうえ、労使の話合いを促進する等紛争の早期かつ円滑な解決のために努力して参りたい。

右答弁する。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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