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日本航空に対する欠損金の繰越控除制度の適用等に関する質問主意書

参議院 第180回 第158号趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2012年6月21日
内閣転送 2012年6月25日
答弁書受領日
2012年6月29日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,533字/答弁 944字

質問本文

日本航空(以下「日航」という。)は史上空前の一兆円近い債務超過に陥り、平成二十二年一月に会社更生法の適用を申請し経営破綻した。そして、企業再生支援機構の支援を受けることとなり、約七千億円に上る公的資金の投入等による救済を受けた。日航は経営再建中であるが、五千二百億円の債権放棄やリストラなどの破綻効果もあり、初年度の二十二年度に千八百八十四億円、二十三年度には二千四十九億円もの営業利益を上げており、六月二十日に東証に株式上場の申請を行い、本年九月の再上場を目指していると承知している。

こうした状況に鑑み、政府の見解及び取組に関し、以下質問する。

一 政府として、「日航が我が国のナショナルフラッグキャリアである」という認識はあるのか。

二 欠損金の繰越控除制度について、会社更生法の適用を受け、債権放棄を受けた上で、公的資金まで投入され、結果として二年連続過去最高益を計上している日航のような企業まで、その適用対象として想定していたのか。消費税増税が検討されている状況にあって、こうした企業に多額の免税をすることについて、国民に対しどのように説明するのか、政府の見解を示されたい。

三 平成二十二年四月二十一日の衆議院国土交通委員会で複数の委員より、日航に対する政府支援により航空産業の競争環境が歪められる恐れがあるのではないかとの懸念が示された。これに対し、前原誠司国土交通大臣(当時)は「公的資金を入れられたところが有利な環境に置かれることがいかがなものかという問題意識は持ち続けている。」、「公平性が失われることがあってはならない、何らかの措置を考えないといけない問題」、「それぞれの会社が適正な規模の中で、適正な路線規模を確保した上で、競争することが望ましい」旨を答弁している。また、竹島一彦公正取引委員会委員長は「EUが導入しているような基本的考え方(EUにおける公的支援ガイドライン)は日本においても採用されることが望ましい。」旨を答弁し、単に助成するというのではなく、そのマーケットにおいて公正な競争環境を歪めることがあってはならないという趣旨の見解を示している。

1 破綻して公的資金を投入された航空会社が新規路線の開設、新事業への進出など、積極的な事業展開を行い得ることは、公正な競争環境とは言えないのではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

2 具体的に今回の日航のケースで言えば、前記の大臣答弁等にも関わらず、これまでの政府の対応は、国土交通省が航空局長通達により不当廉売の規制を行う程度にとどまっており、当該規制も再上場後には取り下げられるものと承知している。こうした中、日航が地方路線を切り捨てる一方で、公的資金により新規路線を続々開設し、また、ジェットスタージャパンなど海外の航空会社との資本提携による全く新規のLCC事業に対する出資を行うなど、積極的な事業展開を行っている点について、国益の観点からその正当性に対する政府の見解を明らかにされたい。

四 企業再生支援機構は、日航に対する支援を行うに当たり、旧産業再生機構のように業界再編の観点から、同業他社に対して一部事業の売却等を検討しなかったのか、政府の承知するところを示されたい。そもそも検討をしなかったのであればその理由を、また、検討したのであれば、最終的に実施しないという判断に至った理由について、政府の承知するところを示されたい。

五 日航の財務状況に関して、平成二十二年度に新たに生じた欠損金九千億円の詳細な内訳について、政府の承知するところを示されたい。

六 現在の日航の株主構成、具体的には株主名と各株主の持ち株数を具体的かつ網羅的に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御質問の「ナショナルフラッグキャリア」の意味するところが必ずしも明らかではないが、日本航空株式会社(以下「日本航空」という。)は、我が国の発展基盤である航空ネットワークの重要な部分を担っていると認識している。

二について

欠損金の繰越控除制度においては、平成二十年四月一日以後に終了した事業年度において生じた一定の欠損金額について、九年間繰越控除することとされている。当該制度は、企業活動が期間を定めずに継続的に行われるものであるのに対し、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)は事業年度を定めて所得を計算することとしていることを踏まえ、法人税負担の合理化を図るために設けられているものであり、本来課すべき税を免除するためのものではない。

三について

日本航空は、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第百九十九条第一項の規定に基づき認可された日本航空の更生計画に基づき、路線の大幅な縮小及び航空運送事業への経営資源の集中等を行った結果、営業収益を基準とした事業規模が、更生手続の開始前と比較して大幅に縮小していると承知しており、「積極的な事業展開を行っている」との御指摘は当たらないと考える。

四について

我が国の航空政策上、日本航空を含む主要な国際線運航会社二社により、活発な競争が行われることが望ましいと政府が考えていること及び日本航空の同業他社からの事業引受けに係る提案もなかったことから、株式会社企業再生支援機構は、日本航空の同業他社に対する一部事業の売却について検討しなかったものと承知している。

五について

御指摘の「平成二十二年度に新たに生じた欠損金九千億円」の意味するところが必ずしも明らかではないが、日本航空においては、平成二十二年一月二十日から同年十一月三十日までの事業年度において、会社更生法第八十三条第一項の規定に基づく財産の価額の評定の結果生じた評価損等により、約九千億円の欠損金が発生したことは承知している。

六について

平成二十四年六月二十九日現在の日本航空の株主は、株式会社企業再生支援機構、日本航空の取引先等八社及び日本航空の取締役等二十名であり、その所有株式数は、それぞれ、一億七千五百万株、六百三十五万株及び二千株であると承知している。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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