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当面の沖縄における諸問題に関する質問主意書
参議院 第70回 第3号検討してまいりたい ×1
質問本文
当面の沖繩における諸問題に関する質問主意書
一、農協給油所の設置について
復帰以前の沖繩県においては石油取扱いが統制下にあり、系統農協としては、給油所の設置が不可能な状態であつた。
復帰後は当然本土なみの石油取扱いが認められるべきであるが、未だにそれがなされていないので、日常生活の上で農協に依存度の高い沖繩の組合農家は毎日の生活と交通の便に多大な支障をきたしている。
よつて、早急に農協給油所の設置を認めるべきだと思うがどうか。
二、さとうきび及び砂糖の価格について
悪化しているさとうきび作の農家経営を保護するために、今年度のさとうきびの価格については、農業パリティ指数を基調とし、物価その他の経済事情を十分に参酌し、他産業との所得格差是正を図ることを旨として、生産費及び所得補償方式を加味した価格を設定すべきだと思うがどうか。
また、砂糖の価格については、一律に鹿児島・沖繩両県を一本化することなく諸条件の相違を考慮したグループに区分し、それぞれの買入れ価格を設定すべきだと思うがどうか。
三、首里城跡の戦災文化財の復元整備について
日本文化のなかでも貴重な沖繩の諸文化財の保護は大事なことである。
政府が首里城の歓会門の復元のため援助を行なつていることは県民からも喜ばれている。しかし、歓会門と石垣で連結されている久慶門と首里城正殿の復元については未だに予算措置がなされていない。
これらの復元なくしては歓会門の復元価値も半減するほど首里城跡復元計画の重要な部分になつている。
政府は、早急に久慶門と首里城正殿の復元のための予算措置を講ずるべきと思うがどうか。
四、国庫補助金交付について
沖繩戦において被害を受けた県民の生命、身体、財産及びその他の諸権利に対し、国の補償を求めるために昭和四十六年に沖繩戦被災者補償期成連盟が設立され、現在該当者からの申請書を提出させるなど調査をすすめている。しかしながら当連盟の運営資金が乏しいため、右目的の推進に支障をきたしている現状である。
政府は、沖繩戦で多大な犠牲となつた四十万該当者のため、政治的かつ道義的立場からも当連盟への運営資金の補助を行なうべきと思うがどうか。
五、対馬丸事件遭難者の処遇について
沖繩戦の最中、国の方針により県内の学童を本土に疎開させる途中、攻撃を受けて遭難した対馬丸の事件がある。この事件で死亡した学童及び引率教師、付添者に対しては、当時の事情を考慮し、準軍属として処遇されるべきものと思うが、政府の考えはどうか。
右質問する。
政府答弁書
一、について
給油所の建設に関しては、現在沖繩県以外の地域において、その秩序ある建設を確保するため行政指導による新規給油所の建設調整措置を実施しており、農協給油所についてもその対象として建設に対する行政指導を実施している。
沖繩県についても、「石油製品の流通販売秩序が混乱をきたさないよう所要の措置を講ずるものとする。」という沖繩復帰対策要綱の趣旨に沿つて、沖繩県以外の地域における給油所建設調整措置に準じ所要の措置を講ずることとしているが、このため現在、沖繩県におけるガソリンの需要動向、給油所の経営状況等を調査するとともに、地元事情等に関する関係方面の意見を聴取しつつ、沖繩県における給油所建設の方針を検討中であり、復帰後一年程度の経過をみて最終的に決定することとしている。農協給油所についても、本方針に従つて処理する考えである。
二、について
さとうきびの最低生産者価格については、パリティ指数に基づき算出される価格を基準とし、物価その他の経済事情を参酌し、さとうきびの再生産を確保することを旨として定めることとなつているが、昨年に引き続く干ばつ等により生産が停滞的であるといろ事情もあるので、これらを十分勘案のうえ、定めることといたしたい。
また甘しゃ糖の糖価安定事業団の買入れ価格については、さとうきびの最低生産者価格にさとうきびの集荷および甘しゃ糖の製造に要する標準的な費用を加えたものを基準とし、国内産糖の製造事情その他の経済事情等を参酌して定めることとなつており、その決定に当たつては、地域の諸条件の相違等を十分考慮して定めることといたしたい。
三、について
首里城跡は現在琉球大学敷地として利用されている。歓会門の復元については、大学当局との調整もついて、昭和四十七年度より復元工事をすすめている。しかし、久慶門、首里城正殿の復元まですすめるためには、その位置が大学構内の中心部付近にあつて、現在大学の重要な土地として利用されているため、琉球大学の今後の運営と密接な関係が生ずるので、直ちに着手することはできない。
琉球大学は琉球政府当時から他の場所への全面移転計画が樹てられて復帰後、国に移管されてからも引き続き移転計画はすすめられており、移転後の大学跡地の利用について現地においても各種の利用構想が議論されている。
また、すでに失つた文化財の復元よりも残存文化財の補修保存を優先すべきだとする意見もあり、首里城の今後の復元については、引き続き検討される情勢にあるので、久慶門、首里城正殿の復元については、これらの情勢の推移を勘案しながら検討してまいりたい。
四、について
第二次大戦中におけるいわゆる戦争犠牲については、国民すべてが戦争による各種の犠牲を被つており、従つて、政府は、戦争犠牲者相互の均衡を考慮しつつ、戦傷病者戦没者遺族等援護法、引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律等特に一般の国民とは違つて特別の措置を、要するものについてのみ措置を講じているところであり、これらの一連の措置をもつて、個々人の戦争災害に対する国の措置は終つたものと考えている。
沖繩県民についても、すでに復帰前からこれらの法的措置を本土と同様に講じており、さらに沖繩の戦闘における特異性に着目して戦闘協力死没者、疎開船対馬丸遭難者に対する見舞金の支給措置等も講じているところである。
従つて、県民各人の戦争災害についてこれらの措置の対象とならないものにまで拡大して新たな措置を講ずる考えはない。
五、について
戦傷病者戦没者遺族等援護法は、戦争公務の遂行に際してこうむつた負傷、死亡等の災害に対し、使用者としての立場から国家補償を行なおうとするものであり、その対象者は、国との使用関係あるいはこれに準ずる立場にあつた者に限られるものである。
対馬丸による沖繩からの学童の疎開は、沖繩戦の始まる前に、戦闘から退避するために行なわれたものであり、国との使用関係が認められないので、戦傷病者戦没者遺族等援護法上の準軍属として処遇することは適当でない。
なお、死亡した学童・引率教師及び付添者の遺族に対しては、昭和三十七年及び昭和四十七年に見舞金を支給している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。