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「外国人との秩序ある共生社会の実現」に向けた日米地位協定改定の必要性等に関する質問主意書
参議院 第221回 第27号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1
質問本文
高市早苗内閣総理大臣は二〇二六年二月二十日の施政方針演説において、「外国人との秩序ある共生社会の実現」を掲げ、「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じていることに配慮しなければなりません。」と発言している。国際化が進んだ現代の多文化共生社会において、同演説が不当な偏見を生み、外国人の排除につながることを危惧する。他方、同演説は、在日米軍人に特権を付与してきた日米地位協定に関する問題に光を当て、同協定の改定への道を開くものとも解釈できる。
在日米軍基地周辺に居住している国民は、在日米軍人による違法行為の不安に長年さらされている。犯罪事件の処理に当たり在日米軍人に特権を与え、違法行為を増長させている日米地位協定に関する問題は深刻である。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況」に、在日米軍人による違法行為や事件、事故も含まれるか示されたい。含まれない場合、非常に不公平と思料するが、含まれない理由を示されたい。
二 前記演説では、外国人による「問題ある行為に毅然と対応する」と発言していることから、政府は、在日米軍人による度重なる違法行為に対しても「毅然と対応する」ものと解釈する。今後の在日米軍人による犯罪事件の処理をどのように厳格化、迅速化するか示されたい。
三 在日米軍人による基地外での違法行為を含む「違法行為やルールからの逸脱」に対処する手続について、日米地位協定及び日米地位協定に伴う刑事特別法の規定は、日本が「毅然と対応する」というには程遠い。例えば、日米地位協定第十七条五(c)は、「日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行うものとする。」と規定しており、米国の協力がなければ、違法行為の疑いのある在日米軍人に対する捜査を行うこともできない。同規定については、一九九五年十月の「刑事裁判手続に係る日米合同委員会合意」において、「合衆国、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に日本国が行うことがある被疑者の起訴前の拘禁の移転についてのいかなる要請に対しても好意的な考慮を払う。」として運用改善が合意されている。しかし、依然として、身柄引渡し、捜査協力は、米国の裁量判断に委ねられており、毅然とした対応とは程遠いと思料するが政府の見解を示されたい。違法行為は、国籍の違いに関わらず平等に対応しなければならないと考える。違法行為の疑いのある在日米軍人に特権を与える規定は、日本国籍者やその他の外国人との間に不公平感を生じさせるものである。「違法行為やルールからの逸脱」に「毅然と対応する」ため、まずは、在日米軍人の「違法行為やルールからの逸脱」につながってきた日米地位協定の改定が急務と考えるが、政府の見解を示されたい。
四 在日米軍の整理縮小が望まれるが、在日米軍人が日本に駐留する間は「秩序ある共生社会の実現」を図るため、日米地位協定による不公平感をどのように改善するか具体的に示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況」は様々であり、どのような場合にこれに該当するかは、個別の事案によることになるため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。
二について
御指摘の「在日米軍人による度重なる違法行為」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、一般論として申し上げれば、捜査機関においては、刑事事件として取り上げるべきものについては、個別具体の事案に即して、法と証拠に基づき、適切に対処をしているものと承知している。
三の前段について
お尋ねについては、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第十七条5(a)において、「日本国の当局及び合衆国の軍当局は、日本国の領域内における合衆国軍隊の構成員若しくは軍属又はそれらの家族の逮捕及び前諸項の規定に従つて裁判権を行使すべき当局へのそれらの者の引渡しについて、相互に援助しなければならない」と規定されており、また、同条6(a)において、「日本国の当局及び合衆国の軍当局は、犯罪についてのすべての必要な捜査の実施並びに証拠の収集及び提出・・・について、相互に援助しなければならない」と規定されている。したがって、「身柄引渡し、捜査協力は、米国の裁量判断に委ねられて」いるとの御指摘は当たらない。
その上で、一般論として、アメリカ合衆国軍隊の構成員若しくは軍属又はそれらの家族による事件・事故については、米側の協力を得つつ、個別具体の事案に即して、捜査を行っていると承知しており、日米地位協定が捜査の障害となっているとは考えていない。
三の後段及び四について
お尋ねの「在日米軍人の「違法行為やルールからの逸脱」につながってきた日米地位協定」及び「日米地位協定による不公平感」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、日米地位協定について、政府としては、これまで、手当てすべき事項や事案の性格に応じて、効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じ、一つ一つ、具体的な問題に対応してきた。引き続き、このような取組を積み上げることにより、日米地位協定の在り方を不断に検討していく。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。