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人事訴訟手続法の改正に関する質問

参議院 第78回 第8号

提出者
参議院
提出日
1976年10月21日
内閣転送 1976年10月23日
答弁書受領日
1976年10月29日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 685字/答弁 519字

質問本文

人事訴訟手続法の改正に関する質問主意書

妻が離婚訴訟を遂行する為には、多くの場合、夫の住所地に出向かなければならない不便さがあるばかりでなく、証拠収集等の点からも、必ずしも合理的ではないとの理由から、先般、人事訴訟手続法の改正が行われ、婚姻事件の訴えは、まず、夫婦の共通の住所地の裁判所、次には、夫婦の最後の住所地の裁判所の管轄区域内に、夫又は妻が住所を有するときはその住所地の裁判所、更に、それ以外の場合には夫又は妻の住所地の裁判所の管轄に専属することとなつた。

然るところ、一方、婚姻事件の訴えについては、家事審判法第十八条の規定により、調停前置主義が採用され、その訴えを起す前に必ず調停の申立をしなければならないこととし、この場合、家事審判規則第百二十九条は、管轄裁判所を原則として、相手方の住所地の家庭裁判所と定めており、この点については何ら改正が加えられていない。したがつて、妻が調停を申し立てる場合には、依然として多くの場合、夫の所在地に出向かなければならない不便等を避けがたくなつている。

これがため、折角妻の便宜等を配慮して行われた人事訴訟手続法の改正が、龍頭蛇尾に終わり、現状のままでは実際上有名無実化するおそれがある。ついては、次の点に関して内閣としての御見解を承りたい。

人事訴訟手続法の改正に関連して、家事審判法第十八条に新たな一項を設け、離婚にかかる調停事件の管轄についてのみは、前記法改正と同様の法文規定をするか、或いは家事審判規則第百二十九条の改正が行われるべきか、いずれかの措置が必要と思うが、内閣はどちらが妥当と考えるか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

調停は、両当事者の話合いを基調とする合意に基づく紛争解決制度であるという特殊性から、調停事件の管轄については、現行家事審判法は、その事案に応じた弾力的運用を図るため、管轄に関する事項も最高裁判所規則に委任し、その委任に基づき、家事審判規則においては、事案に応じて最も調停のしやすい地の家庭裁判所において事件処理をすることができることとしている。

すなわち、離婚調停事件は、原則的には、相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所の管轄とされている(同規則第百二十九条)が、同規則第四条の規定により、例えば、夫の住所地の家庭裁判所に申し立てられた調停事件を必要に応じ、妻の住所地の家庭裁判所に移送することも、また、妻が離婚調停の申立てを自己の住所地の家庭裁判所にした場合に、その家庭裁判所が自ら事件の処理をすること(自庁処理)も認められているのである。

右のように調停事件については、改正後の人事訴訟手続法による婚姻事件の訴えの管轄よりもより広い管轄が認められており、同規則第四条の規定により事件の移送又は自庁処理を行う等、弾力的運用が既にできることとなつているので、特に管轄につき、家事審判法の改正を要しないものと考える。

参議院の原文

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