ことばで探す › 参議院 第180回
日本政策投資銀行をめぐる諸問題に関する質問主意書
参議院 第180回 第128号趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×1
質問本文
株式会社日本政策投資銀行(以下「政投銀」という。)には、平成十二年度からの累計で政府から二兆三千四百五十一億円が出資されている。政投銀が融資した株式会社日本航空は経営破綻し、融資額六百七十億円のうち回収不能となった四百六十六億円が国民負担となることが、会計検査院の平成二十二年度決算検査報告で初めて明らかになった。会計検査院の報告がなければ国民には知らされることがなかったであろう。融資資金が国税等をもって充てられているにもかかわらず、融資の透明化が図られていないことは問題である。
また、政投銀が十二・六パーセントの株式を保有し、日本航空や全日本空輸とともに大株主となっている空港施設株式会社は、政投銀を経由して国交省の出身者が代表取締役社長を務めている。これまで同社が行ってきた国交省が所管する新千歳空港の給排水業務について、昨年十月から公募手続が行われ、その結果、平成二十四年度における給排水料金は平成二十三年度と比較して給水で十六パーセント、排水で十七パーセント低下する予定となっている。
こうした事実を踏まえ、以下質問する。
一 政投銀の融資先企業に係る情報開示については、過去に日本航空やエルピーダメモリへの大企業向け融資について行われている。今後も、債務者の了解を得た上で、これを積極的に開示すべきと考えるが、今後の指導方針を含めた政府の見解を示されたい。
二 政投銀の出資比率が十二・六パーセントと高率である空港施設株式会社、同社グループ企業である東京空港冷暖房株式会社及びAFC商事株式会社に対する国家公務員の天下り・渡りの状況に関し、現在の在職者の府省庁退職時の職名及び府省庁退職後の職歴を明らかにされたい。
三 平成十六年六月の財務省通達により、行政財産の使用許可は原則公募とされている。にもかかわらず、新千歳空港の給排水業務については、平成二十三年度まで空港施設株式会社が公募によらず業務を行っていたが、その理由及び妥当性について政府の見解を示されたい。
四 新千歳空港の給排水業務については、その業務契約の在り方が北海道議会で取り上げられ、また、改善を求める衆議院議員稲津久氏の質問主意書も提出された。平成二十四年度からは一般競争入札が導入され、これによる新料金は平成二十三年度に比べ給水で十六パーセント、排水で十七パーセント低下することとなっている。一般競争入札とすることにより給排水料金がここまで大幅に安くなるということは、これまではその分だけ儲かる契約をしていたことになり、余りに利用者の利便を無視したものと言わざるを得ない。新千歳空港において、こうした一般競争入札による業者選定が行われることとなったにもかかわらず、依然、伊丹空港及び羽田空港においては空港施設株式会社との随意契約を継続する理由を明らかにされたい。また、随意契約の内容を開示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
五 給排水業務に限らず空港施設内の各種割高な料金による弊害は最終的には航空利用者等に転嫁されていると思われる。このことは、国際競争力向上の阻害要因の一つとして認識すべきであり、今後、空港施設内業務の業者選定に際しては一般競争入札を原則とすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
株式会社日本政策投資銀行(以下「政投銀」という。)は、これまでも株式会社日本航空やエルピーダメモリ株式会社への融資について自主的に情報開示を行っているものと承知している。政府としては、株式会社日本政策金融公庫(以下「公庫」という。)との間で損害担保契約を締結した政投銀による危機対応業務による貸付けについて、債務者の倒産等により公庫から政投銀に対して補償金の支払が行われる場合には、今後とも政投銀において、債務者の了解を得た上で、適時適切に情報開示が行われるよう、指導してまいりたい。
二について
お尋ねの「国家公務員の天下り・渡り」の意味するところが必ずしも明らかではないが、空港施設株式会社(以下「空港施設」という。)、東京空港冷暖房株式会社(以下「東京冷暖房」という。)及びAFC商事株式会社(以下「AFC商事」という。)における在職者のうち、府省等の管理職職員であった者について、①現在の会社名及び役職、②府省等の退職時の職名並びに③府省等の退職後の職歴を、府省等において保存されている関係書類等によって現時点で把握できる限りにおいてお示しすると、それぞれ次のとおりである。
①空港施設代表取締役社長、東京冷暖房代表取締役社長、AFC商事代表取締役社長 ②国土交通省自動車交通局長(当時) ③政投銀理事、空港施設代表取締役副社長
①空港施設常務取締役 ②国土交通省大阪航空局長 ③独立行政法人航空大学校理事長、社団法人航空機操縦士養成振興協会顧問、空港施設顧問
①空港施設取締役上席執行役員総務部長、東京冷暖房取締役、AFC商事取締役 ②国土交通省国土交通政策研究所長 ③空港施設執行役員監査室長、空港施設上席執行役員総務部長
①全日本空輸株式会社代表取締役副社長執行役員、空港施設取締役、東京冷暖房取締役 ②国土交通省国土交通審議官 ③全日本空輸株式会社専務取締役執行役員
①空港施設監査役、東京冷暖房監査役 ②運輸省運輸審議官(当時) ③帝都高速度交通営団副総裁(当時)、帝都高速度交通営団総裁(当時)
①東京冷暖房代表取締役副社長 ②運輸省大阪航空局長(当時) ③新東京国際空港公団参与(当時)、関西国際空港株式会社常務取締役、空港施設常務取締役、空港施設専務取締役
三について
行政財産の使用許可については、「行政財産を使用又は収益させる場合の取扱いの基準について」(昭和三十三年一月七日蔵管第一号)において、「公募になじまないと判断される場合を除き、公募により選定するものとする。」とされている。国土交通大臣が設置し、及び管理する空港における、上下水道施設に係る維持管理業務(以下「維持管理業務」という。)については、空港の円滑かつ安定的な運営を確保するため公募になじまないものと判断し、新千歳空港においては、長年にわたる維持管理業務の実績を有する空港施設に使用許可をしてきたところであるが、同空港における維持管理業務の効率化を図るべく見直しを行った結果、維持管理業務の円滑かつ安定的な運営が確保されるよう、事業者に対して維持管理業務の実績等の要件等を求めた上で、公募により事業者を選定することが可能と判断したものである。
四について
お尋ねの「空港施設株式会社との随意契約を継続」の意味するところが必ずしも明らかではないが、東京国際空港及び大阪国際空港における維持管理業務に係る行政財産について、公募によらずに空港施設への使用許可を更新してきた理由は、両空港の円滑かつ安定的な運営を確保するため、公募になじまないものと判断してきたからである。
今後、東京国際空港については、新千歳空港において公募が先行的に行われたことを踏まえ、公募により事業者を選定することの可否について、検討を進めてまいりたい。また、大阪国際空港については、平成二十四年七月一日から新関西国際空港株式会社が設置及び管理を行うこととされており、同社の判断により適切に維持管理業務が実施されていくものと考えている。
東京国際空港及び大阪国際空港の維持管理業務に係る行政財産の使用許可に関する情報の開示については、法令に基づいて、引き続き適切に対応してまいりたい。
五について
国土交通大臣が設置し、及び管理する空港において行政財産の使用許可を受けて事業を行う者の選定については、空港の円滑かつ安定的な運営を確保しつつ、可能な限り公募によることとしてまいりたい。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。