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自衛のための必要最小限度の武力の規模に関する質問

参議院 第122回 第2号

提出者
参議院
提出日
1991年11月8日
内閣転送 1991年11月13日
答弁書受領日
1991年11月29日
提出から21日
答弁の項目数
5
質問 725字/答弁 699字

質問本文

自衛のための必要最小限度の武力の規模に関する質問主意書

政府は、自衛のための必要最小限度の武力を保有できるという見解を採っているが、その規模(言い換えれば、必要最小限度の自衛力の上限)に関しては明確にしていない。よってこの点を明らかにするために以下質問する。

一 必要最小限度の自衛力の規模について

1 憲法上認められた必要最小限度の自衛力の規模には上限が存在するのか。存在するのであれば、上限は何によって定められるのか明らかにされたい。

2 この上限は固定的なものなのか、あるいは平時・有事などの状況の変化にともない連動する可変的なものなのか。

二 必要最小限度の自衛力と防衛計画の大綱との関係について

1 防衛計画の大綱が定める防衛力は、政府が平素から言う必要最小限度の自衛力を満たすものなのか。

2 「防止力」(「防衛を考える会事務局」編『わが国の防衛を考える』-一九七五年九月朝雲新聞社発行-四二頁)と必要最小限度の自衛力とは同義であるのか。もし違うのであればその違いについて明らかにされたい。

3 防衛計画の大綱が想定する「限定的かつ小規模な侵略」は、「地域的に限定されたもの」(一九八七年八月二七日衆議院内閣委員会における西廣防衛庁防衛局長答弁)とされているが、その地域的範囲は「自衛隊法施行令」第一四条及び第二七条の定める「警備区域」におおよそ該当するのか。もし該当しないのであれば、その範囲を明らかにされたい。

4 現在陸上自衛隊の総数は、大綱が定める一八万人をはるかに下回る一五万一四五〇人(平成三年度版『防衛ハンドブック』)しかいないが、このような状態でも陸上自衛隊は「限定的かつ小規模な侵略」に十分対処できるのか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

我が国が憲法上保持し得る自衛力は、自衛のための必要最小限度のものでなければならない。その具体的な限度は、その時々の国際情勢、軍事技術の水準その他の諸条件により変わり得る相対的な面を有する。

二の1について

「防衛計画の大綱」(昭和五十一年十月二十九日閣議決定。以下「大綱」という。)に定める保有すべき防衛力の水準は、憲法上保持し得る自衛力の範囲内にある。

二の2について

御指摘の冊子において「防止力」の用語が用いられている部分は、「防衛を考える会」の参加メンバーの個人としての意見の交換の内容を整理したものであるので、政府として当該用語の意味内容について答弁する立場にない。

二の3について

自衛隊法施行令(昭和二十九年政令第百七十九号)第十四条及び第二十七条に規定されている「警備区域」は、陸上自衛隊の方面隊又は海上自衛隊の地方隊がそれぞれ警備実施計画の作成、警備地誌の調査及び作成若しくは警備情報の収集又はこれらの事項についての関係機関との連絡に関する事項を担当すべき区域として定められているものである。

一方、大綱における「限定的かつ小規模な侵略」とは、全面戦争や大規模な武力紛争に至らない規模の侵略すなわち限定的な侵略のうち、小規模なものを言い、かかる意味において地域的にも限定されているものであるが、その性質上、具体的な地理的範囲については、一概には言えない。

二の4について

大綱に定められている陸上自衛官の定数と現員との差は、有事に緊急に充足し得る職域等について部隊運営等に重大な支障を来さない範囲である程度充足を下げておくこともやむを得ないとの考え方によるものである。

参議院の原文

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