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日インド原子力協定に関する質問主意書

参議院 第175回 第11号承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2010年8月2日
内閣転送 2010年8月4日
答弁書受領日
2010年8月10日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,132字/答弁 1,556字

質問本文

菅内閣は本年六月二十八日、日インド原子力協定の締結交渉を開始した。核不拡散条約(以下「NPT」という。)に加入していないインドに原子力の技術協力等を行うことは、NPT体制の形骸化を招き、かつ我が国がそのことに加担することは、鳩山前総理大臣が「核なき世界」についての「被爆国としての道義的責任」を国連で明言したことを始めとする民主党政権の核軍縮外交のなし崩し的後退ではないかと国民は疑念を抱いている。そこで以下を質問する。

一 本年六月十日付けの朝日新聞では、日本メーカーと資本、技術提携している米、仏企業がインドで原子力発電所を建設する際、日本の技術や機器を用いられないと懸念しているため、米、仏両国が日本政府に対し、インドとの原子力協定締結を非公式に求めていると報道されているが、その事実関係如何。また、同記事では、我が国の企業である三菱重工業と提携している仏アレバ社の首脳が本年四月に経済産業省及び資源エネルギー庁を訪問したと報道されているが、その事実関係如何。その訪問の際、誰と誰が面会し、どのようなやり取りがあったのか、併せて具体的に明らかにされたい。

二 岡田外務大臣は原子力協定締結交渉の開始を発表した本年六月二十五日の記者会見で、インドが原子力供給国グループによるインド例外化の決定の際に行った約束に関し、「インドの約束を着実に行動に移していることを確認した上で、今回の決定になったわけであります」と語ったが、インドはどのような行動をとってきたのか。平成二十年九月の原子力供給国グループによるインド例外化の決定の際にインドが行った七項目の約束のそれぞれについて具体的に明らかにされたい。

三 インドや同国に原子力に関する技術協力をしようとしている米、仏両国にとって日本の技術が不可欠であるのであれば、これらの国々と外交交渉を行って、インドを核不拡散体制にさらに組み込むための追加的約束を、日インド原子力協定の条件とすべきであると考えるが、菅内閣の見解を明らかにされたい。そのような条件を付けなければ、「NPT体制のダブルスタンダード化」として北朝鮮やイランに核開発の「口実」を与えかねず、我が国自身がNPTのさらなる形骸化に加担したとして国内外からの批判が予想されるが、これに対してどのように説明するのか、併せて明らかにされたい。

四 原子力政策大綱(平成十七年十月十一日閣議決定)によれば、原子力協力は「国内外の理解を得ることが前提」とされているが、菅内閣は、「唯一の戦争被爆国」の日本がNPT枠外のインドと原子力協定を締結することについて現時点で国内外の理解が得られていると判断するのか。判断する具体的根拠とともに明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの米国及びフランス両国からの要請の有無も含め、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたい。

また、直嶋経済産業大臣は、平成二十二年四月二十三日に訪問したフランス・アレバ社のロベルジョン最高経営責任者と面会をしているが、面会の際の具体的なやり取りについては、同社の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。

二について

平成二十年九月六日に原子力供給国グループ第二回臨時総会において採択された「インドとの民生用原子力協力に関する声明」(以下「NSG声明」という。)第二項に示されているインドの約束及び行動についての現状は、次のとおりである。

(一) NSG声明第二項aについて

インドは、民生用原子力施設に保障措置を適用するためのインドと国際原子力機関との間の保障措置協定(以下「インド・IAEA保障措置協定」という。)に従い、国際原子力機関に対し、平成二十一年十月に、十四の施設を保障措置下に置くことを決定したことを通知し、また、平成二十二年三月に、新たに二つの施設を保障措置下に置くことを決定したことを通知したと承知している。

(二) NSG声明第二項bについて

インド・IAEA保障措置協定は、平成二十一年五月十一日に発効したと承知している。

(三) NSG声明第二項cについて

インド・IAEA保障措置協定の追加議定書については、平成二十一年五月十五日に署名されたと承知している。

(四) NSG声明第二項d、e及びfについて

平成二十年九月五日に発表されたムカジー・インド外務大臣(当時)の声明(以下「ムカジー外相の声明」という。)において、インドは濃縮・再処理の設備又は技術を有していない国への当該設備又は技術の拡散を制限するための国際的な努力を支持することを表明しており、これまでインドが濃縮・再処理の設備又は技術を有していない国に対して当該設備又は技術を移転したことがあるとは承知していない。また、インドは、原子力供給国グループのガイドラインに従った統一輸出管理品目リストを整備する等、多数国間で規制されている核物質、設備、技術等の移転を効果的に管理することを可能とする輸出管理制度を整備していると承知している。

(五) NSG声明第二項gについて

インドは、ムカジー外相の声明において、自主的かつ一方的な核実験モラトリアムの継続を改めて明確に打ち出すとともに、核兵器を含む軍備競争への不賛成等を表明している。また、平成二十一年十二月二十九日に発表された鳩山内閣総理大臣(当時)とシン・インド首相による共同声明において、シン・インド首相は、一方的かつ自主的な核実験モラトリアムに対するインドの約束を改めて表明するとともに、両首脳は、兵器用核分裂性物質生産禁止条約の軍縮会議における即時交渉開始及び早期妥結を支持している。

三について

お尋ねの点を含め、交渉の内容にかかわる事柄について明らかにすることは、今後の交渉に支障を来すおそれがあることから差し控えたいが、いずれにせよ、交渉を進めるに際しても、核軍縮・不拡散の視点に十分に配慮していく考えであり、インドを国際的な核軍縮・不拡散体制に一層取り込むべく、引き続き国際的な核軍縮・不拡散体制の維持・強化のために責任ある行動をとるよう強く求めていく考えである。

また、核兵器の不拡散に関する条約(昭和五十一年条約第六号)を中心とする国際的な核軍縮・不拡散体制の維持・強化を目指し、同条約の普遍性を重視する我が国の立場には何ら変わりはない。

四について

お尋ねの点については、様々な御意見があることは承知しており、今後とも国内外の理解を得るように努めてまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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