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国立高度専門医療センターにおける看護体制問題等に関する質問主意書

参議院 第157回 第16号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2003年10月9日
内閣転送 2003年10月10日
答弁書受領日
2003年11月21日
提出から43日
答弁の項目数
6
質問 1,873字/答弁 1,881字

質問本文

一 厚生労働省管轄の国立高度専門医療センターは、我が国を代表する医療施設であり、国民の期待も大きなものがある。より一層の機能の充実・強化が強く望まれているところである。国立高度専門医療センターは二〇〇四年度からは国立病院・療養所が独立行政法人化に伴い、「国立高度専門医療センター特別会計」によって運営されることになる。新しい枠組みの下で、その期待される機能にふさわしいマンパワーの充実が必要だと考え、以下質問する。

1 全日本国立医療労働組合(以下「全医労」という。)は二〇〇三年に「退庁時間調査」を実施した。調査は更衣棟前などで退庁する看護師に対する聞き取りを行っている。例えば国立がんセンター東病院では半数以上の看護師が平均二時間以上の残業をしている実態が明らかになった。しかし厚生労働省が明らかにした二〇〇二年度超勤勤務実態によると、国立がんセンター東病院の看護師の超過勤務時間は月平均十時間弱であり、一人一日にすれば〇・五時間にすぎない。看護師の残業実態と超過勤務手当の支給実績には大きな乖離があり、いわゆるサービス残業となっているのではないかと考えられるが、厚生労働省の見解を求める。

2 厚生労働省は二〇〇一年四月六日、労働基準局長名で「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について」を発出している。これによると「使用者には、労働時間の管理を適切に行う責務がある」としているが、国立高度専門医療センターにおける勤務時間管理は同通達が示す基準を満たしているのか。現状の労働時間管理方法の報告と併せて見解を求める。

3 全医労による調査結果からみて国立高度専門医療センターに勤務する看護師には慢性的な超過勤務の実態があることがうかがわれる。一人一日平均二時間もの超過勤務が生じている最大の原因は、深刻な人員不足にあると考えられるが、厚生労働省の見解を求める。また超過勤務の解消・縮減に向けた方策についても厚生労働省の見解を求める。

4 文部科学省管轄の国立大学付属病院や日赤、労災病院などの公的医療機関に比較して、国立高度専門医療センターの看護体制、とりわけその夜勤における人員体制が少ない事実は以前から指摘されている。その医療内容などからみて、国立高度専門医療センターの看護師の夜勤体制は(準夜・深夜ともに)少なくとも三人以上は必要であり、厚生労働省として、その実現に向けた増員計画を早急に作成すべきである。すべての病棟での三人以上夜勤を実現するためには何人の看護師を増員する必要があるのか。また増員計画策定についての厚生労働省の見解を求める。

5 看護体制の充実・強化に当たっては、増員と併せて離職防止策の徹底が重要である。国立高度専門医療センターにおける看護師の一年間の退職者数及び平均退職年齢、平均在職期間、主な退職理由を明らかにされたい。今後、厚生労働省として、国立高度専門医療センターにおける看護師の離職防止をどのように図るのか、具体的な説明を求める。

二 救急救命医療について国民の関心が高まっている現在、国立高度専門医療センターはその役割を積極的に果たすことが求められており、併せて救急救命医療に従事する労働者の労働条件改善も必要であると考え、以下質問する。

1 国立高度専門医療センターでは時間外の救急救命が頻繁に行われており、医師・看護師は交代制をとっているが、その他の薬剤師・臨床検査技師・事務職員などは宿日直勤務で対応している。宿日直勤務は原則として通常の労働を行わず充分な睡眠時間が取れることなどを条件に労働基準法に基づき認められるが、救急医療体制の進展に伴い宿日直勤務として対応することが適切でないケースが少なくないとして、厚生労働省は二〇〇二年三月一九日、労働基準局長名で「医療機関における休日及び夜間勤務の適正化について」を発出し、社団法人日本病院協会等に対しても遵守することを要請している。国立高度専門医療センターで現在実施している宿日直勤務はこの指導からして、適正なものといえるかどうか、見解を求める。

2 民間医療機関に対しては宿日直勤務の適正化を指導しながら、国立高度専門医療センターについては「労働基準法の対象外」として、それを放置するならば、仮に職員に健康被害等が生じた場合、その管理責任は極めて重大であり、決して免れることはできない。今後、国立高度専門医療センターにおける宿日直勤務についても、民間医療機関と同様に改善を図るべきと考えるが、見解を求める。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

国立高度専門医療センター(以下「センター」という。)においては、超過勤務の縮減及び勤務時間の適正な管理の観点から、業務上超過勤務が必要な場合には、センターの総長又は総長から超過勤務を命ずる権限を委任された職員(以下「総長等」という。)が事前に職員に超過勤務を命令し、事後にその命令した内容が達成されたか否かを確認するなどした上で、職員の勤務時間等を記録しており、これにより勤務時間の把握を行っているところである。

したがって、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)別表第八に規定する医療職俸給表(三)の適用を受ける職員(以下「看護師等」という。)が行った業務上必要な超過勤務については、総長等が把握し、その時間に応じて適正な超過勤務手当を当該職員に支給しているところであり、業務上必要な超過勤務時間と超過勤務手当の支給実績との間には乖離はないと考えている。

一の2について

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について」(平成十三年四月六日付け基発第三百三十九号厚生労働省労働基準局長通知)の対象となる事業場は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の規定のうち労働時間に係るものが適用され、かつ、労働基準監督機関の権限の行使の対象となる事業場であることから、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号。以下「勤務時間法」という。)の適用を受けるセンターは、同通知の対象とはならない。

センターにおける勤務時間の管理の方法については、一の1についてで述べたとおりである。

一の3について

センターに勤務する看護師等の平成十四年度における一人一月当たりの平均超過勤務時間数を集計したところ、その時間数は八・〇時間となっており、その超過勤務は、救急患者の受入れや入院患者の病状の急変への対応等、臨時又は緊急の必要がある場合に行っているものであり、必ずしも深刻な人員不足によるものとはいえない。

センターにおいては、超過勤務の実施に当たって総長等が事前にその必要性を確認すること等を徹底すること、業務の繁閑に応じていわゆる早出勤務又は遅出勤務を活用するなど弾力的に勤務時間を割り振ること、業務内容の見直しを進めること等により、超過勤務の縮減に努めているところである。

一の4について

センターのすべての病棟において、午後五時から午前八時三十分までの時間帯に看護師等を三人以上配置し、一月当たりの夜勤回数が八日以内となるような体制を実現するには、約四百二十人の看護師等の増員が必要である。

国家公務員全体の定員の削減が求められている中で、センターの看護師等について、お尋ねのような増員計画を示すことは困難であるものの、センターの役割である高度先駆的医療等の提供を適切に行うため、個々のセンターの機能にふさわしいものとなるよう、これまでも必要な人員の確保に努めてきたところであり、今後とも、必要な人員の確保に努めてまいりたい。

一の5について

平成十四年度のセンターの看護師等の退職者数は三百二十二人であり、その平均退職年齢は二十九・九歳、平均在職期間は六・〇年、主な退職理由は自己都合によるものとなっている。

センターにおける看護師等の離職防止については、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)に基づく育児を行う職員の負担を軽減するための措置、人事院規則一〇-七(女子職員及び年少職員の健康、安全及び福祉)に基づく母性保護の措置等を適正に実施するとともに、看護師等がその専門性を高めるための研修等を実施することにより、魅力のある職場づくりに取り組んでいるところである。

二について

「医療機関における休日及び夜間勤務の適正化について」(平成十四年三月十九日付け基発第〇三一九〇〇七号厚生労働省労働基準局長通知)に基づく指導の対象となる医療機関は、労働基準法第四十一条及び労働基準法施行規則(昭和二十二年厚生省令第二十三号)第二十三条の規定に基づき、宿直又は日直の勤務で断続的な業務について所轄労働基準監督署長の許可を受けた医療機関であることから、勤務時間法の適用を受けるセンターは、同通知に基づく指導の対象とはならない。

センターにおける薬剤師、臨床検査技師、事務職員などの休日及び夜間勤務については、勤務時間法において定められている宿日直勤務等により対応しているところであり、個々のセンターの機能等を踏まえつつ、職員の健康に配慮して適切に対処してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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