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米軍等の部隊の武器等防護に関する質問主意書
参議院 第189回 第228号
質問本文
「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案」による改正後の自衛隊法においては、第九十五条の二として、米軍等の部隊の武器等防護の規定が新設されている。この点に関して、以下質問する。
一 政府は、これまで自衛隊法第九十五条(武器等防護)による武器使用について、「自衛隊の武器等という我が国の防衛力を構成する重要な物的手段を破壊、奪取しようとする行為からこれらを防護するための極めて受動的かつ限定的な必要最小限の行為」であると説明してきた。改正後の自衛隊法第九十五条の二の規定による武器使用も同様の趣旨によるものであると政府は説明しているが、そもそも米軍等の外国軍隊の武器を「我が国の防衛力を構成する重要な物的手段」として自衛隊の武器と同様の位置付けのものと捉えることができるのか。政府としての見解を論理的に示されたい。
二 改正後の自衛隊法第九十五条の二の規定による武器使用について地理的限定はないのか。「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している」と政府が判断すれば、当該外国軍隊が中東やインド洋で活動している場合であっても、自衛隊が当該外国軍隊の武器等を防護することも法理上は可能となるのか。
三 諸外国においても、平時において自国の軍隊が他国の軍隊の武器等を防護することを一般に認めているのか。G7各国、中国、ロシア等主要国の法制及び運用の状況について、政府が把握している範囲で示されたい。
四 平時において自衛隊が他国の軍隊を防護することができるとする国際法上の根拠は何か。他国から集団的自衛権の行使と受け取られる可能性はないのかといった点を含め、根拠となる条約、判例等を明確に示した上で詳しく述べられたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
現在、国会に提出している我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案による改正後の自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号。以下「新自衛隊法」という。)第九十五条の二第一項に規定する「アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織」(以下「合衆国軍隊等」という。)の部隊であって自衛隊と連携して同項に規定する「我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含み、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。)」(以下「我が国の防衛に資する活動」という。)に現に従事しているものの武器等は、当該我が国の防衛に資する活動において現に用いられているものであるから、我が国の防衛力を構成する重要な物的手段に相当するものと評価することができると考えられる。
同項の警護を行うことのできる地理的範囲については定めていないが、同項の警護の対象となり得るのは、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している合衆国軍隊等の部隊の武器等に限られる。
三及び四について
米国は、平成二十七年四月二十七日の「日米防衛協力のための指針」において、「平時からの協力措置」として、「自衛隊及び米軍は、訓練・演習中を含め、連携して日本の防衛に資する活動に現に従事している場合であって適切なときは、各々のアセット(装備品等)を相互に防護する」としている。また、イタリア共和国に所在する国際人道法研究所が米国、カナダ、英国等の実務家の参加を得て平成二十一年十一月に取りまとめた「交戦規定ハンドブック」等の文書においても、他国の部隊に対する武力攻撃に至らない侵害を現場において排除することは認められるとの考え方が示されていると承知している。
新自衛隊法第九十五条の二の規定による武器の使用は、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している合衆国軍隊等の部隊の武器等を武力攻撃に至らない侵害から防護するための極めて受動的かつ限定的な必要最小限の行為であり、右に述べたところを踏まえると、国際法上認められるものと考えている。
一方、集団的自衛権とは、国際法上、一般に、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される権利をいうと解されているところ、新自衛隊法第九十五条の二の規定による武器の使用は、右に述べたとおり、武力攻撃に至らない侵害に対処するためのものであることから、集団的自衛権の行使には当たらないと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。