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遺伝子組換え飼料スターリンク混入問題に関する質問

参議院 第150回 第23号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2000年11月30日
内閣転送 2000年12月1日
答弁書受領日
2000年12月25日
提出から25日
答弁の項目数
11
質問 1,600字/答弁 2,660字

質問本文

遺伝子組換え飼料スターリンク混入問題に関する質問主意書

本年十月二十五日、国内の消費者団体が、市販トウモロコシ加工品から日本では食用・飼料用ともに未認可の上、米国でも食用としては認められていない遺伝子組換えトウモロコシ「スターリンク」を検出した、という発表を行った。また、十一月十六日、農林水産省は報道発表の中で、四月から六月にかけて採取した飼料用トウモロコシのサンプルの十五検体中十検体からスターリンクを検出したとの報告を行った。このことは、日本で安全性が確認されていない遺伝子組換え食品が市中に出回っていたことを意味するもので、現行の遺伝子組換え食品の管理体制に不備があったということができる。関係官庁は、現段階では、安全性未審査の遺伝子組換え食品の輸入や販売を行っても法に抵触することはないとの立場をとっている。しかし、今回の事件から明らかなように、食糧の多くを輸入に頼っている日本は、国外での食糧問題の影響を直接受けてしまう。その際の、日本の生産・加工・流通・販売・消費の全てにおける混乱は非常に大きなものであり、安全で安定した食糧確保を図るために、政府は万全の対策を講じなければならない。

そこで、以下質問する。

一 スターリンクはいつから日本に混入していたのか。また、今までどれくらいの量が混入し、何に使用されたのか。加工品であれば具体的名称を答えられたい。

二 今回の事件で、特定の加工食品についてスターリンク混入の調査を行ったが、トウモロコシを使用したその他の食品に対しても調査を行うべきだと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 国内の市民団体によりスターリンク混入が指摘されたが、市民が見つけるまで行政側でのチェック体制は機能しないのか。体制が無いのであればそれを至急整備すべきであるが、政府の見解を示されたい。

四 回収前にトウモロコシ加工品を購入した消費者が、これを食べたことで健康上の問題を起こした場合、どのように補償するのか。また、スターリンク混入トウモロコシを購入した畜産農家や加工業者の損害を補償する予定はあるか。

五 政府は、今回の事件で食品の輸出を管理していた米国政府にも責任があったと考えるか。日本政府は、本件に係る損害につき米国に賠償を請求するつもりはあるか。請求しないとすればどのような理由からか。

六 日本から米国に輸出された食糧が米国で未認可であったり、安全性未確認のものであることが判明し、米国が日本に損害賠償を求めてきた事例が過去にあったか。

七 日本の商社と米国の輸出業者の間で、検査体制の在り方について合意が行われ、日本が費用を負担することになった。どのような理由で日本側が費用を負担することになったのか。また、その必然性があったと思うか。

八 日本側から食糧(食料)を米国に輸出する場合、安全性確認と費用負担を誰がどのように行っているのか。

九 日本では、安全性未審査の遺伝子組換え作物は二〇〇一年四月から輸入・販売が禁止されるが、政府はこのような事件の再発防止に万全を期すため、具体的にどのような対策をとるのか。また、これが実施されるまでの間の対策についても併せて述べられたい。

十 日本は穀物の輸入を米国など特定の国に依存し過ぎており、このような事件が再び起これば、日本中がパニックにならないとも限らない。食糧安全保障という観点から今後食糧資源の確保の在り方をより安全で確実なものに変更していく必要性があり、その中で食糧の自給率を高めていく施策というものも検討していかなくてはならないと考えるが、これについての政府の見解を伺いたい。

十一 今後、世界貿易機関(WTO)における交渉によって、農産物の貿易の自由化を更に進めなくてはならない状況になったとき、遺伝子組換え食物問題を未然に防ぐ措置としてどのようなものを考えているか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

遺伝子組換え食品であるとうもろこしの一品種であるスターリンク(以下「スターリンク」という。)の種子の開発業者によれば、本年の米国におけるスターリンクの作付け面積は約十四万ヘクタールで、米国のとうもろこしの作付け面積全体の約〇・四パーセントに相当するとのことであるが、スターリンクがいつから他のとうもろこし等に混入して我が国に輸入されていたのか及びこれまでどの程度の量が混入したかについては、不明である。

国立医薬品食品衛生研究所においては、本年十一月に消費者団体から提供を受けたとうもろこし加工品であるコーンミール(以下「本件二次加工品」という。)について、スターリンクの混入を確認している。本件二次加工品は、本年五月十九日に加工されたものであり、その原材料として同年三月九日に国内でとうもろこしを加工した商品(以下「本件一次加工品」という。)が使用されていたことから、本件一次加工品の流通状況等を調査したところ、ビール、菓子、パン等の原材料として使用されていたことが判明した。

農林水産省肥飼料検査所においては、本年四月から六月までの間に米国産飼料用とうもろこし十五検体を採取し、検査したところ、十検体について平均〇・五パーセントのスターリンクの混入を確認した。この検査によってスターリンクの混入が確認されたとうもろこしは、家畜用配合飼料の製造に使用されていたことが判明した。

二について

本件二次加工品以外に、国立医薬品食品衛生研究所がスターリンクの混入を確認したとうもろこし七検体についても、本年十一月六日、輸入業者に対して当該とうもろこしの国内市場における流通状況等の調査を行うよう指示したところであり、同月二十二日までの調査の結果、当該とうもろこしは、輸入業者六社から加工業者八社に渡ったが、当該加工業者に在庫はないとの報告を受けている。当該加工業者から他の製造業者、販売業者等(以下「製造業者等」という。)への流通状況等については、引き続き、輸入業者等が調査を進めているところである。

今後とも、本件一次加工品を原材料とする等スターリンクの混入が強く疑われる食品が市場に流通していることが判明した場合には、その製造業者等に対して自主的な検査等によりスターリンクの混入の有無を確認するよう指導することとしている。

三について

遺伝子組換え食品については、平成十三年四月から食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)に基づき安全性審査が義務付けられ、安全性審査の手続を経ていない遺伝子組換え食品の輸入、販売等が禁止される。これに伴い、輸入時に検疫所において遺伝子組換え食品のモニタリング検査を実施することとし、現在、検体採取の方法、検査の方法等について検討を進めているところであり、適切な検査体制の確立に努めてまいりたい。

四について

仮にスターリンクが混入した加工食品により健康被害が生じた場合は、一般に、当該食品の製造業者の損害賠償責任が問題になると考えられる。また、仮にスターリンクが混入した飼料により家畜等に被害が生じた場合は、一般に、当該飼料の製造業者の損害賠償責任が問題になると考えられる。

さらに、当該食品又は当該飼料の製造業者は、必要に応じ、とうもろこしの輸入業者等に対して損害賠償請求をすることとなる。

五について

お尋ねの「本件に係る損害」とは何を指すか必ずしも明らかではないが、仮にスターリンクの混入により事業者等に何らかの損害が生じた場合は、民事事件として解決されるべきものと考えられ、我が国政府は米国政府に対して賠償を請求する立場にない。

なお、米国政府は、スターリンクを家畜の飼料用としてのみ承認するとともに、スターリンクが食品として流通しないようにするための措置を講じていたと承知している。

六について

御指摘のような事例は承知していない。

七について

米国からスターリンクが食品向けとして我が国に輸出されないようにするため、先般、日米両国政府間で検査体制等に関して合意したが、米国における検査費用の負担はこの中で取り決めておらず、米国の輸出業者と我が国の輸入業者との間で決定されるべきものである。

八について

我が国から食糧を米国に輸出する場合は、一般に、当該食糧の生産者等が米国において安全性の観点から求められる要件に合致するか否かを確認すべきものであり、これに要する費用も当該食糧の生産者等が負担すべきであると考えられるが、具体的には個々の契約により取り決められることとなる。

九について

三についてで述べたように、遺伝子組換え食品の安全性審査の義務化に伴い、輸入時に検疫所において遺伝子組換え食品のモニタリング検査を実施することとし、現在、検体採取の方法、検査の方法等について検討を進めているところであり、適切な検査体制の確立に努めてまいりたい。

また、それ以前においても、米国からスターリンクが食品向けとして我が国に輸出されないよう、日米両国政府間の合意に基づき、米国において検体が採取され、スターリンクの混入の有無に関する検査が行われるとともに、我が国においても、米国からの出港前に、米国から送付された検体を基に確認のための検査を行うこととしており、いずれの検査結果も陰性であったもののみ輸出を認めることとしている。

十について

国民に対する食料の安定供給については、食料・農業・農村基本法(平成十一年法律第百六号)に基づき、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行うこととしている。

また、同法に基づき策定された食料・農業・農村基本計画(平成十二年三月二十四日閣議決定)においては、平成二十二年度における食料自給率の目標を四十五パーセント(供給熱量ベース)としたところであり、今後、この目標の達成に向けて、必要な施策を展開していくこととしている。

十一について

世界貿易機関における貿易ルールの検討に当たって、我が国としては、食品の安全性の確保を第一義とすることとしている。

遺伝子組換え食品については、平成十三年四月からの安全性審査の義務化に向けて、関係国に対し我が国において安全性審査の手続を経ていないものについて審査の申請を行うよう要請するとともに、輸入時の検査体制の確立に努めることとしており、我が国において安全性審査の手続を経ていない遺伝子組換え食品が輸入されることのないよう万全を期してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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