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在沖縄米軍基地に出入りするいわゆる「ベースタクシー」の「営業権料」に関する質問主意書

参議院 第154回 第39号

提出者
参議院
提出日
2002年7月24日
内閣転送 2002年7月29日
答弁書受領日
2002年8月7日
提出から14日
答弁の項目数
3
質問 1,173字/答弁 1,216字

質問本文

在沖縄米軍の基地・施設に出入りしている同県内の法人及び個人タクシーから米軍関係機関が一般的には「入域料」と称する「営業権料」を徴収している。法人及び個人タクシーが、日米安保条約に伴う日米地位協定第三条に基づき米軍が管理している施設・区域に入構し、営業するに当たって米軍の許可を得る必要性はあるにしても、「営業権料」を徴収するのはいかなる法的根拠によるのか理解に苦しむ。

確かに同地位協定第十五条には、米軍が認めた同基地内の食堂や劇場などの「歳出外資金による諸機関」が「商品及び労役の販売を行うことを認める」との定めがある。したがって、同諸機関が契約者などから料金を徴収することは許容できると解されるが、基地内に入構する基地外の個人及び事業体に料金を課して営業活動をなすことは疑問なしとしない。

しかし、本土の横田(東京都)、横須賀(神奈川県)、佐世保(長崎県)の各米軍基地においては「営業権料」は徴収されていないとの指摘がある。「営業権料」の徴収は、沖縄県内だけに限られ、しかも同じ在沖縄米軍にあっても空軍と海軍の方ではやっていないとも聞く。

したがって、「営業権料」の徴収は、同地位協定第三条で認められた米軍の「管理権」行使の行き過ぎではないか、と批判を買っているだけでなく、沖縄だけに適用されているのだとすれば、日頃から基地の重圧に苦しんでいる同県民に二重、三重の負担を強いる結果となり、極めて不公平と言わざるを得ない。

政府は、これまで日米地位協定を改定することなく、「運用の改善に努める」と、国民に約束してきた経緯からしても、在沖縄米軍基地に出入りするタクシーの「営業権料」を即刻撤廃させるため、当事者の身になって外交努力を行うべきではないか。

このような立場から次のとおり質問する。

一、在沖縄米軍基地内に出入りする、「ベースタクシー」に米軍関係機関たる「エクスチェンジサービス沖縄地域営業本部」が徴収している「営業権料」の明確な法的根拠を分かりやすく具体的に示されたい。

二、「営業権料」を払って同基地内を運行しているタクシーについて、法人及び個人タクシーはそれぞれ何台で、毎月一台に付き幾らの「営業権料」を支払っているか、そして全タクシーの年間支払総額は幾らになるか、明らかにされたい。

三、この「営業権料」は沖縄だけで徴収されていて、本土の基地では徴収されていないのかどうか、政府は確認したのか。

四、タクシーの基地内入構、運行に関して日米地位協定第三条で言う米軍の「施設・区域管理権」を言うのなら「通行許可書」を発行すれば済むことである。「営業権料」の徴収は、「管理権」の行き過ぎではないか。

五、沖縄だけの措置であれば不公平の感を免れない。今後、政府は、この問題の解決に向けて具体的にどのように取り組むつもりか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び四について

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二条第一項にいう施設及び区域(以下「施設及び区域」という。)内において、一般に、いかなる車両にいかなる条件で施設及び区域内への入構を認めるかについては、日米地位協定第三条に基づくアメリカ合衆国軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)の施設及び区域の管理権(以下「管理権」という。)の問題であり、合衆国軍隊が道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第四条に基づき国土交通大臣の許可を受けた一般旅客自動車運送事業を経営する者(以下「一般旅客自動車運送事業者」という。)の車両を含む特定の車両の入構を認めることは、合衆国軍隊による管理権の行使であると考えられる。

ところで、日米地位協定第十五条は、合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族の利用に供するため、施設及び区域内において、合衆国の軍当局が公認し、かつ、規制する歳出外資金による諸機関(以下「歳出外資金諸機関」という。)を設置することができることを定めており、このような独立採算制による運営を前提としている歳出外資金諸機関が我が国の事業者等と契約し、当該契約の相手方から契約に基づく金銭を徴収することは、日米地位協定上認められるところである。そして、当該契約により施設及び区域への入構を必要とする者については、管理権を有する合衆国軍隊の当局が入構の可否を判断しているところである。

御指摘の「エクスチェンジサービス沖縄地域営業本部」(以下「沖縄エクスチェンジ本部」という。)は歳出外資金諸機関であり、御指摘の「営業権料」(以下「営業料」という。)は、一般旅客自動車運送事業者の車両が施設及び区域内において有償で旅客を運送することができるよう一般旅客自動車運送事業者と歳出外資金諸機関との間で締結した契約に基づき、一般旅客自動車運送事業者が歳出外資金諸機関に対してあらかじめ支払うものであって、一般旅客自動車運送事業者の車両が施設及び区域に入る都度合衆国軍隊当局が徴収しているものではないから、御指摘は当たらないと考える。

二について

一般旅客自動車運送事業者と沖縄エクスチェンジ本部との間の契約に基づき、沖縄県内に所在する施設及び区域内において有償で旅客を運送している車両の台数及び一か月の一台当たりに換算した営業料は、別表のとおりであると承知している。

また、これらの車両につき年間に支払われる営業料の総額を試算すると、千百七十七万八百円となる。

三及び五について

沖縄県外に所在する施設及び区域のうち、三沢飛行場及び横須賀海軍施設においては、歳出外資金諸機関が一般旅客自動車運送事業者と契約し、当該一般旅客自動車運送事業者から営業料を徴収しているものと承知している。

別表

参議院の原文

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