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障害者の雇用対策に関する質問
参議院 第118回 第7号お答えすることは困難 ×1承知していない ×2
質問本文
障害者の雇用対策に関する質問主意書
今年は国際障害者年から十年目、「国連・障害者の十年」もあと二年である。わが国では、今なお、精神障害者、てんかん、難病患者は、福祉施策の対象となる『障害者』の範囲から除外されている。障害者の社会参加を保障するまちづくりを見ても、駅のホームへのエレベーターや、エスカレーターの設置は全国的にはまだまだ不十分な数しかない。
また、先の総選挙ではテレビの政見放送に手話通訳さえ付けられず、聴力障害者の政治参加の願いは踏みにじられている状態にある。周知のように、国際障害者年の理念は「全面参加と平等」である。この立場から、重要課題の一つである障害者の雇用対策に関する次の事項について質問する。
一 八十八年四月、「障害者の雇用の促進等に関する法律」により「障害者」の対象が拡大され、法定雇用率は一・六%に引き上げられた。しかし、その後連続して有効求人倍率が上昇しているにもかかわらず障害者の実雇用率は横這いである。総務庁も「身体障害者の福祉・雇用に関する調査結果に基づく改善意見」で、「企業における雇用率の改善が十分図られていない」と指摘しているところである。これはどのようなことが理由で達成されないと考えているのか。
二 大きな企業ほど雇用状況が悪く、業種で見れば、銀行、保険、金融、不動産業などが障害者の雇用で遅れている。しかも以前からこの傾向は続いている。これらの業界は近年、土地、為替投機等で大儲けする一方で、障害者の雇用という最低の社会的責任も果たしていない。それもこの十年間ほとんど変わらず一向に努力の跡が見えないが、政府としてどのような対策を立て、改善していくのか。
三 法定雇用率で諸外国の例を見れば、例えば西ドイツは六%、オーストリアは四%以上であるが、日本は六十三人以上の民間企業で法定雇用率一・六%である。しかし、この率は現在はパート労働者は除外して常用労働者を対象に雇用率を課すことになっている。今日、大企業は膨大なパート労働者を雇用している。これでは大企業などはほとんど障害者を雇用しなくてよいことになるのではないか。この事態に対応し政府は、パート労働者も算定の基準の中に含めるべきではないか。
四 「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、労働大臣に雇用率未達成の企業名を公表する権限を与えている(第十六条)が、この権限はこれまで一度も行使されていない。この権限を行使し厳しい姿勢で雇用を促す必要があるのではないか。
また、総務庁の「改善意見」でも、同法第十五条に定める障害者の雇入れ計画についての作成命令、雇入れ計画の適正実施勧告などが職業安定所において十分に行われていない実態を指摘している。職業安定所の職員の増員など体制の強化を図るとともに、こうした権限を十分に発揮し、障害者雇用に万全を期すべきと考えるがどうか。
五 小規模作業所(共同作業所)は急速にその数が増えている。この小規模作業所の現状について、(1)現在全国で何箇所ぐらいあるのか。(2)一作業所当たりの平均通所者は何人くらいか。(3)年令構成はどのようになっているか。政府はどのように把握しているか。
六 民間の調査によると、小規模作業所(共同作業所)は八十四年に千十箇所であったのが、八十八年には二千二百五十箇所になっている。この間に倍以上、急速に増えている理由について政府はどのように考えているのか。
七 養護学校の卒業生の就職率はどのように推移しているか。
八 精神薄弱者を含めて、重度障害者の雇用対策が進んでいない一方で、養護学校卒業生の進路先として、あるいは精神病院退院者の地域の活動の拠点としての小規模作業所は、今後ますます増加の一途をたどることは、もはや論を待たずして確信できるところであろう。障害者の働きたい、社会活動に参加したい、という要求の反映が小規模作業所の増大になって現われていると思われるが、政府はどのような対応を考えているのか。具体的に示して頂きたい。
九 小規模作業所の運営には障害者の家族や関係団体の大きな努力がある。政府の国際障害者年後期重点施策でも「重度障害者に最大の重点を置きつつ、可能な限り一般雇用の場を確保することを基本方針として障害者の特性に応じたきめ細かい諸対策を講じていくものとする」、「小規模作業所に対する助成の充実」を挙げている。しかし政府の補助は低く、今年度、七百九十四箇所に対し、一箇所当たり八十万円の補助を行ったが、これは運営費平均額の九・〇%程度のものであり、地方自治体の平均交付額と比べても約六分の一に過ぎない。政府は小規模作業所に対する補助を拡充していく考えはないか。
十 具体的に聞くが、(1)補助金の交付を都道府県を通じて支弁できないか。(2)一箇所当たりの補助単価を大幅に引き上げる考えはないか。(3)補助対象作業所をすべての小規模作業所に拡充できないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
障害者の重度化及び高齢化などの事情を背景に、障害の程度や態様に適する職場の確保が困難となり、求人と求職の結合が容易ではない状況にあるため、企業における雇用率の改善が進みにくくなっていると考えている。
二について
金融・保険・不動産業については、従来から重点指導対象業種として指導に取り組んできたところであり、十年前と比較すると雇用率について相当の改善は見られるもののいまだ不十分であり、今後とも、これらの業種の雇用率未達成企業に雇用好事例を紹介するなど業種の特性に応じたきめ細かな指導を行ってまいりたい。
三について
障害者の雇用対策については、国際障害者年のテーマである「完全参加と平等」の実現に向けて、雇用助成措置や職業リハビリテーションの充実により常用労働者としての一般雇用の場の確保を基本に進めていくべきであると考える。
四について
政府としては、特に実雇用率の低い企業に対しては、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)に基づき、身体障害者の雇入れに関する計画の作成を命ずるとともに、同計画の適正な実施に関し勧告を行うこと等により法定の雇用率の達成が図られるよう指導を行っているところであるが、正当な理由がなく同勧告に従わない企業に対しては、その旨を公表することとしている。現在のところ、公表制度の趣旨に照らし公表の対象とすべき企業は存在していない。
また、障害者雇用対策については、従来から、行政需要に応じた体制の強化に努めてきたところであり、今後とも、その円滑な遂行に努めてまいりたい。
五について
いわゆる小規模作業所は、法定の要件を満たさない無認可の施設を総称するものであり、正確な全数は国として把握していないが、平成二年度予算における助成対象箇所数は、七百九十四である。
六について
いわゆる小規模作業所は、法定施設と異なり、設置に当たっての特段の要件もないため、身近な地域の中で社会参加の場を求めている養護学校卒業後の身体障害者や精神薄弱者、また、回復途上にある精神障害者などを対象に、親の会やボランティアなどによって創設され、運営されているものと認識している。
箇所数の増加状況は、正確に把握していない。
七について
文部省が実施した学校基本調査によると、養護学校中学部卒業生の就職率については、昭和五十八年三月卒業生は、二・〇パーセント、昭和六十年三月卒業生は、一・六パーセント、昭和六十二年三月卒業生は、一・二パーセント、平成元年三月卒業生は、一・二パーセントとなっている。また、養護学校高等部卒業生の就職率については、昭和五十八年三月卒業生は、三十五・一パーセント、昭和六十年三月卒業生は、三十一・八パーセント、昭和六十二年三月卒業生は、二十九・六パーセント、平成元年三月卒業生は、三十二・五パーセントとなっている。
八について
国としては、奨励的に運営費の補助を実施している。このほか、身体障害者や精神薄弱者の地域で働く場の確保のための施策として、平成二年度予算において、授産施設に小規模な分場を附置することを認めるなど、各種の法定事業についてその拡充を図っているところである。
九及び十について
いわゆる小規模作業所に対しては、日本身体障害者団体連合会等の関係団体を通じて運営費の補助を実施しているが、これは障害者に対する地域における援護活動を障害者の親や親の会が中心となって行っている実態から、その状況を十分把握している団体を経由することが適当と判断したためであり、現在の団体経由の補助が適当と考える。
いわゆる小規模作業所に対する補助金については平成元年度からその額を八十万円に引き上げたほか、平成二年度は前年度に比べて補助対象を百七十七箇所増やしたところである。
これらの小規模作業所は、本来、関係者が自発的に多様な形態で活動しているものであり、国としては一定の要件のもとに奨励的補助を行っているところであるので、法定施設に準じた改善は困難であると考えるが、その充実に努めてまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。