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阪神・淡路大震災被災地における雇用対策に関する再質問主意書
衆議院 第136回 第8号お答えすることは困難 ×1
質問本文
私の一九九六年二月二十一日付け提出の質問主意書に対し先般答弁を得たが、不十分なため改めて阪神・淡路大震災被災地(以下被災地)における雇用対策について質問する。
一 被災地の雇用情勢に対する政府の認識は、「数値上は悪化しているとは言えない」が、求職者、求人者間のミスマッチによって「実際の雇用失業情勢には厳しい面がある」ということのようである。しかし、被災地で求職活動を行っている失業者のなまの声を聞く者としては、被災地での雇用問題はミスマッチ問題だけとは到底考えられない。
そこで、被災地の男女別の有効求人倍率が算出できないのなら、例えば、被災地有効求人倍率(一般、パートタイマー別)、同中高年齢者の有効求人倍率、同男女別就職率、同中高年就職率、等の被災地の雇用情勢を把握できる算出可能なデータを全国値と比較して明らかにされたい。
二 「阪神・淡路大震災を受けた地域における被災失業者の公共事業への就労促進に関する特別措置法」(以下「就労促進法」という。)で一年間に雇い入れられた被災失業者の実人員が四十一人という現実からは、就労促進法が被災地での雇用対策に効果を発揮しているとは考えにくい。政府は同法が被災地での雇用対策に十分に効果を発揮しているとの認識を持っているのか。見解を明らかにされたい。
三 三月十五日受領の答弁第四号では、就労促進法の対象となる公共事業が「建設又は復旧の事業」に限定されているのは、これによって「臨時的な雇用の機会として相当数の被災失業者を吸収できると見込まれている」からとの認識を示されている。しかし、復興が進展しているにもかかわらず、現実に、同法によって「雇い入れなければならないこととされた被災失業者」が一年間で四十四人に過ぎなかった以上、法制定時の認識を改める必要があるのではないかと考えるが、政府の現時点での認識を明らかにされたい。
また、被災失業者の公共事業への就労促進について「努めてきた」にもかかわらず、一年間に四十一人しか就労できなかった現実を踏まえるならば、今後、いかなる努力をはらえば、就労数の飛躍的拡大が可能というのか。「同法の円滑かつ実効ある施行」のために政府として何をするのかを具体的に明らかにしていただきたい。
四 政府は、「求職者と求人者との間で雇用条件に関し不適合が生じており」「実際の雇用失業情勢には厳しい面がある」との認識を示しているが、この点 ― つまり「建設又は復旧の事業」への就労が困難な失業者が多いという点 ― も、就労促進法の実効を妨げているのではないかと思えるが、政府の見解を明らかにされたい。
五 「就労促進法」の制定に当たっては、先の答弁によれば、「建設又は復旧の事業」以外の公共事業については、震災後「直ちに多数計画実施することが困難であると考えられ、相当数の被災失業者を吸収できると見込めない」との認識のようである。しかし、震災後一年以上たった現状を見れば、仮設住宅での「孤独死」の急増やPTSD(心的外傷後ストレス障害)の激増、さらにボランティアの不足等々、福祉分野における「公共事業」を、「困難」であっても「直ちに多数計画実施」しなければならない事態が発生しており、ホームヘルパーなどの増員によって「建設又は復旧の事業」に就労しにくい「相当数の被災失業者を吸収できる」と思われる。被災地における福祉分野の「公共事業」の拡大の緊急性とその分野での被災失業者の吸収の可能性について、現時点での政府の認識を明らかにされたい。
また、福祉分野における「公共事業」の「多数計画実施」が難しくとも、多少なりともこの分野が拡大する場合に、被災失業者を優先的に雇い入れるようにすれば、「建設又は復旧の事業」では吸収できない被災失業者の雇用拡大に資するわけであり、何ら不都合はないように思える。同法の「公共事業」を「建設又は復旧の事業」に限定しなければならない積極的な理由が何かあるのか、改めて政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
平成八年二月の全国及び阪神・淡路大震災を受けた地域(以下「被災地」という。)を管轄する公共職業安定所に係る有効求人倍率は表一のとおりであり、同月の全国及び被災地を管轄する公共職業安定所に係る就職率は表二のとおりである。
表一
表二
二について
阪神・淡路大震災を受けた地域における被災失業者の公共事業への就労促進に関する特別措置法(平成七年法律第二十号)は、特定求職者雇用開発助成金制度について、支給対象労働者の年齢要件を四十五歳以上とし、また、高率の助成を行うこととする特例措置を講ずる等の各般の対策とあいまって、被災地における雇用の促進に一定の効果を発揮しているものと認識している。
三について
被災地において、国、地方公共団体等がその復興のために多数計画実施する「公共的な建設又は復旧の事業」により、臨時的な雇用の機会として相当数の被災失業者(同法第二条第二項第二号の被災失業者をいう。以下同じ。)を吸収できるものと認識しており、今後とも、同法の円滑かつ実効ある施行のために、関係府県及び関係公共職業安定所を通じ、公共事業の発注部局との連携強化、公共事業を施行する建設業者への指導、被災失業者に対する公共事業への就労に関する周知等に更に努めてまいりたい。
四について
被災地において計画実施される公共事業に関し、同法第二条第三項の規定に基づき一定数の被災失業者を雇い入れていなければならないとされている職種は、現在、無技能者とされており、その作業の内容も軽易な清掃、後片付け等の軽作業から人力による土砂の積込み、運搬等の普通作業までにわたっていることから、当該職種に被災失業者が就労することが困難であるとは認識していない。
五について
同法の対象となる公共事業が「公共的な建設又は復旧の事業」とされているのは、被災地において、国、地方公共団体等がその復興のために「公共的な建設又は復旧の事業」を自ら多数計画実施することにより、臨時的な雇用の機会として相当数の被災失業者を吸収できると見込まれていることによるものである。
これに対して、福祉分野の事業については、そもそも、国、地方公共団体等が当該事業の需要に応じて計画的かつ継続的に実施するものであるために臨時的な雇用機会が少なく、また、一定の専門的知識、技術を有する者が就労することが一般的であるため、同法に基づき事業主体等に一定の吸収率を定めて被災失業者の雇用を義務付けるという手法はなじまないと考える。なお、福祉分野の事業への就労を希望する被災失業者については、公共職業安定所等において積極的な求人開拓、きめ細かな職業相談、職業紹介等を実施することにより対応してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。