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政府の土地流動化対策に関する質問主意書

衆議院 第124回 第4号

提出者
衆議院
提出日
1992年8月10日
内閣転送 1992年8月11日
答弁書受領日
1992年9月8日
提出から29日
答弁の項目数
6
質問 1,161字/答弁 1,290字

質問本文

政府は、本年三月末に、緊急経済対策を発表し、公共投資の前倒し等を実施されました。しかし、最近相次いで発表された景気指標では、全産業の今年の設備投資計画は、前年実績比〇・〇%と横バイであります。消費者態度指数は、四 ― 六月期で前期比〇・四%減となっています。GNPの八割近くを占める個人消費と設備投資に勢いがみられず、さらに中小企業の自社業況判断指数は、一 ― 三月期のマイナス一五・七から四 ― 六月期マイナス二四・五と大幅に悪化しております。

こうした状況下での公定歩合の引き下げが実施されましたが、金融機関の対応は、同列企業へのつなぎ融資は増えているものの、貸し出し量を残す支店が多く見られ、いわゆる「貸ししぶり」や「選別融資」と企業にとっては、一段と厳しさが増している状況下にあります。

今日の不況は、低金利政策や公共投資の前倒しなどの在来の有効需要拡大策だけでは、景気を押し上げる力はないものといえます。日本経済の発展は、今日まで、いわゆる土地本位制で進んできたことにあり、それが動かなくなったところに根本的な不況の原因があるといえます。そこでさらに地価引き下げ促進を図りながら、土地本位制脱却へと軟着陸させる方策が必要と考えます。

政府の考え方について質問いたします。

一 政府は、今日の不況に対して、どのような認識をもっておられるのか、またその対応策について、考えを示していただきたい。

二 公共用地先行取得について伺います。総理が提唱している生活大国、とくに美しく質の高い生活空間づくりは、公共用地の確保をいかにするかにかかっています。公共用地先行取得は、新しい都市(町)づくりや社会資本の整備そして景気回復にと、一石三鳥の施策であると考えます。公共用地先行取得に対する基本的方針とその効果について政府の考えを伺いたい。

三 現在、公共用地先行取得資金制度が六種類ありますが、とくに「特定公共用地等先行取得資金融資制度」は、規模・対象が極めて限定され、七五億円と僅少であります。対象の拡大と一層充実拡大が必要と思いますが、政府の考えを示していただきたい。

四 先行取得債の拡大をするとともに、地方交付税不交付団体に対する公共用地先行取得のため、特別措置を創設すべきと考えるが、政府の対応を伺いたい。

五 地方自治体や土地開発公社による公共用地先行取得には、いろいろな厳しい要件がありますが、農地・代替地・取得面積などに関する要件を緩和すべきと考えるが、政府の考えを伺いたい。

六 わが国の貯蓄残高は、八〇七兆円、なかでも郵貯残高は一五九兆円の規模となっております。財投資金には、一〇兆円程度の余裕があると思いますので、公共用地先行取得資金として、活用すべきと考えますが、政府の考えを伺いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

我が国経済は、現在調整過程にあり、景気の減速感が見られる。

こうした減速感が国民経済に悪影響を及ぼすことがないよう適切に対応するため、平成四年三月三十一日に策定した緊急経済対策の着実な実施を図ってきたが、さらに、同年八月二十八日、総合経済対策を策定したところである。

政府としては、今後とも、経済情勢を見極めつつ経済運営に万全を期してまいりたい。

二について

公共用地の確保は公共事業の円滑な執行を図るため不可欠である。

このため、公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)による土地の先買い制度、国庫債務負担行為による用地先行取得制度等の活用により、公共用地として必要な土地の先行取得を図ってきたところであり、今後とも適切に対応してまいりたい。

三について

御指摘の特定公共用地等先行取得資金融資制度については、平成四年度予算において創設され、平成四年九月一日から施行されたところであり、今後の運用の状況も踏まえつつ適切に対応してまいりたい。

四について

公共用地の先行取得については、地方公共団体によるその計画的な取得を促進するため、公共用地先行取得等事業債の活用等により地方公共団体の要望に積極的に対応してまいりたい。

また、公共用地の先行取得の促進のためには、土地開発基金、土地開発公社等の積極的な活用が図られることを期待している。

五について

地方公共団体等による公共用地等の円滑な先行取得のための施策として、公共用地先行取得等事業債の要件緩和を逐次実施してきており、起債許可申請年度以降十年度以内に事業の用に供する土地にまで起債の対象となる土地を拡大している。また、平成四年度においては、公有地の拡大の推進に関する法律に基づく先買いの対象となる土地について、同法の改正によりその範囲を拡大するとともに、公有地の拡大の推進に関する法律施行令(昭和四十七年政令第二百八十四号)の改正によりその面積の下限を都道府県の規則により引き下げることができることとし、平成四年九月一日から施行したところであり、今後とも、公共用地等の先行取得について適切に対応してまいりたい。

六について

平成四年八月二十八日に策定した総合経済対策においては、公共事業等の円滑な実施を図るとともに土地取引の流動化にも資するため、地価動向に十分配慮しつつ、総額一兆五千五百億円の規模で公共用地の先行取得を行うこととしたところである。

このうち、地方公共団体が行う公共用地の先行取得については、地方債の積極的活用等によりこれを促進することとしているが、財政投融資資金によっても、地方公共団体の要望に応じて積極的な対応を図っていくこととしている。

また、今回の総合経済対策においては道路整備特別会計等の特別会計及び住宅・都市整備公団等の公団においても、それぞれの事業の円滑な実施を図るため、四千億円程度の公共用地の先行取得を行うこととしている。

これに対しては、財政投融資資金によっても積極的に対応することとし、これに必要な資金として三千二百億円程度の追加を行うこととしている。

衆議院の原文

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