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相模湾沿岸地域における防災対策の推進に関する質問主意書
参議院 第221回 第97号趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1
質問本文
政府は、防災基本計画及び南海トラフ地震防災対策推進基本計画等に基づき、大規模地震及び津波災害への備えを推進している。
神奈川県の三浦半島から真鶴町に至る相模湾沿岸地域(以下「当該地域」という。)は、多くの住民が生活するとともに、鎌倉、江の島を始めとする国内有数の観光地を擁し、年間を通じて国内外から多数の観光客が訪れる地域である。当該地域では、相模トラフ沿いの大規模地震及び南海トラフ地震に伴う津波被害が想定されており、住民のみならず、外国人旅行者、海水浴客、マリンレジャー利用者など、多数の一時滞在者の安全確保が重要な課題となっている。また、デジタル技術の進展を踏まえれば、スマートフォンや位置情報サービス等を活用した避難情報の提供は、防災対策の高度化のみならず、観光地における災害対応力の向上にも資するものと考えられる。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 政府は、当該地域について、相模トラフ沿いの大規模地震及び南海トラフ地震による津波災害リスクをどのように認識し、我が国の防災政策の観点からどのように位置付けているか示されたい。
二 政府は、多数の観光客、外国人旅行者その他の一時滞在者に対し、スマートフォン、位置情報サービス及びプッシュ型通知等を活用した多言語によるリアルタイム避難情報の提供並びに観光事業者等との連携について、今後どのように推進する考えか示されたい。
三 政府は、当該地域を防災対策のモデル地域として位置付け、自治体間の広域連携、一時滞在者対策及びデジタル技術を活用した避難支援体制の構築に対し、重点的な財政支援及び制度整備を推進する考えはあるか示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「当該地域」及びお尋ねの「相模トラフ沿いの大規模地震及び南海トラフ地震による津波災害リスク」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣府の「首都直下地震モデル・被害想定手法検討会」及び「南海トラフ巨大地震モデル・被害想定手法検討会」において首都直下地震及び南海トラフ地震による津波の高さを算出しており、神奈川県横須賀市、平塚市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、逗子市、三浦市、三浦郡葉山町、中郡大磯町、同郡二宮町及び足柄下郡真鶴町(以下「当該市町」という。)における市町ごとの最大の津波の高さとして、首都直下地震に関しては七メートルから二十一メートルが、南海トラフ地震に関しては四メートルから十メートルが想定されている。当該市町は、首都直下地震対策特別措置法(平成二十五年法律第八十八号)第三条第一項に規定する首都直下地震緊急対策区域(以下「緊急対策区域」という。)、南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成十四年法律第九十二号)第三条第一項に規定する南海トラフ地震防災対策推進地域(以下「推進地域」という。)及び同法第十条第一項に規定する南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に指定されている。
二について
大規模地震の発生時においては、御指摘の「一時滞在者」に対して、一時的に滞在するための施設の開設状況などに関する適時適切な情報提供を行うことを地方公共団体等に対して促している。特に、訪日外国人旅行者向けの避難情報等の発信については、災害時に情報提供を行うためのアプリの普及促進を行うとともに、独立行政法人国際観光振興機構等のウェブサイトやSNSにより多言語での情報提供を行ってきたところであり、今後も引き続き、各種の情報提供のための手段を確保しつつ、訪日外国人旅行者がより一層安心して安全に旅行できるよう、情報提供する内容の充実を進めていく。また、お尋ねの「観光事業者等との連携」の意味するところが必ずしも明らかではないが、例えば、災害時に、地方公共団体が、宿泊施設に対し、情報提供等を行うとともに、宿泊施設が、当該施設に滞在する宿泊者等に対し、情報提供等の必要な支援を行うこと等を内容とする、宿泊施設と地方公共団体との間の協定の締結を要請するなどの取組を行ってきたところであり、引き続き、必要な取組を検討してまいりたい。
三について
お尋ねの「モデル地域」及び「重点的な財政支援及び制度整備を推進する」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、当該市町は、緊急対策区域及び推進地域に指定されており、首都直下地震対策特別措置法第四条第一項の規定に基づき策定した「首都直下地震緊急対策推進基本計画」(令和八年六月十二日閣議決定)や、南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法第四条第一項の規定に基づき作成した「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」(平成二十六年三月二十八日中央防災会議決定、令和七年七月一日変更)に基づき、地方公共団体間での広域的な連携、御指摘の「一時滞在者」に係る対策、デジタル技術を活用した防災対策等を進めているところであり、引き続きこれらの取組を推進してまいりたい。