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無戸籍者問題の解決に関する質問主意書

参議院 第210回 第75号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2022年12月9日
内閣転送 2022年12月9日
答弁書受領日
2022年12月20日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 822字/答弁 1,161字

質問本文

民法等の一部を改正する法律案(第二百十回国会閣法第一二号)には、嫡出推定の見直し等の内容が含まれている。改正の趣旨は、出生届の届出がなかった子どもが、戸籍に記載されていないことによって不利益を受けているという、いわゆる「無戸籍者問題」の解消とされている。

一 無戸籍者問題解決のためには、現在、無戸籍となってしまっている方々を把握していくことが重要となるが、無戸籍者の把握はどのように行われているのか示されたい。

二 無戸籍者が戸籍を取得するためには支援が必要と考えるが、どのような支援が行われ、それによりどのような成果が上がっているか、示されたい。

三 現行法では、婚姻成立後二百日以内に生まれた子は、嫡出推定が及ばないものの、戸籍実務上、嫡出子として届け出ることができることから、いわゆる「推定されない嫡出子」と称されている。

今回の改正により、この「推定されない嫡出子」が嫡出推定されることになるが、その意義について示されたい。

四 親子法制部会の委員として審議に加わった白鴎大学水野紀子教授は、「嫡出否認を提訴できるような母であれば、事前に実父に対する強制認知の手段を使って自衛することもできるだろうが、そういう力のない母が無戸籍児をもたらすことが問題である。」旨述べている。本当に深刻な事例では、無戸籍児の発生を抑止する実効性は薄いのではという懸念である。

この実効性に関する懸念について、政府の見解を示されたい。

五 この懸念に対して、有識者からは、無戸籍児を発生させないという観点からは、後から嫡出否認の訴えで争う道を拡大して認めることでは足りず、推定の及ばない子についても、推定されない嫡出子と同様に、出生届の段階で届出の自由を認め、母による非嫡出子出生届を受け付けることを認める方が簡便であり確実だと提案されている。制度見直し時にはこのような提案をより前向きに検討すべきではないか。政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

法務省においては、市区町村長等に対し、所管する事務を遂行する過程で無戸籍者の存在を把握したときは、市区町村の戸籍の担当部署に無戸籍者の情報を連絡するよう求め、連絡を受けた市区町村の戸籍の担当部署から、当該市区町村を管轄する法務局若しくは地方法務局又はその支局にこの情報を報告するよう求めている。

二について

法務省においては、法務局又は地方法務局を通じて、市区町村等と連携して把握した無戸籍者の一人一人に寄り添いながら戸籍に記載されるための手続案内を丁寧に行っており、令和四年十一月十日時点において、平成二十六年以降、法務省が各法務局及び地方法務局から無戸籍者として報告を受けた四千三百二十八名のうち、三千五百三十五名が戸籍に記載されたと承知している。

三について

民法等の一部を改正する法律(令和四年法律第百二号)による改正後の民法(明治二十九年法律第八十九号。以下「新民法」という。)第七百七十二条第一項後段の規定により、婚姻の成立の日から二百日以内に生まれた子が当該婚姻における夫の子と推定されることとなることには、子の身分関係を早期に安定させ、子の利益を保護する意義があると考えている。

四について

御指摘の「本当に深刻な事例では、無戸籍児の発生を抑止する実効性は薄い」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新民法第七百七十二条第一項前段及び第二項の規定により、婚姻の解消又は取消しの日から三百日以内に生まれた子は、母が子の出生の時までに再婚をしていない場合には、前夫の子と推定されることとなるところ、この場合には、新民法第七百七十四条第一項及び第三項の規定により、子及び母も子が前夫の嫡出であることを否認することができることとなり、その否認権が適切に行使されることによって、無戸籍者問題の解消が図られると考えている。

五について

御指摘の「推定の及ばない子についても、推定されない嫡出子と同様に、出生届の段階で届出の自由を認め、母による非嫡出子出生届を受け付けることを認める」の意味するところが必ずしも明らかではないが、最高裁判所の判例においては、妻が子を懐胎すべき時期に、既に夫婦が事実上の離婚をして夫婦の実態が失われ、又は遠隔地に居住して、夫婦間に性的関係を持つ機会がなかったことが明らかであるなどの事情が存在する場合には、当該子については、新民法第七百七十二条第一項前段の推定を受けないものと解されているところである。しかし、そのような推定を受けないことを前提とした出生届を受理することについては、出生届を受け付ける戸籍窓口において、最高裁判所の判例において指摘されているような事情が存在するか否かを的確に判断することが困難であること等の課題があり、慎重に検討する必要があると考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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