ことばで探す › 参議院 第185回
原子力規制委員会による新規制基準適合性に係る審査に関する質問主意書
参議院 第185回 第67号お答えすることは困難 ×1
質問本文
原子力規制委員会は、二〇一三年六月十九日に東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「原発事故」という。)の教訓を反映した新たな実用発電用原子炉に係る規制基準(以下「新規制基準」という。)を決定し、翌月施行した。この新規制基準は、原子力規制委員会が科学技術的見地から旧規制基準を抜本的に見直して制定したものであり、自然現象等による重大事故の発生防止対策の強化、重大事故発生時の影響緩和対策の導入を原子力事業者に要求している。なお、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」の改正により、最新の技術知見を基準に反映するバックフィットが制度化されたことを受けて、既に設置許可等を得た施設に対しても新規制基準への適合を義務付けられることとなる。
新規制基準が施行されてから四か月が過ぎ、申請のあった原子力発電所について、順次、新規制基準適合性に係る審査が行われているところ、以下質問する。
一 原子力規制委員会が新規制基準適合性に係る審査及び敷地内破砕帯調査を実施するに当たっては、公正に審査等を実施していることについて、当該原発立地地域住民を中心として広く国民の理解を求め、規制当局としての信頼を得ることが肝要である。そのためには、審査等に関する会合の議事録や配付資料を随時公開するだけでは足らず、それぞれの会合における議論の概要等について、その都度分かりやすく情報発信することが必要と考えるが、政府の見解如何。
二 原子力規制委員会は、日本原子力発電株式会社(以下「日本原電」という。)敦賀発電所の敷地内破砕帯調査に関し、日本原電より提出された公開質問状に対して十分に回答をしないことに見られるように、被規制者に対する十分な説明責任を果たしていないと考えられる。原子力規制委員会には、規制当局としての国民の信頼を得るため、不断の説明と透明性の確保が求められており、被規制側である原子力事業者からの質問に対しては誠実に回答し、その内容は公開されるべきだと考えるが、政府の見解如何。
三 新規制基準の内容や適合性審査の方法は、今後の原子力規制に係る国際的な協力の必要性を考えれば、国際的に孤立したものとならないように、国際機関や諸外国の定める規制基準等と整合性を有するものでなければならない。このため、今後、規制基準の見直しの検討や、適合性審査を実施する際には、関連する分野に関して高い知見を有する外国人を招へいし意見を聴取するなどして、審査結果等に反映すべきではないかと考えるが、政府の見解如何。
四 適合性審査は、そのスケジュールの全体像が示されない中で進められており、原子力規制委員会では、事業者からの資料の提出が遅れていることをもって、審査の遅れの理由と説明しているようであるが、提出すべき資料の内容について事業者に対して説明がなされていないためとも考えられるのではないか。
また、資料が全て提出された後、審査にどの程度の期間を要すると想定しているのか示されたい。さらに、適切な審査のために現在の審査に関わる人員は十分であると考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。
五 原子力規制委員会は、原発事故の反省を踏まえて、原子力規制組織について、専門的知見に基づき中立公正な立場で独立して職権を行使することが可能な組織とすることを目的として設置された。このような設置目的は、現時点において、達成されていると評価しているか、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「審査等に関する会合」については、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の三の六第一項第四号の規定に基づき定められている実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年六月二十八日原子力規制委員会規則第五号)等(以下「新規制基準」という。)に係る適合性審査に関する会合等の開催の都度、原子力規制庁職員から報道機関に対するブリーフィングを行い、その内容に関して国民に分かりやすい情報の発信に努めている。また、原子力規制委員会委員長の定例記者会見及び同庁職員の定例のブリーフィングにおいては、報道機関から会合等の内容について質問があれば、その都度丁寧に回答している。
二について
お尋ねの電力事業者からの質問については、原則として、公開で開催する各種会議において、被規制者に対し、丁寧な説明を行い、必要に応じて、質疑応答及び意見聴取を行っている。また、被規制者と面談を行う場合においては、事後に議事要旨等を公開し、原子力規制委員会の運営の透明性を確保した上で、被規制者との積極的な意思疎通を図り、規制の内容への理解を促している。
なお、御指摘の公開質問状については、敦賀発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合において、日本原子力発電株式会社からの指摘事項とそれに対する見解を整理した上で、有識者と同社との間で長時間に及ぶ議論を行っており、政府としては、公開質問状の内容については、十分に議論されていると認識している。
三について
新規制基準については、国際原子力機関や諸外国の規制基準を参考にしながら、世界最高水準の基準となるよう策定したものであり、現在、新規制基準に係る適合性審査を厳格かつ適正に行っているところである。
また、新規制基準の見直しに当たっては、最新の科学的知見や国際原子力機関等の最新の規制基準を参考にしてまいりたい。
四について
御指摘の適合性審査においては、原子力規制委員会と事業者が公開の場で議論を行うなど、事業者との意思疎通が図られるよう努めているが、お尋ねの審査にどの程度の期間を要するかについては、事業者からの申請の内容によるところも大きく、かつ、新規制基準に係る審査であることから、一概にお答えすることは困難である。
なお、政府としては、同委員会での厳格かつ適正な審査等を確保するための体制強化を実現するよう取り組んでまいりたい。
五について
政府としては、原子力規制委員会は、専門的な知見に基づき中立公正な立場で独立して職権を行使する組織として、新規制基準に係る適合性審査等の業務を行っているものと考えている。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。