ことばで探す › 参議院 第182回
インターネットを利用した選挙運動に関する質問主意書
参議院 第182回 第1号
質問本文
平成二十四年十二月二十六日、安倍晋三内閣総理大臣は、記者会見で来夏の参議院議員選挙までにインターネットを利用した選挙運動の解禁を目指すとの見解を示した。これに関連して、インターネットを利用した選挙運動の公職選挙法上の規制等について、以下質問する。
一 公職選挙法上「選挙運動」の定義はなく、一般的に用いられている定義も「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得若しくは得させる目的をもつて、直接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすること」(昭和五十二年二月二十四日最高裁判所判決)と抽象的である。第四十六回衆議院議員総選挙において、インターネットを利用した各種活動につき、公職選挙法上禁止されている選挙運動に該当するか否か、総務省及び各選挙管理委員会に問い合わせたところ、「個別の行為が選挙運動に該当するか否かについては、具体的な事実に即して司法が判断する」との回答を得るばかりで要領を得ない。選挙運動につき先述のような抽象的な規範しか示されていない現状で、事後的な司法判断を待たなければ公職選挙法に違反しているか判断できないのであれば、国民の予見可能性を著しく欠くと思料するが、政府の見解如何。
二 インターネットを利用した各種活動につき予見可能性を欠く現状は、国民を委縮させ、憲法第二十一条で保障されている表現の自由を制約すると思料するが、政府の見解如何。
三 公職選挙法については、インターネットを利用した選挙運動をはじめ、禁止されている選挙運動の範囲が多岐に渡るという問題点のみならず、国民にとって規定がわかりづらいという問題点がある。安倍晋三内閣総理大臣が言及した来夏までのインターネットを利用した選挙運動解禁と合わせて、公職選挙法の規定を、国民にとってわかりやすいものとするための改正を検討すべきと思料するが、政府の見解如何。
四 公職選挙法の改正を行うか否かにかかわらず、国民の予見可能性を欠く現状を改善すべく、政府において具体的な事例を用いた詳細なガイドラインを作成すべきと思料するが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一から四までについて
御指摘の「インターネットを利用した各種活動につき、公職選挙法上禁止されている選挙運動に該当するか否か」について、平成十七年十二月二十二日東京高等裁判所判決は「公選法が、ビラ、はがき等の紙に記録されたものに限って「文書図画」としているのでないことは明らかであり、かつ、・・・アドバルーン、ネオン・サイン、電光による表示、スライドその他の方法による映写等の類をも禁止していることからして、コンピューター等のディスプレイに表現されたものであっても、公選法一四二条四項、一四三条一項にいう「文書図画」に該当することは明らかである。そうすると、ホームページ等は上記「文書図画」に該当する。」と判示している。
政府としても、インターネットを使用した選挙運動に関する公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)の規定の適用については、従来より、「コンピュータ等のディスプレイ上に文字等を用いた意識の表示を掲載する行為であって、選挙期日の公示又は告示の日前にするものは、当該行為によるディスプレイ上に表れた文字等を用いた意識の表示が選挙運動のために使用する文書図画と認められる場合には、同法第百二十九条及び第百四十二条の規定に違反する。また、コンピュータ等のディスプレイ上に文字等を用いた意識の表示を掲載する行為であって、選挙期日の公示又は告示の日以後にするものは、当該行為によるディスプレイ上に表れた文字等を用いた意識の表示が選挙運動のために使用する文書図画と認められる場合には、同法第百四十二条の規定に違反し、さらに、当該行為によるディスプレイ上に表れた文字等を用いた意識の表示が選挙運動のために使用する文書図画と認められない場合であっても、当該行為が同条の禁止を免れる行為と認められる場合には、同法第百四十六条の規定に違反する。」との見解を明らかにしてきており、また、各選挙管理委員会や政党等に対しても、こうした見解を示して、適切な対応を要請してきているところであり、「国民の予見可能性を著しく欠く」とは認識していないが、「安倍晋三内閣総理大臣が言及した来夏までのインターネットを利用した選挙運動解禁と合わせて、公職選挙法の規定を、国民にとってわかりやすいものとするための改正を検討すべき」との御指摘も含め、選挙運動等の在り方に関わる問題については、各党各会派において十分議論していただく必要があるものと考えている。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。