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視覚障害者の福祉の増進に関する質問

参議院 第126回 第13号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
1993年6月16日
内閣転送 1993年6月17日
答弁書受領日
1993年7月13日
提出から27日
答弁の項目数
5
質問 1,306字/答弁 1,565字

質問本文

視覚障害者の福祉の増進に関する質問主意書

「国連・障害者の十年」も昨年をもって終了し、「国連・障害者の十年」以降の障害者対策の在り方については、本年一月、中央心身障害者対策協議会の意見具申が内閣総理大臣に提出された。

同意見を踏まえ政府は、新たに長期的視点に立った「障害者対策に関する新長期計画」を本年三月に策定し、「国連・障害者の十年」終了後も障害者対策をなお一層推進するものとなった。

「新長期計画」は、国が障害者対策に関する責務と積極的な取組を表明するとともに、障害者の主体性、自立性の確立を促し、すべての人の参加による、すべての人のための平等な社会づくりを強調、また、障害者の重度化、重複化及び高齢化への対応などを取り上げ、さらに、施策の具体化に当たっては、政府、各機関の連携、総合性をうたっている。

こうした動向に対応し、障害者の中でも特に重度化、高齢化の割合が高い、視覚障害者の実態とニーズにこたえた福祉を増進するため、以下質問する。

一 視覚障害者の外出時の付添いを行うガイドヘルパー派遣事業において、視覚障害者の移動のための公共交通機関がない場合、ガイドヘルパーが自動車を使用することを認めるべきではないか。

二 網膜色素変性症に対する研究体制を充実させ、一刻も早く原因・有効な治療法を究明するとともに、特定疾患治療研究事業の対象疾患(いわゆる難病指定)にするべきではないか。また、身体障害者障害程度等級表において、視野狭窄の評価改善を行わないのはなぜか。

三 障害者全般の雇用状況については相当改善されてきているものの、なお、視覚障害者の雇用は必ずしも十分に改善されていない状況にある。また、障害の種類別、程度別で障害者の雇用状況に差が生じている。そこで、障害者雇用率を障害種類別、程度別に改め、低調と見られる重度視覚障害者の適職の開発、研究及び実践など、雇用対策を積極的に推進すべきだと考えるが、どうか。

また、雇用困難な視覚障害者が主体となる授産施設、福祉工場等の増・開設を促進すべきではないか。

四 道路交通法では、視覚障害者が道路を通行する時は白い杖か盲導犬を連れていることが定められている。盲導犬は法律で認められた視覚障害者の歩く「眼」であり、厚生省、運輸省からそれぞれ、盲導犬を連れた視覚障害者の旅館や飲食店などの利用について、関係業者が十分配慮する等を内容とする通達が出されている。しかし、通達はあくまでも配慮をお願いするという要望であり、法的な拘束力を持つものではない。現に、衛生的に不安がある、他の客から苦情が出る等を理由に盲導犬の出入りを禁止している施設もあるとのことである。旅館等の盲導犬に対する理解を今後徹底するため、政府はいかなる施策を採るのか。

五 身体障害者のJR旅客運賃割引は、単独で百一キロ以上乗車する場合、普通乗車券が五割引となる。一方、百一キロ以下は比較的近距離でもあり、障害者が単独で乗車する頻度も多いのにもかかわらず、運賃割引が認められていない。障害者が単独で乗車する際にも、百一キロ以下もぜひ旅客運賃割引を実現すべきだと考えるがどうか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘のガイドヘルパー派遣事業は、重度の視覚障害者等の歩行、各種交通機関の利用等による移動を介助するため、障害者に付き添うホームヘルパーを派遣するものであり、当該ホームヘルパーが自ら自動車を運転することは想定していない。

二について

網膜色素変性症については、昭和四十九年度から原因の究明及び治療法の確立を目指し研究を進めているところである。

また、御指摘の特定疾患治療研究事業は、診断基準は確立しているが、原因が不明であり、難治度及び重症度が高く、さらに、患者数が少ないため公費負担の方法により受療を促進しないと原因の究明、治療方法の確立等に困難を来すおそれがある疾患を対象としており、網膜色素変性症については、いまだ明確な診断基準が確立されていないため、現時点においては、当該事業の対象疾患とすることは困難である。

身体障害者の障害程度の等級については、専門家からなる身体障害者福祉審議会審査部会における検討結果に基づいて定めているところである。視野狭さくについては、視野の機能の程度により四級又は五級の評価を行っているところであるが、この評価の見直しについては、他の障害の評価との均衡等を踏まえつつ、慎重に検討すべき課題であると考えている。

三について

障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号。以下「障害者法」という。)に基づく身体障害者雇用率を障害の種類別に設定した場合には、職種又は業種によってその雇用の可能性が大きく異なり、公平性の確保等の観点から障害者雇用を進める上でかえって問題が多いと考えられること等から、すべての身体障害者を包括して一つの身体障害者雇用率が設定されているところである。

なお、視覚障害者については、障害者法に基づき、一定の職種について特定身体障害者雇用率が設けられており、その雇用の促進については特別に配慮されているところである。

また、障害者法第十四条第三項において、身体障害者雇用率の算定に当たっては、重度身体障害者である労働者は、その一人をもって二人の身体障害者である労働者に相当するものとみなすこととされており、障害の程度に応じた配慮がなされているところである。

視覚障害者の適職の開発及び研究等については、平成二年二月から平成四年一月まで日本障害者雇用促進協会が視覚障害者職域開発研究会を設置し、研究を行ったところであるが、その成果については、平成三年度から重度視覚障害者等の雇用の促進を図ることを目的として実施している重度障害者雇用促進プロジェクト事業等において活用しているところである。政府としては、今後とも、視覚障害者の雇用の促進を図ってまいりたい。

身体障害者の授産施設、福祉工場等の施設整備については、国においてその費用の十分の五を補助し、促進を図っているところである。なお、これらの施設については、地域における視覚障害者を含む身体障害者の状況を踏まえて整備が進められることが適当であると考えている。

四について

盲導犬を伴う視覚障害者が、旅館、飲食店等を円滑に利用できるようにするためには、営業者や他の利用客等の十分な理解と協力が必要であることから、今後とも、その啓発に努めるとともに、必要に応じ、関係業界を指導してまいりたい。

五について

現在、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項に規定する旅客会社が実施している身体障害者に対する運賃割引制度については、割引による減収を一般的に他の利用者の負担によって賄うこととされている。

当該割引制度を現状以上に拡大することについては、これによる減収分の負担の在り方、身体障害者対策全般との関係等慎重に検討すべき問題があると考えられる。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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