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「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」に関する質問主意書
参議院 第196回 第129号お答えすることは困難 ×1
質問本文
財務省は平成三十年六月四日「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」(以下「本件報告書」という。)を公表した。これについて、質問する。
一 本件報告書の「Ⅵ.一連の問題行為の総括」の「(2)一連の問題行動の評価」として、三十八頁に、「①国権の最高機関である国会への対応として、上記のような決裁文書の改ざん作業を行い、改ざん後の文書を提出したことは、あってはならないことであり、不適切な対応だったと言わざるを得ない。」との記述がある。この「不適切な対応」とは具体的にどのような意味か。また、平成三十年三月二十八日の参議院予算委員会において参議院事務総長が、決裁文書の提出要求は「参議院委員会先例二八一、報告又は記録の提出要求に関する例に基づき、憲法六十二条に定める国政調査権の行使である国会法第百四条による成規の手続を省略して行われたもの」であると答弁したとおり、改ざん文書を国会に提出した政府の行為は国政調査権の行使を妨害するものと考えられるが、当該「不適切」とは、国政調査権の行使を妨害したとの政府の認識を含むものと理解してよいか。仮に含まないとする場合は、その理由を詳細に述べられたい。
二 本件報告書の三十八頁に、「②上記のような応接録の取扱いについても、国権の最高機関である国会への対応として、不適切な対応だったと言わざるを得ない。」との記述があるが、ここでいう不適切な対応とは具体的にどういう意味か。当該応接録については、度重なる国会質問に対して政府は一貫して廃棄した旨を答弁してきたところであるが、政府として国会の内閣監督を妨害し、国政調査権の行使を妨害してきたとの認識があるか。
三 本件報告書の三十八頁に、「③会計検査院による会計検査に対して、廃棄されずに残された応接録の存在を明かさなかったり、改ざん後の決裁文書を提出したことは、不適切な対応である。この会計検査が、参議院予算委員会の要請に基づき行われているものであることを踏まえれば、国権の最高機関である国会との関係でも、問題のある対応だったと言わざるを得ない。」との記述がある。この「不適切な対応」及び「問題のある対応」とは具体的にどのような意味か。また、平成三十年三月二十八日の参議院予算委員会において参議院事務総長は、会計検査院に対する検査要請は「憲法第六十二条に基づく国政調査権の行使として国会法第百五条の規定に基づ」く検査及びその報告要請である旨答弁したとおり、改ざん文書を会計検査院に提出した政府の行為は国政調査権の行使を妨害するものと考えられるが、当該「不適切」及び「問題」とは、国政調査権の行使を妨害したとの政府の認識を含むものと理解してよいか。仮に含まないとする場合は、その理由を詳細に述べられたい。
四 本件報告書には国政調査権との関係についての記述が一切ないが、なぜ、前記一及び三の参議院事務総長の答弁があるにも関わらず、本件報告書において当該関係が一切触れられていないのか。政府は、本件報告書で報告されている改ざんや廃棄行為等について、これらと国政調査権との関係について検証を行ったのか、また、これらは国政調査権との関係で全く問題を生じていないものと考えているのか。
五 前記一及び三の参議院事務総長の答弁があるにも関わらず、国政調査権との関係が一切触れられていない本件報告書は、国会及び国民に対する調査報告書の名に値しない言い訳と誤魔化しのためのものである。このような調査報告書を公表する政府は国会を否定し議会制民主主義を冒涜するものであり、安倍総理及び麻生大臣は国務大臣を務める資格がなく、安倍内閣は即刻総辞職するべきではないか。
六 本件報告書の「Ⅵ.一連の問題行為の総括」の「(1)一連の問題行為の目的等」として、三十六頁に、当時の本省理財局の幹部職員や理財局長は、「国会審議が相当程度紛糾するのではないかと懸念し、それを回避する目的で改ざんを進めた」旨記述があるが、「相当程度」及び「紛糾」とはそれぞれ具体的にどういう意味か。また、「紛糾」すると誰に対して何が困ると財務省職員は考えたのか、説明されたい。
七 麻生財務大臣は平成三十年六月四日の記者会見で財務省職員の改ざんの動機について「それが分かれば苦労しない。それがわからないからみな苦労している。」旨発言したが、財務省による「徹底的な調査」の結果、本件報告書においても財務省職員が改ざんを行った動機は未だ不明ということか。当該動機が解明されている場合はそれを説明した上で、麻生財務大臣の当該発言との整合性について説明されたい。
右質問する。
政府答弁書
一から四までについて
国政調査権は、憲法第六十二条に規定されている国会の権能であり、政府としては、それが適正に行使され、国会の国政調査活動が十分その目的を達成できるよう、政府の立場から許される最大限の協力をすべきものであると考えている。
その上で、お尋ねの平成三十年六月四日に財務省が公表した「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」(以下「本報告書」という。)に記載された「不適切な対応」及び「問題のある対応」の意味については、このような国会の国政調査権との関係を踏まえれば、国権の最高機関である国会への対応及び国会の要請に基づき行われた会計検査院による会計検査への対応として、決裁文書の改ざん作業を行い、改ざん後の文書を提出したこと等は、あってはならないことであり、本来とるべき対応ではなかったという意味であると承知している。
五について
お尋ねについては、安倍内閣総理大臣が平成三十年六月四日の記者会見において「公文書の改ざんはあってはならないことであります。行政府の長としてその責任、痛感しております。二度とこうしたことを起こさないように、公文書の在り方を徹底的に見直し、そして再発防止策を講じてまいります。麻生副総理にはその先頭に立って、責任を果たしていっていただきたい、責任を全うしてもらいたいと、このように考えております。」及び「政治責任とは正にこうしたことが二度と起こらないように、対策を徹底して講じていくことであろうと、このように思います。」と述べ、菅内閣官房長官が同日の記者会見において「今回の問題について先程、麻生大臣自身が認識を示されて、そしてお詫びされた上で、こうした問題が行政全体の信頼を損なったことを踏まえ、閣僚給与の自主返納について話をされたところであります。今後、財務省とし、二度とこのようなことが起こらないよう再発防止策を進めるとともに、財務省全体の意識改革を進めていただきたいと思っておりますが、その際、麻生大臣には今回の調査結果を重く受け止め、そうした反省に立って、財務省の陣頭で改革を進めていただくとともに、財務省が担う行政上の様々な課題について、引き続き責任を持って対応していただきたい、こういうふうに思います。」と述べたとおりである。
六について
お尋ねの趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。
七について
本報告書の「Ⅵ.一連の問題行為の総括」の「(1)一連の問題行為の目的等」において「応接録の廃棄や決裁文書の改ざんは、国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながり得る材料を極力少なくすることが、主たる目的であったと認められる。」とされているところである。
なお、御指摘の平成三十年六月四日の記者会見における麻生財務大臣の発言の趣旨については、同月五日の衆議院財務金融委員会において、同大臣が「今回の調査報告を読んでいただいてもわかるとは思いますけれども、少なくとも、さらなる質問につながる材料については極力少なくしたいという思いが極めてあったということははっきりしておると思っております。もともとの動機は、自分の答弁と、上がってきた現状の書類との間に乖離があった、自分の答弁というものと、いわゆる文書との間の乖離というものに関して、いかにその差を詰めようかというところが一番大きな気持ちだったと思います。詰めねばならぬのは、普通、答弁の方を訂正するという方が通常だというのは、私もそう思います。しかし、現実問題としてはそうはならなかったというところであります。問題は、こういったような改ざんをしろということを指示したのに対して、それに抵抗した職員もかなりおります。そういった意味では、それを従った方と従わなかったところの差が出てきているというのは事実であろうと思いますので、私といたしましては、そういったのを拒否したという方が私どもとして見れば通常の対応だと思いますけれども、そうはならなかったというところで、拒否した者と拒否しなかった者との差というものに関しましてはどのようなところかがわからぬということを申し上げて、その気持ちがわからぬと申し上げたということであります。」と述べているとおりである。
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