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沖縄県の電気事業のあり方に関する質問

参議院 第93回 第6号検討してまいりたい ×3

提出者
参議院
提出日
1980年11月8日
内閣転送 1980年11月12日
答弁書受領日
1980年12月12日
提出から34日
答弁の項目数
5
質問 1,305字/答弁 1,283字

質問本文

沖繩県の電気事業のあり方に関する質問主意書

沖繩電力株式会社は、本年二回にわたり電力料金の大幅値上げを行つた。このことは、復帰後本土との格差是正、経済的自立のため推進され軌道に乗りつつある沖繩振興開発計画を根底からゆさぶり、県経済に大きな打撃を与えている。しかも同社は、昭和五十六年度末を目途に民営移行を予定されている。

このように不安定な沖繩県の電気事業に対し、県民は深く憂慮し重大な関心を持つている。

よつて、今回の電気料金値上げ及び沖繩の電気事業のあり方について次の諸点を質問する。

一 沖繩県における電気事業は、一〇〇%石油依存のため原油価格の変動の影響を受けやすく、離島であるため供給予備率等において不利であり、また、資本的コストも高くつく等構造的不利性を内包している。このことは、復帰当時から自明のことであり、今回の料金値上げをもたらしたのは偏えに政府の責任と言つても過言ではない。政府は今後、この構造的不利性の改善にどのように対応してゆく所存か、当面の改善措置並びに中・長期対策を可能な限り具体的に示されたい。

二 沖繩県の立ち遅れた産業基盤を確立し、県経済の振興と県民生活の向上を図り、本土との格差を是正するためには、低廉な電力の供給が不可欠である。しかるに、沖繩の電気事業には前述したような構造的不利性が現存している。従つて、今後の料金値上げの査定では、原価主義を厳格に貫いて消費者の負担を増すのではなく、国が沖繩電力株式会社に財政的措置をとり、料金設定の水準を本土九電力の平均料金水準以下に抑えることが必要だと思うがどうか。

三 今回の値上げに際し、向こう一年間は値上げせず、その後も特段の事情変更のない限り料金値上げを行わないよう沖繩電力を指導する旨、政府部内において合意したやに聞いているが、原油価格の変動等により赤字を拡大してしまうのではないかとの危惧が拭えない。現行料金据え置きにより今後生ずる沖繩電力の赤字については、国においてその処理を図るべきであると考えるが、政府の考えを示されたい。

四 本年二月には四二・四〇%、十月には一九・一八%の計六一%もの大幅な電気料金の値上げのため、県の地場産業は、甚大な損失を蒙つたものと思われるが、これらの料金改定に伴う主要業種別の値上げの影響額の試算があれば示されたい。

また、再度にわたる電力料金値上げに際して、便乗値上げがなかつたかどうか。あつた場合、どのように対処されたか示されたい。

五 政府は、効率的かつ弾力的事業運営を図ることを目的として、沖繩電力株式会社を昭和五十六年度末を目途に民営移行させる方針を閣議決定した。しかしながら、このように今後の同電力の自立的経営が極めて困難な状況の下では、民営移行だけで沖繩の電力事業の安定的運営が可能か否か極めて疑問であり、却つて電力問題の解決を遠ざけることになりはしないか憂慮せざるを得ない。政府は、この方針を再検討すべきであると考えるがどうか。

仮に既定方針どおり、これを民営に移行するとするなら、政府は、累積赤字二百十三億円をどのように解消するのか、具体策を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、従来から、離島が多いこと、電力需要が小さいこと等の沖繩県の電気事業の有する特殊性を考慮し、沖繩振興開発特別措置法第二十九条の規定をも踏まえ、沖繩振興開発金融公庫による長期低利融資等沖繩電力株式会社に対する助成措置を講じてきたが、引き続き所要の助成を図つてまいりたい。

また、これに加えて、昨年十二月二十八日の昭和五十五年度以降の行政改革計画(その一)の実施についての閣議決定を踏まえ、離島を多く抱えている沖繩の実態に配意しつつ、諸般の措置を検討してまいりたい。

更に、中・長期対策として、石油依存度の低減を図ることが肝要であり、かかる見地から、石油専焼火力発電設備として昭和五十九年に運転開始が予定されている石川三号機の建設を取りやめ、これに代わるものとして、石炭火力発電設備の建設を推進すること等についても検討を進めてまいりたい。

二について

電気料金は、あくまでも原価主義の原則に立つて定めることとなつているので、政府としては、沖繩県における産業活動及び県民生活に十分配慮しつつ右の電力供給コスト低減のための諸措置の実現について最大限の努力を払うこととしている。

三について

沖繩電力株式会社の本年二月及び十月の料金改定に当たつては、政府としては、従来同様、経営の徹底した合理化を前提とし、原価主義の原則に立つて厳正かつ慎重に審査した。政府としては、同社が経営の一層の合理化を図り、今後健全な事業運営を行つていくことを期待している。

四について

1 御指摘の沖繩県における値上げの影響額の主要業種別の試算は政府として特に行つていない。

2 政府は、従来から、生活関連物資及び国民経済上重要な物資について便乗値上げ等不当な価格形成が行われることのないよう、都道府県等とも緊密な連絡をとりつつ、地方支分部局、モニター等を活用して、需給・価格動向を厳重に調査監視してきているところである。電力料金値上げの物価への影響についても、便乗値上げが行われることのないよう、引き続き厳重に調査監視を行つていくこととしている。

五について

1 沖繩電力株式会社は、沖繩振興開発特別措置法に基づき設立されているが、同法は、昭和五十七年三月三十一日限り、その効力を失うこととなつている。政府としては、電気事業については、効率的かつ弾力的運営を図る見地から、民営により行うことが望ましいと考えているところである。このため、同社についても、昭和五十六年度末を目途に民営移行する旨昨年十二月二十八日に閣議決定した次第である。政府としては、この閣議決定にのつとり、沖繩県民の意向を十分尊重しながら所要の措置を講じて円滑な民営移行を図ることとしている。

2 政府としては、同社の民営移行に際し、累積赤字を残したままでは民間資本を誘引することは困難であり、また、特殊法人という性格下にあつても多額の累績赤字を放置することは事業運営に重大な支障を来すことになるので、累績赤字を是非とも解消する必要があり、そのための具体的方策を政府部内において現在検討しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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