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被害者手帳導入時の実効性の確保策等に関する質問主意書

参議院 第219回 第84号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×4

提出者
参議院
提出日
2025年12月17日
内閣転送 2025年12月17日
答弁書受領日
2025年12月26日
提出から9日
答弁の項目数
6
質問 1,549字/答弁 1,626字

質問本文

犯罪被害者支援については、制度の周知不足、自治体間格差、関係機関の連携不足、属人性など、制度の断片化という課題が長年指摘されてきた。被害者手帳の導入は、こうした課題の解消に寄与し得る政策である。しかし、しっかりとした制度設計や運用面での実効性を確保する具体的な仕組みがなければ、その効果は限定的となるおそれがある。

被害者手帳の実効性は、運用面における政策判断に左右される。例えば、被害者手帳の配付方法、被害者支援に係る制度の説明方法、関係機関の連携、全国統一の運用基準の設定、被害者手帳のデジタル化による利便性向上・アクセシビリティ確保などである。また、被害者手帳の導入後には、効果を検証し、継続的な改善を担保する仕組みも必要である。

以上を踏まえて、以下質問する。

一 被害者手帳導入時の実効性確保及び関係機関の責任分担について

1 警察、検察、医療機関、自治体など、被害者支援の入口となる機関に対し、被害者手帳を活用した支援を義務付ける考えはあるか示されたい。義務付ける考えがない場合、実効性をどのように担保するか示されたい。

2 被害者手帳の配付及び被害者支援に係る説明について、支援開始の標準手続として制度化する考えはあるか示されたい。

3 関係機関横断的な運用基準・プロトコルを策定し、全国統一の運用を徹底する考えはあるか示されたい。

4 自治体の被害者支援担当部署の体制強化に向け、政府としてどのような支援を行う方針か示されたい。

5 自治体の被害者支援窓口やワンストップ支援センターとの連携をどのように位置付けるか示されたい。

二 被害者手帳のデジタル化及びアクセシビリティの向上について

1 政府は、被害者手帳のデジタル化を検討しているか示されたい。検討している場合、いつまでに結論を得るかなどスケジュールを示されたい。

2 デジタル化する場合、プライバシー保護や情報管理に係る方針を示されたい。また、多言語対応、読み上げ機能、障害者への配慮、高齢者・ICTに不慣れな国民への対応など、ユニバーサルデザインに基づく措置を講ずるべきと考えるが、政府の方針を示されたい。

三 その他の実効性確保のための施策に係る検討事項

1 被害者手帳の配付等を支援開始の標準手続として制度化した場合、支援を行うNPO等の団体はどのような位置付けとなるか、政府の方針を示されたい。

2 第五次犯罪被害者等基本計画(案)では、「犯罪被害者等支援コーディネーターを配置した多機関ワンストップサービス体制の整備及び効果的な運用が図られるよう、都道府県に対して財政面・運用面での支援を行う」とされている。犯罪被害者等支援コーディネーターは、どのような経験、資格、素養等を持った人材を想定しているか示されたい。また、犯罪被害者等支援コーディネーターに対して、どのような権限の付与を想定しているか示されたい。

3 被害者手帳には、自身の被害状況を記載する欄も設けられる方向とされている。これにより、被害状況を繰り返し口頭で説明することによる心理的負担の軽減効果が期待されている。しかし、被害者支援に係る各手続における口頭説明が必要最小限な範囲に縮減されるとは必ずしも言えないと考える。この懸念について、政府は問題意識を有しているか示されたい。

四 被害者手帳導入後の政策評価及び改善プロセスについて

1 被害者手帳の導入による政策効果(被害者支援に係る制度へのアクセス向上、被害者支援窓口の利用者増加、制度の利用率改善等)を評価するための指標を設ける考えはあるか示されたい。

2 前記の政策効果の評価結果を公表し継続的な改善を行うPDCAサイクルについて、制度として導入する考えはあるか示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1から3まで及び三の1について

お尋ねの「被害者手帳」(以下「被害者手帳」という。)に関する具体的な施策の内容については、現在検討中であるため、お尋ねについて現時点においてお答えすることは困難であるが、警察庁においては、都道府県警察等の関係機関が地域の実情に応じて被害者手帳を作成するための参考例を示すとともに、被害者手帳の活用方法等に関する研修を実施することを予定している。

一の4について

御指摘の「自治体の被害者支援担当部署」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、「犯罪被害者等施策の一層の推進について」(令和五年六月六日犯罪被害者等施策推進会議決定)等に基づき、「地方における途切れない支援を一元的に提供する体制の構築」のための都道府県の事業を対象とした犯罪被害者等支援補助金の交付、地方公共団体の職員に対する研修等を行っており、引き続き、「地方における途切れない支援の提供体制の強化」に取り組んでまいりたい。

一の5について

お尋ねの具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、地方公共団体、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター等が犯罪被害者等から相談を受けた場合は、当該犯罪被害者等が受けてきた支援の状況を記録した被害者手帳を必要に応じて参照しつつ、関係機関と連携して当該犯罪被害者等への支援を実施することも考えられるところ、具体的な施策の内容については現在検討中である。

二について

お尋ねの「デジタル化」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、また、被害者手帳に関する具体的な施策の内容については現在検討中であるが、被害者手帳について、現時点においては、紙媒体として作成することを想定している。

三の2について

前段のお尋ねについては、「犯罪被害者等支援におけるワンストップサービス体制構築・運用の手引き」(令和六年九月警察庁長官官房犯罪被害者等施策推進課作成)において、「コーディネーターは、犯罪被害者等との面談を行うことから対人援助技術を有することや、多機関ワンストップサービスを構成する機関・団体の役割や機能についての知見を有していることが求められます。また、特に重要な点として、」「都道府県や市区町村が提供する生活を支援するための各種制度・サービスのうち、特に保健医療・福祉分野に関するものについての知見を有していることが期待されており、社会福祉士、精神保健福祉士といった福祉に関する専門的な資格を有していることが、より望ましいと考えられます」としているとおりである。

後段のお尋ねについては、お尋ねの「権限」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該手引きにおいて、「コーディネーターに求められる業務」は、犯罪被害者等に対する「支援計画の立案」、「関係機関・団体との調整・協議」、「市区町村の総合的対応窓口担当者に対するアドバイザーの機能・役割」等としているところ、「コーディネーター」は、当該手引きの内容も踏まえ、関係機関・団体との調整等の業務を行っているものと承知している。

三の3について

御指摘の「被害者支援に係る各手続における口頭説明が必要最小限な範囲に縮減されるとは必ずしも言えないと考える」ことの理由が明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、御指摘の「被害状況を繰り返し口頭で説明することによる心理的負担」の軽減に資するよう、被害者手帳の作成等に関する取組、関係機関・団体の職員に対する研修等を推進してまいりたい。

四について

被害者手帳に関する施策の実施状況の検証及び評価の具体的な手法については、関係府省庁の職員及び犯罪被害者等の支援等に関し優れた識見を有する者から成る「基本計画策定・推進専門委員等会議」において現在検討中であるため、お尋ねについて現時点においてお答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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