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限定正社員の働き方と正社員との格差に関する質問主意書
参議院 第189回 第78号お答えすることは困難 ×1
質問本文
現在、日本の雇用は「正社員」と「非正社員」に二極分化している。そんな中、多様な働き方を実現する為、二〇一三年六月十四日、「多様な正社員」(以下「限定正社員」という。)の普及・促進が、政府の成長戦略に位置付けられた。限定正社員は職種や勤務地、労働時間等を限定した上で、期間の定めのない雇用契約を結ぶという「正社員」と「非正社員」の中間的立場となる新たな働き方として、注目が高まっている。
そこで、以下質問する。
一 二〇一三年四月一日に改正労働契約法が施行された。これにより、有期労働契約が繰り返し更新され通算五年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できることとなった。しかし、無期労働契約への転換を避けるため、五年を超える前に企業から雇止めを宣告される可能性もある。この点について政府の認識を示されたい。
二 小泉政権下において、労働者派遣法の改正が行われ、多くの国民に雇用の機会が与えられた。しかし、二〇〇八年のリーマンショックによる国際的な金融危機により、多くの派遣社員の職が失われ、大きな社会問題となった。限定正社員は、雇用期間の定めはないが、その職種や勤務地の支店、営業所がなくなれば職を失うことになる。再びリーマンショックのような経済不況に陥ったとき、派遣社員のみならず、限定正社員も職を失うことが考えられる。この場合の対策について政府の見解を示されたい。
三 雇用の基本は正社員である。限定正社員の採用が普及することで、正社員の雇用減少につながることはないのか。また、企業が悪用すれば、現在の正社員が限定正社員とされる恐れもある。これらの点について政府の見解を示されたい。
四 従来、民間企業では「総合職」、「一般職」という形で職種のすみ分けがされてきた。一般職も限定正社員と同じように、原則として職種や勤務地、労働時間が決められた上での採用である。しかし、一般職は女性の割合が高い等、実質男女の雇用管理として機能している事例が多く見受けられる。同様に、限定正社員も、昇進の機会が限られる、解雇されやすい等、今後正社員との新たな格差を生み出すことにつながらないのか、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
政府としては、有期労働契約の濫用的な利用を抑制し労働者の雇用の安定を図るという労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第十八条の規定の趣旨及び内容について幅広く周知啓発等を行っているところであり、今後とも、御指摘のような雇止めの抑制に努めてまいりたい。
二について
事業主に直接雇用され、雇用期間の定めがなく、職務、勤務地、労働時間等が限定された労働者についても、労働契約法第十六条の規定が適用され、事業所の閉鎖や職務の廃止の場合に行われた解雇が当然に有効となるわけではないと認識している。
また、お尋ねの「リーマンショックのような経済不況に陥ったとき」には、雇用情勢が悪化し、失業者が増加することが想定されるため、雇用調整助成金の活用による雇用維持に加え、雇用保険の失業等給付、ハローワークによる再就職支援等の雇用対策に取り組んでまいりたい。
三について
前段のお尋ねについては、事業主に直接雇用され、雇用期間の定めがなく、職務、勤務地、労働時間等が限定された労働者については、そのような雇用形態の普及により、事業主に直接雇用された雇用期間の定めのない労働者の働き方の多様化が図られるものと認識しており、「正社員の雇用減少につながることはないのか」とのお尋ねについて、一概にお答えすることは困難である。
後段のお尋ねについては、雇用形態の転換については労働者及び使用者が合意することが重要であると認識しており、今後とも、パンフレット等の配布やセミナーの開催を通じて、その周知に努めてまいりたい。
四について
労働契約法第三条第二項に規定する「就業の実態に応じて、均衡を考慮」することには、事業主に直接雇用された雇用期間の定めがない労働者のうち、職務、勤務地、労働時間等が限定された労働者とこれらが限定されていない労働者の間の処遇の均衡を考慮することも含まれていると解しており、職務、勤務地、労働時間等の限定の内容や程度に応じて、処遇の水準について差が生じることはあり得るものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。