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六ヶ所再処理工場の高レベル廃液の早期安定化に関する質問主意書

参議院 第196回 第52号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2018年3月29日
内閣転送 2018年4月2日
答弁書受領日
2018年4月6日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 2,237字/答弁 1,897字

質問本文

日本原燃株式会社六ヶ所再処理工場(以下「六ヶ所再処理工場」という。)のガラス固化の進捗状況について質問する。

一 二〇〇六年のアクティブ試験開始から現在までに処理した高レベル廃液の量、発生したガラス固化体の本数、まだ処理していない高レベル廃液の量をそれぞれ明らかにされたい。また、ガラス固化した高レベル廃液中のセシウム137、ストロンチウム90の放射能量(ベクレル数)を明らかにされたい。さらに、まだ処理していない高レベル廃液をガラス固化した場合、ガラス固化体は何本発生する見込みか明らかにされたい。

二 「使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約」に基づく我が国からIAEAへの報告書「National Report of Japan for the Fifth Review Meeting October, 2014」百十頁において、六ヶ所再処理工場が貯蔵する高レベル廃液の量はゼロとされており、二〇一八年にIAEAに提出する報告書の案でも同様にゼロとされている。なぜこれらの報告書では、六ヶ所再処理工場が貯蔵する高レベル廃液の量を実際とは異なりゼロとしているのか、その理由を明らかにされたい。

三 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)は、二〇一三年七月一日に原子力規制委員会に提出した「「再処理施設に関するこれまでの検討チームにおける議論に対する意見」(東海再処理施設)」において「既に多くの高放射性廃液や、Pu溶液を保有しており(中略)可能な限り早期にこれらの溶液を固化し、安定化を図ることで、施設の潜在的なハザードを低減し施設の安全性を高めることが重要であると認識している。」とし、二〇一六年一月から高レベル廃液のガラス固化を開始している。

一方、六ヶ所再処理工場の審査に関わると思われる「使用済燃料再処理施設に関する審査業務の流れについて」(平成二十九年六月三十日原子力規制部)には、「施設のリスクを低減させるための活動については(中略)実施の可否を個別に判断する」とある。「施設のリスクを低減させるための活動」の一つである六ヶ所再処理工場における高レベル廃液のガラス固化について実施の可否の判断はすでに行われたのか明らかにされたい。行われていないのならばその理由を明らかにされたい。

四 六ヶ所再処理工場については核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査(以下「新規制基準審査」という。)が三年間延期されているが、延期されている間、極めて危険な高レベル廃液をそのままの状態で保有するのではなく、前記三の判断を迅速に行って、東海再処理工場のように早期に高レベル廃液のガラス固化を進めるべきではないか。政府の見解を明らかにされたい。

五 二〇一三年に終了したガラス固化溶融炉の試験運転の報告書について、先に私が提出した「六ヶ所再処理工場の高レベル廃液とそのガラス固化に関する質問主意書」(第百九十三回国会質問第八七号)に対する答弁(内閣参質一九三第八七号)の三及び四についてでは、「政府としては、新規制基準に係る適合性審査を優先して行うことが必要であると判断し、日本原燃から提出された「再処理施設アクティブ試験におけるガラス固化試験結果等に係る報告について」は、その内容の確認を行っていない。」とされた。新規制基準審査が延期される三年の間に当該報告書の審査評価を行い、六ヶ所再処理工場において技術的な問題を起こさずに高レベル廃液のガラス固化を行うことが本当にできるのか確認しておく必要があるのではないか。政府の見解を明らかにされたい。

六 ガラス固化のためのA溶融炉は、天井レンガが剥離するなどかなり傷んでいるとの情報があるが、政府として日本原燃に問い合わせ、当該情報の真偽を把握し、これを明らかにする必要があるのではないか。政府の見解を明らかにされたい。

七 六ヶ所再処理工場における高レベル廃液が極めて高い危険性を有することに鑑みると、ガラス固化体の製造に当たっては、LFCM法(ジュール加熱方式)は止めて、英仏で行われているAVM法(ロータリーキルン・高周波誘導加熱方式)を導入し、高レベル廃液を早期に固化しリスクを低減させるべきではないか。政府の見解を明らかにされたい。

八 平成二十八年八月三日に開催された平成二十八年度第二十六回原子力規制委員会での配布資料に「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所東海再処理施設における高放射性廃液のリスク低減策の検討について(指示)」があるが、これと同趣旨の指示を原子力規制委員会から日本原燃に行い、高レベル廃液のリスクを低減させるための実効性のある計画を策定させることにより、安心・安全を国民に提供すべきではないかと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

九 東京電力福島第一原子力発電所(以下「福島第一原発」という。)の事故では、電源が喪失してから二十四時間後に水素爆発が発生した。六ヶ所再処理工場は電源が喪失すると約七時間で水素爆発濃度に達する高レベル廃液貯槽があり、しかもこれが貯蔵する高レベル廃液の中には福島第一原発事故で大気へ放出された量の約三十五倍のセシウム137が含まれている。高レベル廃液という危険極まりないものをこの世に出現させ、不安定なまま貯蔵し国民へ潜在的脅威を与え続けていいと考えているのか。政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

日本原燃株式会社(以下「日本原燃」という。)の再処理事業所再処理施設(以下「六ヶ所再処理施設」という。)において、平成三十年四月二日時点で、平成十八年の御指摘の「アクティブ試験開始」からこれまでの間、処理した高レベル放射性液体廃棄物(以下「高レベル廃液」という。)の量は約百二十五立方メートルであり、また、製造したガラス固化体の本数は三百四十六本であると日本原燃から聞いている。お尋ねの「まだ処理していない高レベル廃液の量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同日時点で、六ヶ所再処理施設における高レベル廃液の貯蔵量については、約二百二十三立方メートルであると日本原燃から聞いている。

お尋ねの「ガラス固化した高レベル廃液中のセシウム137、ストロンチウム90の放射能量(ベクレル数)」については、日本原燃によれば、日本原燃のノウハウ等に係る事項であるため、回答を差し控えたいとのことであり、政府としても、その量は承知していない。

お尋ねの「まだ処理していない高レベル廃液をガラス固化」の意味するところが必ずしも明らかではないが、日本原燃が平成二十二年六月三十日に提出した「再処理事業所再処理事業変更許可申請書本文及び添付書類の一部補正について」に記載されている「固体廃棄物の推定年間発生量」における、高レベル廃液とガラス固化体の推定年間発生量との比率が同じであると仮定して日本原燃が試算したところによると、六ヶ所再処理施設に貯蔵されている約二百二十三立方メートルの高レベル廃液は、ガラス固化体約四百三十本分に相当すると日本原燃から聞いている。

二について

御指摘の「六ヶ所再処理工場が貯蔵する高レベル廃液の量はゼロとされ」、「二〇一八年にIAEAに提出する報告書の案」及び「六ヶ所再処理工場が貯蔵する高レベル廃液の量を実際とは異なりゼロとしている」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国が使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約(平成十五年条約第五号)第三十二条の規定に基づき提出する報告書(以下「国別報告書」という。)において、日本原燃が貯蔵する「高レベル放射性廃棄物」としては、使用済燃料の再処理の事業に関する規則(昭和四十六年総理府令第十号)第一条第二項第六号に規定する放射性廃棄物であるものを記載することとしているところ、政府としては、日本原燃から平成二十六年五月十五日付け及び平成二十九年五月十二日付けで提出された放射線業務従事者線量等報告書(平成二十五年度分及び平成二十八年度分)における同号に規定する放射性廃棄物としての「高レベル液体廃棄物」が六ヶ所再処理施設において貯蔵されている旨の記載がないことを基に、平成二十六年及び平成二十九年に我が国が提出した国別報告書において六ヶ所再処理施設において「高レベル液体廃棄物」が貯蔵されていない旨を記載したものである。

三、四、八及び九について

お尋ねについては、先の答弁書(平成二十九年四月二十八日内閣参質一九三第八七号)一についてでお答えしたとおり、六ヶ所再処理施設における再処理の事業については、現在、原子力規制委員会において、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)及び同法の規定に基づく原子力規制委員会規則等に定める基準に係る適合性審査を行っているところであって、六ヶ所再処理施設の高レベル廃液については、一連の適合性審査等を行っている間は、御指摘の「ガラス固化」を開始することが認められないことから、冷却機能を確保して保管することが重要と考えている。

なお、御指摘の「使用済燃料再処理施設に関する審査業務の流れについて」における「施設のリスクを低減させるための活動」についての記述は、「供用中の核燃料施設」に係るものであるところ、六ヶ所再処理施設は、「供用中の核燃料施設」ではなく、「建設中の核燃料施設」である。

五について

御指摘の「技術的な問題を起こさずに高レベル廃液のガラス固化を行う」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

六について

平成二十二年七月二十八日に日本原燃から提出された「再処理施設高レベル廃液ガラス固化建屋ガラス溶融炉(A系列)の一部損傷について(最終報告)」において、「天井レンガの一部が損傷していることが確認された」とされており、同最終報告は国立国会図書館のホームページにおいて公表されている。

七について

ガラス固化体の製造方法については、まずは事業者が判断するものと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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