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金融検査に関する質問主意書
衆議院 第154回 第134号お答えすることは困難 ×1
質問本文
昨今の金融問題をめぐるトラブルは、バブル期の金融機関の過剰な融資の結果生じたものであると考えられるが、こうしたトラブルを解決するためには、なぜ金融機関が過剰な融資を行ったのかを検証する必要があると思慮する。
そこで、次の事項について、質問する。
一 業務改善命令について
一九八五年以降、監督官庁が金融機関に対して発令した全ての業務改善命令について、以下の事項を明らかにして欲しい。
�@ 業務改善命令を発令した時期
�A 業務改善命令を発令した金融機関名
�B 業務改善命令の内容
�C 業務改善命令を発令する端緒となった事項は何か(金融検査、内部告発、第三者告発など)
二 金融検査について
�@ 一九八五年から現在までの大手主要銀行に対する金融検査の日時とその期間、及び金融検査に投入した人員数。
�A 一九九六年七月に、あさひ銀行から五輪建設の不動産購入に関する融資を受けた一八名が、大蔵省に対して権限発動の申し立てを行い、大蔵省はこの申し立てに基づき、同年八月にあさひ銀行に金融検査を行っている。この調査で、あさひ銀行(旧埼玉銀行)麹町支店が右申立人に対して融資する形式をとった五輪建設への迂回融資について、調べを行ったかどうか。
�B 監督官庁が、あさひ銀行(旧埼玉銀行)弘明寺支店が行った、平成五年四月、五月の、斎藤寛康氏に対する合計二十二億五六〇〇万円の貸し付けが無担保だったことを知ったのは、いつの金融検査だったのか。その際、大蔵省は、あさひ銀行に対してどのような改善措置を指摘したのか。何も指摘していないとすれば、それは何故か。
三 銀行内規について
�@ 大手主要銀行は一九八五年から今日まで、どのような融資及び稟議書の作成について、どのような内規を作成しているか。
�A 内規について、金融機関は、作成(改正)のつど、監督官庁に届け出をしているものか。
�B 金融検査等で内規違反の行為があったことを監督官庁が発見した場合、監督官庁は当該金融機関に対して指導を行っているか。
四 大型フリーローンについて
�@ 住友銀行の「フリーローン」について
�@ いわゆる資金使途自由な大型フリーローンについて、一九九九年一二月に衆議院が行った予備的調査に対する各金融機関からの回答によると、住友銀行が一九七九年二月に販売した「フリーローン」が最初とのことだが、この販売開始にあたって、大蔵省は住友銀行との間でヒアリングを行っているか。
�A 大蔵省は住友銀行に対して、「フリーローン」の販売に関して、販売の条件等について何らかの規制を行ったか。行ったとしたら、その内容を教えて欲しい。
�B もし大蔵省が、事前に住友銀行から何の報告も受けていないとすれば、大蔵省が住友銀行の「フリーローン」販売を知ったのはいつか。知ったきっかけは何か。大蔵省はそれを知って、住友銀行に対してヒアリングを行ったか。
�A 元本一〇年据え置き型のフリーローンについて
�@ 一〇年間あるいは二〇年間元本据え置きが可能となるような「元本随時返済型ローン」がいつ頃から金融機関によって販売されたのか。時期と金融機関、ローン名及び最高融資額を明らかにしてほしい。
�A このローンについて
a 当該金融機関から監督官庁に対して届出あるいは報告があったか。
b もし報告がなかったとしたら、大蔵省がこれらのローンが販売されているのを知ったのはいつか。
c どのようなきっかけで、販売を知ったのか。
d 大蔵省は、これらのローンが販売されているのを知った時点で、金融機関に対してヒアリングを行っているか。行っているとしたら、金融機関はどのような資金使途を想定したローンであると説明したか。
右質問する。
政府答弁書
一について
銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二十六条第一項等に基づき金融機関に対して発出されたいわゆる業務改善命令であって過去に公表しているもの及び当該金融機関が既に破綻し公表しても風評被害等の懸念がないものについてのお尋ねの時期、金融機関名及び内容は、別表第一のとおりであるが、同表に掲げたもの以外のものについては、これを公表することにより、預金者等に動揺をもたらし、金融機関の経営に不測の影響を与えるおそれがあることから、答弁を差し控えたい。また、業務改善命令の発出に至るまでには、様々な経緯があり、いずれの事実がその端緒となったかは不明である。なお、平成九年三月以前に発出した業務改善命令については、お尋ねの点はいずれも不明である。
二の�@について
都市銀行、長期信用銀行及び預金残高が三千億円以上の信託銀行に対する金融検査に係る立入検査開始日、立入検査日数及び投入した人員数は、別表第二のとおりである。
なお、平成十三年十月から平成十四年三月までの間に、都市銀行七行、長期信用銀行一行及び信託銀行五行の十三行を対象に、人員六名ずつ三班の合計十八名で、いわゆる特別検査を実施したところであるが、これは、銀行が、市場の評価に著しい変化が生じている債務者等について、最新の市場の評価を反映した適正な債務者区分並びに償却及び引当てを行うことを確保するために実施したものであり、その立入検査開始日及び立入検査日数を明らかにすると、報道等他の情報を参考にすること等により、特別検査において着目した債務者が特定され、当該債務者の利益を害するおそれがあることから、特別検査については、別表第二に記載していない。
また、平成四年六月以前の金融検査については、お尋ねの点は不明である。
二の�A及び�Bについて
個別の金融機関に対する検査結果を明らかにすることは、金融機関等の利益を害するおそれがあることから、答弁を差し控えたい。
なお、一般に金融機関に対する検査においては、業務の健全かつ適切な運営を確保するとの観点から、その業務又は財産の状況について的確な実態把握に努めているところであり、仮に、リスク管理態勢等の問題点を把握した場合には、検査結果通知において指摘することとしている。
三の�@について
銀行の内部規則等の内容を公にすることは、銀行の利益を害するおそれがあることから、答弁を差し控えたい。
三の�Aについて
金融機関の内部規則等については、法令において監督官庁への届出は義務付けられていない。
三の�Bについて
一般に、検査の過程で内部規則等に違反する行為を把握し、これが法令等遵守態勢又はリスク管理態勢の問題となる場合には、この点について、検査結果通知において指摘し、併せて、指摘した事項について、銀行法第二十四条第一項等に基づき報告を求め、その内容を精査した上で必要に応じ適切に対応することとしている。
四の�@の�@について
一般に、金融機関の貸出商品については、銀行法等の規定による許認可又は届出の対象となっておらず、お尋ねの点は不明である。
四の�@の�Aについて
お尋ねの販売の条件等について規制は行っていない。
四の�@の�Bについて
監督当局は、日頃から金融機関の業務の実態把握に努めているが、ある貸出商品に係る貸付けが開始された事実について、これを知った時期や契機を特定することは、困難である。
四の�Aについて
四の�@の�@についてで述べたとおり、一般に、金融機関の貸出商品については、銀行法等の規定による許認可又は届出の対象となっておらず、お尋ねの点は不明である。
なお、平成十二年三月十六日に衆議院調査局長から衆議院大蔵委員長に提出された「銀行、生保など金融機関の行き過ぎた営業活動による個人債務者、契約者の被害に関する予備的調査(小沢辰男君外四十三名提出、平成十一年衆予調第四号)についての報告書」によれば、元本の据置きが十年以上可能となる大型フリーローンのうち最初に貸付けが開始されたものは、株式会社鹿児島銀行が昭和五十六年十一月二日に貸付けを開始した「かぎん大型フリーローン」であり、同行は、これについて、同日に大蔵省に対して報告したとしている。一般に、金融機関が新しい貸出商品について監督当局に任意に説明を行うことはあり得るが、大蔵省が同行から「かぎん大型フリーローン」に係る説明を受けていたか否かは、不明である。
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