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米軍の戦闘作戦行動における在日米軍基地の使用同意等に関する質問主意書

参議院 第193回 第97号お答えすることは困難 ×2

提出者
参議院
提出日
2017年5月2日
内閣転送 2017年5月10日
答弁書受領日
2017年5月16日
提出から14日
答弁の項目数
7
質問 2,414字/答弁 1,032字

質問本文

日米安全保障条約第六条に基づき米国が我が国に事前協議を行う義務を有する米軍の戦闘作戦行動のための在日米軍基地の使用に関して、昭和四十七年六月七日の衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会において吉野政府委員が「(前略)要するに日本の基地から直接戦闘作戦行動を起こすということであるわけでございますから、最小限度その行動を起こす以前であれば足りるわけなんですが、しかしながら政治的に考えますと、日本の基地をその目的のために使うということは、日米両政府にとりまして非常に重大な決意が要るわけでございます。したがって、このようなことにつきまして、われわれに事前協議をかけてくる米国政府の態度といたしましては、作戦準備とかいうような技術的な行動の前に、そもそも日本の基地を使って作戦行動を行なってよろしいかどうかという、もっと政治的な判断が先行すべきだろうと思いますし、また、それについて日本側の同意を前もって求めておかなければいかぬということになろうと思いますから、これらの行動は技術的には併行して行なわれる可能性はございますが、しかしながら、われわれに対して相談をしかけてくる時期というものは、政治的な考慮から、したがって時間的にもそういう行動を起こす相当前からわがほうにいってくるのじゃないか、このようにわれわれは想像しておる次第でございます。」と答弁している。

以下、これを踏まえ質問する。

一 安倍内閣として、昭和四十七年六月七日に吉野政府委員が示した「政治的に考えますと、日本の基地をその目的のために使うということは、日米両政府にとりまして非常に重大な決意が要る」、「したがって、このようなことにつきまして、われわれに事前協議をかけてくる米国政府の態度といたしましては、作戦準備とかいうような技術的な行動の前に、そもそも日本の基地を使って作戦行動を行なってよろしいかどうかという、もっと政治的な判断が先行すべきだろうと思いますし、また、それについて日本側の同意を前もって求めておかなければいかぬ」、「われわれに対して相談をしかけてくる時期というものは、政治的な考慮から、したがって時間的にもそういう行動を起こす相当前からわがほうにいってくるのじゃないか」との見解を政府の見解として維持しているか。

二 前記一に関し、昭和四十七年六月七日に吉野政府委員が示した見解は、現在の米国政府と共有されていると考えているか、政府の認識を示されたい。

三 前記一に関し、「政治的に考えますと、日本の基地をその目的のために使うということは、日米両政府にとりまして非常に重大な決意が要る」とあるところ、なぜ、米軍が在日米軍基地を戦闘作戦行動の目的のために使用することが日本政府において重大な決意を要する事項であるのか、安倍内閣の認識するところを示されたい。

四 一般論として、安倍内閣は、日米安全保障条約第六条に基づき米軍が戦闘作戦行動のために在日米軍基地を使用する場合は、当該作戦行動の相手国から日本が武力による攻撃を受ける危険が生じ得ると考えているのか、政府の認識を示されたい。

五 安倍総理は、平成二十七年五月二十六日の衆議院本会議において「安保条約を改定したときにも、戦争に巻き込まれるといった批判が噴出しましたが、そうした批判が全く的外れなものであったことは、既に歴史が、皆さん、証明しています。」と述べているところであるが、これは、日米安全保障条約第六条に基づき米軍が戦闘作戦行動のために在日米軍基地を使用する場合に当該作戦行動の相手国から日本が武力による攻撃を受ける危険が絶対に生じ得ないとの認識に基づくものであるのか、この安倍総理の答弁の趣旨について政府の認識を示されたい。

六 この度の米軍が空母カール・ビンソンを日本海近海に派遣する等の状況において、昭和四十七年六月七日の吉野政府委員の答弁に示されているところの在日米軍基地の使用に関する同意の要請が米国政府よりあるのか、また、それに対して日本政府は同意を行っているのか、現時点における事実関係を示されたい。

七 前記六に関し、米国の空軍総参謀長が沖縄の嘉手納基地に集結し整列させた戦闘機群等の写真をSNS上で明らかにするなど、米軍はこの度の北朝鮮を巡る情勢においていざという時は在日米軍基地をその戦闘作戦行動のために当然に使用できると考えているように解されるが、政府としてこうした米国の行為を慎むように米国政府に対し直ちに申入れを行うべきではないのか。

八 安倍内閣として、昭和四十七年六月七日に吉野政府委員が示した「そもそも日本の基地を使って作戦行動を行なってよろしいかどうかという、もっと政治的な判断が先行すべきだろうと思いますし、また、それについて日本側の同意を前もって求めておかなければいかぬ」との見解における日本政府の同意の要件としてどのようなものが必要であると考えているか。また、同じく吉野政府委員が示した「われわれに対して相談をしかけてくる時期というものは、政治的な考慮から、したがって時間的にもそういう行動を起こす相当前からわがほうにいってくるのじゃないか」との見解における米軍が戦闘作戦行動を起こす「相当前」の期間についてどのような要件が必要であると考えているか。

九 米国が戦闘作戦行動のために在日米軍基地を基地として使用するために義務として負う事前協議(昭和四十七年六月七日付の政府統一見解である「「戦闘作戦行動」について」において示されている協議をいう。)は我が国としてどのような要件に基づき行われる必要があると考えているか、前記八で答弁した要件との違いを示しつつ、政府の見解を示されたい。

十 前記九の事前協議における同意においては、米国政府に対し何らかの条件を付すことも可能であると考えているのか、政府としての見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

御指摘の答弁は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)の下での戦闘作戦行動のための基地としての我が国国内の施設及び区域の使用に関する事前協議の実施が必要となる状況においては、日米安保体制の円滑かつ効果的な運用の確保のため、日米間で十分な政策のすり合わせが必要であるとの趣旨で行ったものと認識しており、政府として、このような認識に変わりはない。また、こうした政策のすり合わせを行うことは、同盟国として当然のことであり、この旨は米国と共有されていると考える。

三について

御指摘の答弁は、昭和四十七年当時、我が国国内の施設及び区域を米軍がベトナム戦争における戦闘作戦行動のための基地として使用する可能性が議論されている中で行われたものと認識している。いずれにせよ、事前協議制度の運用に際しての政府の基本的立場は、我が国の国益、そして国民の安全を確保する見地から、具体的事案に即して自主的に判断して諾否を決定するということに尽きる。

四及び五について

お尋ねの「日本が武力による攻撃を受ける危険」について一概にお答えすることは困難であるが、政府としては、我が国は日米安保条約を堅持し、その抑止力の下で我が国の安全を確保してきたと考えており、御指摘の答弁も同様の趣旨を述べたものと認識している。

六について

お尋ねの要請が米国政府から行われている事実はない。

七について

米軍が我が国国内の施設及び区域から発進する際の任務及び態様が戦闘作戦行動のための施設及び区域の使用に該当する場合には、日米安保条約第五条に基づいて行われるものを除き、米国は我が国と事前協議を行う義務を有する。米国は、累次にわたり、米国としては日米安保条約及びその関連取極に基づく義務を誠実に履行してきており今後とも引き続き履行する旨確認しており、「いざという時は在日米軍基地をその戦闘作戦行動のために当然に使用できると考えている」との御指摘は当たらず、御指摘の「申入れ」を行う考えはない。

八について

御指摘の答弁の趣旨については一及び二についてでお答えしたとおりであり、お尋ねの点について一概にお答えすることは困難である。

九及び十について

事前協議制度の運用に際しての政府の基本的立場は、我が国の国益、そして国民の安全を確保する見地から、具体的事案に即して自主的に判断して諾否を決定するということに尽きる。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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