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沖縄の野生動物保護に関する質問
参議院 第100回 第10号
質問本文
沖縄の野生動物保護に関する質問主意書
ガラパゴス諸島が、チャールス・ダーウィンの「種の起源」の島として世界的に有名なことは、つとに御承知の通りである。しかし、一方、沖縄が「東洋のガラパゴス」と呼ばれていることを知る人は、余りにも少ない。動物生態学を専門とされる聖母女学院短大教授伊藤正春先生が、九月二十九日付け朝日新聞夕刊紙上において、述べておられるところによれば、「琉球列島のもつ進化論上の価値は、すでに世界的に有名なガラパゴス諸島に、勝るとも劣らないものと考えられる。」とのことである。しかるに、現地沖縄の野性動物保護の実態は、極めて憂慮すべき状態であると言われている。よつて、以下の点について質問をする。
一 沖縄県において、特別天然記念物及び天然記念物に指定された動物には、どんなものが居るか、そして、現在どのような保護対策と保護に必要な財政措置が採られているか、伺いたい。
二 ガラパゴス諸島では、ガラパゴス方式といわれる全域国立公園指定による保護がなされているとのことであるが、沖縄には、この方式の適用は可能か。もし可能でないとすれば、その隘路は何か。また、全域適用が不可能とすれば、部分的に、一島あるいは一地域を限つて適用することはどうか。
三 沖縄には、広範囲に米軍基地と自衛隊基地が存在するが、その存在と“進化論の宝庫”の防衛とは、どのように調和させられるか、承りたい。
四 政府は、沖縄を含む琉球列島が“進化論の宝庫”としての価値を持つことを認識されているか。もし認識されているとすれば、その価値を守るための保護対策と資金援助の必要性について、どのように考えているか承りたい。
五 「東洋のガラパゴス」の価値を国際的に公認させるために、何か具体策を検討される考えはあるか。また、国際的な研究所を誘致して、貴重な野生動物を保護すると同時に、学問研究の振興と文化の交流に資する考えはないか。
六 最後に、現に国立公園に指定されている西表島でさえ、何らの観光規制もなく、野放しに近い環境破壊を生じているといわれる点については、まことに憂慮に堪えないところである。これに対して、政府は、早急に善後策を立てるべきであると考えるが、この点、どのように対処される考えか、見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
(1) 沖縄の野生動物のうち特別天然記念物に指定されているものはアホウドリ、ノグチゲラ、カンムリワシ及びイリオモテヤマネコがあり、天然記念物に指定されているものとしては、ケラマジカおよびその生息地、ヤンバルクイナ、ダイトウオオコウモリ、リュウキュウヤマガメ等がある。
(2) これらについては、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律、文化財保護法、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律等により、捕獲、譲渡等を規制しているほか、その分布、生態等について各種の調査を行うとともに、必要に応じ保護増殖事業を実施し、その保護を図つているところである。
二、三及び四について
(1) 沖縄の野生動物には、価値の高いものも少なくないと認識しており、必要に応じて保護措置を講じてきたところであり、今後ともこの方向で対処してまいりたい。
(2) 野生動物の保護のための規制を行うに当たつては、沖縄県において百万人を超える県民による社会経済活動が行われているとともに、防衛施設も存在している事情を十分に考慮していく必要があると考えている。
(3) このような考え方に立つて、沖縄県においては、自然公園法に基づく西表国立公園、沖縄戦跡国定公園、沖縄海岸国定公園の指定に加え、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に基づく鳥獣保護区の設定、文化財保護法に基づく野生動物及びその生息地の天然記念物の指定等の諸制度の積極的活用を図つてきたところであり、また、防衛施設とも調整を図つて、保護ができるよう努めてきたところである。
五について
(1) 沖縄の野生動物に関する国際的な評価は、関係研究者等による学術研究の成果が内外の関係学界に広く紹介されること等を通じて定まつていくものと考える。今後、研究者からの調査研究の要望に応えて研究援助に努めてまいりたい。
(2) 国際的な研究所の誘致等の施策については、学術的な調査研究等の成果に基づく学界の意向など関連する状況を考慮しつつ慎重に検討すべきものと考える。
六について
西表島における国立公園の区域は、住民の居住地及びその周辺を除く浦内川、仲間川等の河川沿いに広がる亜熱帯林を中心に設定されており、この区域内の自然環境については、観光開発を含む各種の開発行為を規制するなど適切な保護を図つているところであり、今後とも適切に対処してまいる所存である。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。