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西表群発地震並びに沖縄周辺の地震対策に関する質問主意書

衆議院 第120回 第12号

提出者
衆議院
提出日
1991年5月1日
内閣転送 1991年5月8日
答弁書受領日
1991年5月28日
提出から27日
答弁の項目数
10
質問 1,187字/答弁 1,805字

質問本文

衆議院議長 櫻内義雄 殿

西表群発地震並びに沖縄周辺の地震対策に関する質問主意書

去る一月二十三日に西表島で発生した地震は、その後も勢いは衰えることなく、現在まで続いている。

この地震に関連して、西表群発地震の危険性、八重山群島民及び琉球列島の安全確保の観点から、我が党の調査結果をもとに、以下の点について、政府の答弁を求めるものである。

一 当面する西表群発地震の安全確保対策について

1 西表島測候所の職員は現在、三人であるが、地震発生以降その勤務は、特に午後五時以降、三人で徹夜体制をとっている。同住民の安全を図り、安心感を持たせるためには、同測候所の職員を常時四人とする体制を確保する必要がある。

また、電話が一台しかなく、緊急の際には複数で多角的連絡手段が必要であるが、これらにどう対処するのか。

2 西表島群発地震の現状からみて、西表島と波照間島には、地震観測機器を常設する必要があるが、いかに対処するか。

3 西表島の岩盤は砂れき質でもろいので、連続地震で崩壊した道路や擁壁の修理は急務である。

また、予防のための早期の点検と対策が望まれるが、これらにどう対処するのか。

4 難聴地域住民への緊急通報用ラジオのアンテナ・タワーの設置が必要であるが、どうか。

5 連続地震に対する観測は陸地に重点がおかれているが、地形上宮古島その他の地震活動と連動しているとみられるので、海底観測も必要であると考えられるが、その対策はどうなっているのか。

6 夜間の災害を想定し、携帯用発電機・携帯用外灯の備えは必要であると思われるが、これらにどう取り組んで行くのか。

二 沖縄周辺の地震対策について

1 沖縄周辺は、二百二十年前に世界最大とされる「明和の大地震」の大惨事に遭遇し、その後も大小の地震が発生し、多くの犠牲者をだした。今世紀にはいってからも、「マグニチュード七・〇」以上の地震が十九回以上も発生している。現在もなお、西表島群発地震が不気味に続いている。このような地震地域にもかかわらず「地震防災対策強化地域」に指定されていないが、早急に、この地域指定を求めるものであるが、どうか。

2 沖縄周辺にある「地震観測装置」は超過疎の状態におかれている。密度の高い地震予知観測網の早急な設置が必要と思われるが、どうか。

3 群発地震が現実に起きているなか、各省庁と直結したシステムを持つ「地震予知観測センター」の設置が必要である。

また、沖縄の地震は海洋調査研究が必要であり、そのため、「海洋観測調査船」の就航とその母港建設が必要であるが、この二点についてどう対処するのか。

4 地震に対しては事前の対策が必要であり、通信・情報提供・緊急避難船・消防施設・避難路や避難地の設定などの総合的な対策の充実が強く求められるが、この地震対策事業をいかに推進するのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

西表島測候所においては、三人の職員により適切に業務を遂行することが可能であるが、御指摘の群発地震の発生に際しては、当該地震の観測体制を強化するため、臨時に職員一人が派遣されている。

また、御質問の地域に係る津波警報等については、沖縄気象台が発表するとともに、関係機関等に通知することとしており、これらにより関係住民に対する必要な情報の迅速な提供を図ることとしている。

一の2について

御指摘の群発地震の発生状況については、地震機動観測班を西表島に派遣して臨時に地震計を設置したことにより正確に把握している。

一の3について

西表島の幹線道路としては、一般県道白浜南風見線があり、沖縄県において、従来から道路交通の安全確保に努めているが、御指摘の群発地震が発生して以来、巡回を強化して、道路の構造の保全と耐震性の点検に努めていると承知している。このほか、同県においては、平成二年度に防災上特に注意を要する箇所の総点検を実施しており、これらの点検結果に基づき、緊急に対策を必要とする箇所について、平成三年度の早い時期に落橋防止装置と落石を防ぐロックネットを設置し、地震に対する安全性の向上を図ることとしていると承知している。

なお、竹富町においても、資機材や人員の確保を図り、応急復旧が必要となった場合に備えていると承知している。

今後とも、地震に対する道路の安全性が十分確保されるよう指導してまいりたい。

一の4について

中波放送については、西表島は日本放送協会石垣局のサービスエリア内であるが、夜間においては同島の西側の地域の一部で外国放送波による混信で受信状況の悪化がみられる。また、超短波放送については、同島の西側の地域は日本放送協会石垣局のサービスエリア外となっている。

日本放送協会は、ラジオの指向性受信アンテナを公の場所に設置する受信対策及び住民に対する受信指導を行うことを計画していると承知している。

今後とも、日本放送協会と連絡を取りつつ、現地の状況を踏まえて対策について検討することとしている。

一の5について

御指摘の群発地震の震源は、西表島島内の狭い範囲に集中しているものであり、当該地震の発生状況については、現状の地震観測体制により正確に把握している。

一の6について

竹富町では、夜間の災害等に備え、既に、スタンド式携帯用外灯及び誘導灯を消防団員等に配布するとともに、住民等が所有している携帯用発電機を緊急時に使用できる体制を整えていると承知している。また、各家庭においては、同町の指導により懐中電灯の備えをしていると承知している。

今後とも、地域の実情に即した適切な対応が図られるよう指導してまいりたい。

二の1について

沖縄周辺の地域については、観測資料等に大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)第三条第一項の地震防災対策強化地域(以下「強化地域」という。)として指定する必要があると認めるに足りるものが存在しないことから、現在のところ、強化地域として指定することは考えていない。

二の2について

気象庁において、全国的な地震観測網により我が国及びその周辺に発生する大地震、中地震及び小地震の観測を実施しており、さらに、今回のような群発地震等が発生した場合には、地震機動観測班を適宜派遣することにより観測体制の強化を図ることとしている。

これらにより、沖縄周辺に発生する地震の観測についても適切に実施している。

二の3について

地震観測については、従来から、関係機関相互の連携が図られてきたところであるが、平成三年十月から沖縄気象台に地震津波火山監視センターを置き、関係機関等とより緊密な連携を図っていくこととしている。

また、沖縄周辺海域の地形、地質構造等に関する調査が進められているところであり、沖縄周辺に発生 する地震に関する海洋調査研究を行うために、新たに海洋観測調査船等を就航させる計画はないところである。

二の4について

都道府県地域防災計画及び市町村地域防災計画の一層の充実強化を図り、通信施設の整備、消防力の充実、避難路及び避難地の指定等の総合的な地震防災対策を推進するよう従来から指導している。また、防災行政無線及び消防施設の整備については、国庫補助制度によりその推進を図っている。

今後とも、これらの施策の充実に努めてまいりたい。

衆議院の原文

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