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金融問題に関する質問主意書

参議院 第152回 第2号承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2001年8月8日
内閣転送 2001年8月10日
答弁書受領日
2001年8月31日
提出から23日
答弁の項目数
4
質問 1,229字/答弁 1,525字

質問本文

我が国経済はいまだに厳しい状況から脱していないが、その大きな原因の一つが、金融機関が抱える巨額の不良債権問題である。政府は、一昨年三月、大手銀行に対する公的資本増強を実施し、不良債権処理は完了したと宣言した。しかしながら、不良債権はなおも増加し続けており、我が国金融システムに対する不安が再び増大している。

そこで、最近における金融に関する諸問題について、次のとおり質問する。

一、金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律に基づき、一、〇五〇億円の公的資本増強を受けた足利銀行は、資本増強にかかわる優先株について、無配とすることを決定した。同行の収益は、資本増強申請時に策定した経営健全化計画から大幅に下方修正されており、金融再生委員会の審査に甘さがあったことは明白である。政府は、当時、金融再生委員長として同行に対する資本増強を決定した柳澤金融担当大臣の責任についてどう考えるか。また、同行の経営者に対し、議決権を行使する等の手段により経営責任を問う意思はあるか、政府の見解を伺いたい。

二、金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律に基づき、公的資本増強を受けた銀行の金融庁による経営健全化計画フォローアップでは、役職員数についてはおおむね計画を達成しているものの、役員一人当たりの平均役員報酬・賞与及び職員一人当たりの平均給与については、計画大幅未達又はむしろ増大している銀行が多い。特に、東海銀行、新生銀行、三和銀行、あさひ銀行及び東洋信託銀行の五行については、計画との乖離幅が著しく、国民感情として到底容認できない。この点について政府の見解を伺いたい。

三、マスコミ報道によると、新生銀行(旧日本長期信用銀行)は、一部の取引先について短期貸出金の急激な回収を進めているという。ややうがった見方をすれば、いわゆる瑕疵担保特約の行使期限が到来する前に、同行自らが取引先企業を倒産に追い込み、瑕疵担保特約を行使することによって、自らは損失を被ることなく問題企業を一掃しようという意図があるとも考えられる。政府は、このような事実があることを把握しているか。また、これが事実であれば、金融再生法の趣旨に反して瑕疵担保特約を考案した柳澤金融担当大臣の責任は重大であると考えるが、政府の見解を伺いたい。

四、金融庁によると、みずほ、三菱東京、UFJ及び三井住友の四大銀行グループを対象として調査したところ、二〇〇〇年三月末時点において要注意先に区分された債務者のうち、一年後に破綻懸念先以下(破綻懸念先、実質破綻先、破綻先)の区分に転落した債務者が八・四%あるものの、正常先に改善した債務者も十二・八%あるという。

そこで、二〇〇〇年三月末時点において正常先に区分された債務者のうち、一年後に要注意先、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先の区分に転落した債務者はそれぞれどれだけあるか。債務者数ベース及び金額ベース双方の数字を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

金融再生委員会においては、金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律(平成十年法律第百四十三号)に基づき協定銀行による発行金融機関等からの申請に係る株式等の引受け等の承認を行うに当たって、当該申請に係る金融機関の金融監督庁による検査又は日本銀行による考査の結果を踏まえ、同法等の法令が定める要件を満たしているかどうか等に関して厳正な審査を行っていたものと承知している。

本年八月二日に公表された株式会社足利銀行の経営健全化計画においては、不良債権や株式評価損の処理を行うことにより、協定銀行が引き受けた優先株式について、平成十四年三月期に無配となることが想定されているが、収益力向上のための取組等により、平成十五年三月期以降は復配が見込まれている。この経営健全化計画にある経営の合理化のための方策等の確実な実施により、株式会社足利銀行が経営体質の改善及び強化を図っていくことが期待されるところであり、政府としては、その実施状況を注視してまいりたい。

なお、現時点において、優先株式の無配が確定したわけではなく協定銀行は議決権を有していないが、無配が確定し平成十四年の定時株主総会において協定銀行が議決権を有することとなった場合には、経営健全化計画の履行状況を踏まえつつ、この議決権は厳正かつ適切に行使される必要があると考えている。

二について

協定銀行により株式等の引受け等が行われた銀行(以下「資本増強行」という。)のうちに、平成十三年三月期において平均役員報酬・賞与又は従業員の平均給与月額の実績値が経営健全化計画(以下「計画」という。)において計画された数値を上回ったものがあることについて、その理由は、計画を上回る役員数又は従業員数の削減を行ったことに伴い役職員の年齢構成等が計画と相違したこと、合併や統合の準備等により時間外手当が増加したこと等であると承知している。また、株式会社新生銀行については、「流動化の進展する労働市場を積極的に活用し、外部プロ人材や外国からの人材を積極的に採用」するとの同行の計画に記載された方針に従って、外部の人材を登用したことも要因となっているものと承知している。なお、株式会社東海銀行及び株式会社三和銀行それぞれの平均役員報酬・賞与の平成十三年三月期の実績値は、計画された数値を下回っているものと承知している。

政府としては、経営の合理化を進めるため、資本増強行が経費を抑制していくことが重要であると認識しており、引き続き各行の計画の履行状況を注視してまいりたい。

三について

株式会社新生銀行による短期貸出金回収等については、マスコミによる報道等を通じて承知しているところであり、引き続き、注意深く見守ってまいりたい。なお、平成十二年二月九日に預金保険機構、株式会社日本長期信用銀行(以下「長銀」という。)及びニュー・LTCB・パートナーズ・CVの間で締結された長銀に係る株式売買契約書第八条に規定する瑕疵担保特約は、長銀の譲渡候補先選定の過程で長銀の譲渡候補先がいずれも長銀譲受後における二次的な損失を補てんする何らかの措置を要望していたことから考えられたものであり、長銀の早期譲渡を実現し、破綻処理費用の最小化を図るために必要不可欠なものであったことから、妥当なものであったと考えている。

四について

御指摘の四大銀行グループを対象とした調査によると、平成十二年三月末時点において正常先に区分されていた債務者のうち、一年後に要注意先となった債務者は、六・五パーセント、破綻懸念先、実質破綻先又は破綻先となった債務者は、〇・六パーセントである。

なお、金額ベースの数字は把握していない。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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