ことばで探す › 参議院 第5回
農業所得税計算要領に関する質問主意書
参議院 第5回 第14号
質問本文
昨年七月七日大蔵省主税局から財務局宛出された文書「農業所得税計算要領」中左記のような事項について質問いたします。
一、この文書の中にある「所得標準率」ということは、どういうことか。
二、そして、この所得標準率によつて所得を計算する場合は、緑肥、籾穀、麦桿等を殆と農家の自家用に消費する地域については、これらを収入金額に見積らないとあるが、どういう勘定方法からこのような規定がなされたか。
三、緑肥、籾殻、麦桿を自家用に消費する地域ということを特に規定しているが、農業地理上の区分か、自家用に消費する地域とか、自家用に消費しない地域という区別のしかたは、どうした方法によるのか。
四、公租公課について、
(1)耕作反別税、水利地益税とは、どういう税金か、そしてどの地方にて実施されているか、
(2)第二種事業税は必要経費に算入されないかどうか、
五、農具について、
(1)耐用年限二ケ年以下の小農具とは、いかなる種目の農具か、
(2)耐用年限二年以上の大農具とは、いかなる種目の農具か、農具別にその耐用年限を示されたい、
(3)農具の耐用年限はいかなる方法に準拠して決定されるものか、
六、減価償却について、
減価償却は取得価格を基礎として計算するとあるが、これは大変な間違いではないか、減価償却は、その理論上からして、時価によるべきものである。実際上では、価格変動が見られない情勢の時代には取得価格によつたとしても支障ないことになるが、今日の時代のようにはげしい価格の変動が見られ、しかも廃棄価格が取得価格を上廻るといつた物も現れている場合に、取得価格主義による償却は、事実償却しないことを意味し、農民に重税を押しつけるというよりも、農民資本を強奪することを意味するものである。何が故にこのような惨ぎやくなる掠奪方式によつて課税するのか。
七、土地改良について、
土地改良事業と土地の価値を維持する程度の事業とはどのように区別されるか、
具体的な技術上の例示によつて説明されたい。
八、経営費その他について、
農業生産上の必要経費としては、直接生産に費消する経費の他に、小農生産の場合でも大企業の場合同様、程度の差こそあれ、事務費とかその他その生産の主体たる経営上に支出する経費がある。また生産設備、労務等の維持管理または保全のために費消する経費もある。これらの経費について勘定科目を設けないのはどうした訳か。
九、農産物と生産諸資材の価格について、
(1)農業生産場(加工品その他を含む)等農家の収入となる物の現行公定価格と闇価格を説明されたい。
(2)家屋、農具、家畜、その他農業生産の必要経費の勘定に入る諸資材の最近数ケ年間の公定価格と自由販売価格を説明されたい。
十、農家に対する配給品と自由売買品について、
(1)今日農家が配給制度によつて配給を受けている物資の種目、価格、数量を説明されたい。
(2)今日農家が配給外に、自由に購入している物資の種目、その価格、それらの物資の購入数量、また市場への出廻りの状況を説明されたい。
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話:03-3581-3111(大代表)
アクセス
利用案内
著作権
免責事項
プライバシーポリシー
サイトマップ
© 参議院
政府答弁書
一 所得標準率は、市町村又は大字等の地域内において、通常の農家(収穫、必要経費及び供出等の状況が通常の状態にある農家)又は農業経営の状況の類似した農家について調査した所得の基準である。
二 緑肥については、収入金額として計算するときは同額を必要経費とすることになるので、計算省略の意味で収入金額として計算しないのである。もみがら、麦わら等については、その交換価値が、皆無であるか、又は極めて僅少であるので、収入金額として計算しない取扱をしている。
三 実情に応じて税務署が認定する。
四 (1) 耕作反別税は、地方税法第百三条に定められている地方税である。水利地益税は、地方税法第百二十条に定められている地方税である。
(2) 必要経費に算入される。
五 農具の耐用年限は、当該物品について具体的に定める。鎌類、熊手等は、通常耐用年限二年以下の小農具であり、脱穀機、モータ等は、通常耐用年限二年を超える大農具である。
六 現行の租税は、各税法を通じ取得価格を基礎として減価償却額を計算し、これによる所得に応ずる負担を定めているのであるから、この態勢が変更されない限り、時価によつて減価償却額を計算することは妥当でない。立法論としては、目下研究中である。
七 相当規模の明きよ排水事業等は、通常土地改良事業であり、耕地の破損、欠壊等を補修する工事は、通常土地の価値を維持する程度の事業であるが、いずれも個々の事業について、具体的な事情に応じてこれを判定する。
八 農業経営上の雑費も、これを必要経費に計算している。
1 農家収入となる主なる農業生産物の公定生産者価格は別紙一のとおりであるがその価格決定方式は次のとおりでする。
(1) 主食についてはパリテイ計算による。即ち農家の購入物資の価格と均衡を得た米価を求めんとする考え方であつて昭和九年―十一年を基準年次としている農業パリテイ指数は二十三年産麦、馬鈴薯の生産者価格決定の際は一一〇、二十三年産米及甘藷の価格決定の際は一三二、二九である。
(2) 繭の価格は右のパリテイ計算によつて得た米価に米価と繭価との比率(大正十年―昭和五年)を乗じて二十三年産春繭の価格を、上繭の生産者の販売掛目を標準掛目五、六〇〇掛(取引糸量一四%の繭では一貫目当り七八四円)と決定した。
(3) 野菜、薪炭その他の農産物についても概ね(1)の農業パリテイ指数を採用して公定価格を決定している。
2 農業用生産資材中主なるもの(家畜、農具、肥料)の公定価格は別紙(二)のとおりであるが家屋及び家畜には公定価格はない。
肥料の闇価格は、公定価格に対し、硫安約十倍、石灰窒素約五倍、過燐酸石灰約六倍の状況である。農機具は除草機は概ね公定価格と闇価格が一致し、すき、くわ、かま等は闇価格がやや下廻つている。
別紙(一)
別紙(二)
十(1) 配給している物資の中生産資材の三種についてみれば次の如くである。
(イ) 肥料(昭和二十三肥料年度自昭和二十三年八月至昭和二十四年七月)の、配給数量及び価格
窒素肥料(硫 安 換 算)
約一四〇万トン
一トン当り 一二、七九四円
燐酸肥料(過燐酸換算)
約一〇一万トン
〃 五、四五二円
加里肥料
約一六トン
〃 一二、六五〇円
(ロ) 農機具及び農薬(昭和二十三年一月―十二月)
農 機 具
約百三十億円(農林省指定工場の製品ですき以下二十三種)
農 薬
約二十六億円(農林省指定工場の製品で主として殺虫剤)
右以外は、すべて統制外であつて、配給していない。尚数量は単位がまちまちなので、表示できないから了承されたい。
(2) 自由購入物資
種々の調査をしているが、把握が困難であつて、回答し難い。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。