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ゴミ処理技術の開発、評価等に関する質問主意書

衆議院 第103回 第18号

提出者
衆議院
提出日
1985年12月11日
内閣転送 1985年12月14日
答弁書受領日
1985年12月20日
提出から9日
答弁の項目数
7
質問 1,540字/答弁 1,060字

質問本文

衆議院議長 坂田道太 殿

ゴミ処理技術の開発、評価等に関する質問主意書

近年、産業の進歩、素材革命その他のイノベーションに伴い、特に人口稠密度の高い都市並びに近代工場群の蝟集する都市におきましては、その排出するゴミ、産業廃棄物は質、量共に急激なる変化を遂げ、その処理は大いなる社会問題にまで発展してまいりました。

しかるに、我が国におけるゴミの処理方法は、主としていわゆる焼却炉方式なる方法が採用されてきました。

しかし、近年ゴミの質と種類が多様化し、必ずしも焼却可能なものばかりでなくなつてまいりました。

特に、有害物質や重金属等を含有する石油化学製品、あるいは電気製品廃棄物が大量に排出され、それらは焼却炉の損傷を来しているのみならず、シアン化化合物、塩化水素などの有害物質を発生し、空気の汚染、水の汚濁、悪臭の拡散等の公害を多発せしめる結果となつております。

また、生ゴミやその他のゴミをそのまま海浜、海洋、山間に投棄する結果、東京都の「夢の島」におけるようなゴミの腐敗発酵、埋立地の地盤沈下、水質汚染を来し、住宅地には不適当な土地や、潜在的土壌汚染地を造成してしまうという結果をもたらしております。

現状のような処分の在り方は、将来に大きな禍根を残すものであると言わねばなりません。その意味で、いわゆる焼却一辺倒の処理方法や、無差別的埋立方法の改善や転換が強く求められているのであります。

廃棄物処理の将来を考えた場合、ゴミ、廃棄物の資源化、減量化を徹底して埋立処分量の抑制や環境負荷の軽減を図るとともに、埋立処分地の環境汚染の防止及び処分地の将来において禍根を残さないような安全な土地造成、土地利用を図れるようにしなければなりません。

こうした方向を可能とさせるためには、低コストのゴミ処理技術の革新が重要であり不可欠であります。その意味で、政府は右の課題に対応させるためにどのような施策を講じ、また、講じる考えがあるのか、その他ゴミ処理方法技術等に関していくつかの質問を申し上げるものであります。

一 ゴミ埋立地の環境汚染、水質汚濁、土壌汚染及び地盤沈下等を防止するために、どのような対策を政府として講じているか。

二 ゴミ焼却、埋立処分に要する経費は年々上昇しているが、経年度的にどのような変化をしているか。

処理コストのアップは、どのような理由によるものか。

処理コストの抑制又は低減を図るために、どのような措置を講じているか、また講じていく考えか。

三 現在、国としてどのようなゴミ焼却技術やプラントに対して地方自治体へ補助を行つているのか。また、その補助の内容はどうか。

四 現在、地方自治体が採用しているゴミ処理施設技術の性能、コスト等の評価を行つているか。行つているとすればどのような結果を得ているか。

行つていないとすれば行うべきではないか。

五 現在、いくつかの地方自治体で採用している「鉄化石ゴミ処理プラント」は、安全かつ効率的な土地の造成、埋立地の環境汚染の防止の上で優れた能力を発揮しているが、政府はそれについてどのような評価をもつているか(大和郡山市、船橋市等で採用)。また、このような優れた技術の普及を考えるべきではないか。

六 政府は焼却炉、その他ゴミ処理プラントの導入に当たり、地方自治体の利便、あるいは処理コストの低減の見地から、民間の各種メーカープラント技術について性能、コスト等の評価をし、その情報を地方自治体に対し提供すべきではないか。

七 有害な廃棄物も含め、あらゆるゴミを焼却するという焼却偏重の処理方法を改めるとともに、公害の発生しないような埋立方式に転換すべきであるが、政府は今後、どのような方策で臨むのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)に基づき、廃棄物の最終処分を適正に行い、生活環境の保全を図るため、廃棄物の最終処分に関する基準及び最終処分場に係る技術上の基準を定めているところである。

二について

市町村におけるごみ処理経費の推移は、ごみ一トン当たり昭和五十六年度二万千五百三十九円、昭和五十七年度二万千六百八十二円、昭和五十八年度二万三千三百九十三円となつている。

処理経費の上昇は、建設資材費、人件費等の上昇に起因しているものと考えられる。

なお、政府としては、余熱利用技術等効率的な処理技術に関する調査研究等を行つているところである。

三について

市町村における廃棄物処理事業を推進するため、焼却処理施設等のごみ処理施設、粗大ごみ処理施設、埋立処分地施設等の設置費用について四分の一の国庫補助を行つている。

なお、国庫補助率については、公害防止の促進その他の観点から補助率のかさ上げを行つている。

四について

市町村のごみ処理施設は、厚生省令で定める施設の技術上の基準及び維持管理基準に基づき適正な設置及び維持管理が行われているところである。

政府としても、ごみ処理施設の性能維持のため、必要に応じ精密機能検査を実施するよう市町村を指導するとともに、ごみ処理経費についてその実態の把握に努めているところである。

五について

「鉄化石ゴミ処理プラント」によるごみ処理方法については、埋立用地の節約が図られる等の利点があるが、ごみの性状によつては、問題点も指摘されているところである。

当該方法の採用については、処理対象となるごみの性状、埋立用地の状況等を総合的に勘案して市町村が判断すべきものと考えている。

六について

ごみ処理施設については、施設の処理性能、経済性、公害防止等の観点から適正な施設が整備されるよう構造指針を定め、当該指針に沿つた整備を指導している。

七について

ごみの焼却処理は、廃棄物の安定化及び減容化の観点から有効な方法であり、従来から市町村において広く採用されてきたところである。

政府としても、廃棄物の適正処理を推進するため、市町村における焼却処理施設の計画的な整備を図つてきたところであり、埋立用地確保が困難な我が国においては、今後とも焼却処理は不可欠なものと考えている。

なお、焼却処理施設からの排ガス、排水等については、電気集じん機、排水処理設備等の公害防止設備を設置すること等により、環境保全に万全を期しているところである。

右答弁する。

衆議院の原文

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