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米軍根岸住宅地区隣接崖崩れ事故に関する質問主意書

衆議院 第145回 第18号承知していない ×1

提出者
衆議院
提出日
1999年3月16日
内閣転送 1999年3月17日
答弁書受領日
1999年3月30日
提出から14日
答弁の項目数
10
質問 1,586字/答弁 2,360字

質問本文

本年二月十七日に発生した横浜市南区の米軍根岸住宅地区隣接崖崩れ事故は、崖の下に位置するマンションに多大な被害を及ぼし、住民の生命と財産を危険にさらしたものであり、当該崖を管理する国の責任は重大である。

今日なお避難を余儀なくされている住民の安心できる生活の確保、崖の安全性の確認及び必要な対策の速やかな実施、住民に対する十分な補償の提供等は重大かつ緊急な課題である。

また、事故発生後の横浜防衛施設局の対応は遅くかつ不十分であり、被災者に多大な不便と不安を与え、事故発生時における即応体制、被災者支援体制の不備が明らかになった。このように政府の対応に多くの問題があることが明らかになった状況下では、防衛施設に隣接して居住する住民は安心して生活を送ることができない。

したがって、以下の各項目について質問する。

1 事故の原因究明

(1) 崖の法面保護工に欠陥があったのではないかとの疑いもあるが、事故発生の原因についてはどのように認識しているのか。

(2) この崖は国が借り上げ、管理を行っているものであるが、国の管理責任についてはどのように認識しているのか。

(3) 平成七年に住民から国に対して当該崖が崩落する危険があることを指摘し、改善の要望が出されていたことが明らかになっている。また、今回、崩落した個所以外にも小規模な崩落が発生していた。このように事前に危険が十分に予測されており、適切に対応していれば、今回の事故は未然に防げたものと考えられる。しかし、国は何ら対策を講じておらず、その責任は極めて重いと言わざるを得ない。以上の件について見解を伺いたい。

2 安全性対策

(1) 事故発生以来、避難住民は不便な生活を余儀なくされており、早急な対応が必要と考えるが、応急対策及び恒久対策に関する調査・計画及び工事実施の予定についてどのように考えているのか。

(2) 当該崖は高くかつ長大であり、恒久的な安全性を確保するためには周到な調査を行い、適切な工法による法面保護工の施工が必要と考えられるが、安全性対策の方針は如何。

(3) 恒久対策の計画及び実施に当たっては、当該マンション及び周辺の住民の意志が十分に反映されることが必要である。したがって、住民に対して計画の内容及びその有効性、実施の工程、施工方法等について十分な説明を行うとともに、住民の意見を聴取する機会を設けるべきと考えるがどうか。

3 被災者対策

(1) 事故発生直後の横浜防衛施設局の対応には多くの問題が指摘されており、緊急事態に対する即応体制が整っていないことが明らかになった。早急に体制を整備する必要があると考えるが、見解は如何。

(2) 被災した住民は、今なお不便な避難生活を余儀なくされており、今後の動向が明らかにならない中、経済的、精神的負担も大きく、不安を募らせている。避難している住民に対して、原因者である国として万全の対策を講じるべきと考えるが、具体的にどのように対処しているのか。

(3) 被災した住民は、事故のショックから深刻な心理的後遺症を受けている。こうした事情は阪神・淡路大震災においても深刻な問題としてのこった。こうした心理的な障害に対応するため国の責任において、専門家によるカウンセリングの実施等、適切に対処する体制を整備するべきと考えるが、見解は如何。

(4) 被災者に対して適切な対応を行うためには地域の実情を熟知している県や市町村と協力が必要と考える。今回の事故に関し、神奈川県及び横浜市に協力を要請する考えはあるのか。また、今後事故発生等の緊急事態において地元自治体との協力体制を整備するべきと考えるが、方針は如何。

4 補償問題

被災した住民に対する補償については、国として誠意を持って対応し、十分な補償を実施すべきと考えるが、方針は如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

1の(1)について

現在、警察等の関係機関において、本件事故に係る調査が行われているが、事故発生の原因が特定される状況にはないと承知している。また、防衛施設庁横浜防衛施設局(以下「横浜防衛施設局」という。)において、本年三月四日に本件崖地崩落場所等の恒久的な安全対策工法を検討するため、部外有識者で構成する根岸住宅地区隣接崖地崩落対策委員会(以下「委員会」という。)を設置したところであり、委員会の検討作業の中で崩落の原因についても考察することとしているところである。

1の(2)について

本件事故により崩落した崖地は、国が賃貸借契約に基づき平成二年四月一日から借り上げている土地であり、国が当該賃貸借契約により取得した使用権に基づく管理責任を有しているものと認識している。

1の(3)について

御指摘の小規模な崩落については、その都度横浜防衛施設局及び横浜防衛施設局の申入れを受けたアメリカ合衆国軍隊においてコンクリート吹付け、流出土砂等の除去等の措置を採ってきたところであるが、本件事故に係る国の責任については、本件事故の原因が特定されていない状況において、申し述べることはできないと考えている。

また、御指摘の住民からの要望については、本年二月二十二日の新聞報道を踏まえ、同日、横浜防衛施設局から横浜市に照会したところ、平成七年三月に中村町五丁目町内会から横浜市南区に対し、「中村町五丁目地区の擁壁に対する防災総点検調査」の要望があったことが確認できたところである。しかし、平成七年当時に横浜市から横浜防衛施設局に通知がなされたかについては、横浜市及び横浜防衛施設局において当時の担当者から聴取したが、現在、確認されていない。

2の(1)及び(2)について

本件事故への対応については、�@崩落土砂等の除去、�A建物等の復旧及び応急的な安全対策、�B恒久的な安全対策の順に、所要の措置を講ずることとしている。

崩落土砂等の除去並びに応急的な安全対策としての崩落場所に係る落石防止網及び防護柵の設置については、既に完了している。また、建物等の復旧及び崩落場所南側の崖地についての応急的な安全対策としての不安定土砂等の除去並びにロックボルト、落石防止網及び防護柵の設置については、現在、本年五月中旬完了を目途に実施しているところである。

恒久的な安全対策については、委員会において、本年五月末を目途に、恒久的な安全対策工法について検討中であり、その結論を踏まえできる限り早急に実施することとしている。

2の(3)について

恒久的な安全対策については、委員会の結論を踏まえ、横浜防衛施設局において、総合的に判断し決定することとなるが、その過程において、御指摘のマンション住民等に対して、計画の内容及びその有効性、実施の工程、施工方法等について、説明を行うとともに、意見を聴取することとしたい。

なお、御指摘のマンション住民から既に出されている雛壇形式とすること及び景観に配慮することとの要望については、本年三月二十日の委員会に伝えたところである。

3の(1)について

横浜防衛施設局においては、本年二月十八日に横浜防衛施設局長を本部長とし、関係部署の職員約百八十名による米軍根岸住宅地区崖地崩落事故対策本部を設置し、復旧等工事、被災した住民への支援、損害の賠償等に当たるとともに、同年三月四日には、1の(1)についてで述べたとおり、恒久的な安全対策工法を検討するための委員会を設置したところであり、本件事故に対する処理体制は整備されているものと考えている。

3の(2)について

被災した住民への対応については、本件事故発生後、横浜防衛施設局と被災した住民との間で行われている話合いの機会に、復旧等工事、被災した住民への支援、損害の賠償等について、その内容及び進ちょく状況等の説明を行っているところである。また、被災マンションに居住している住民への対応のため、横浜防衛施設局職員を当該マンションに二十四時間配置するとともに、ホテル等に避難している住民への対応のため、横浜防衛施設局職員が巡回訪問を行っているところである。

3の(3)について

御指摘の心理的後遺症については、横浜防衛施設局においては、現在そのような事実は承知していないが、今後被災した住民から本件事故による心理的後遺症について聴取しつつ適切に対応してまいりたい。

3の(4)について

本件事故発生後、神奈川県及び横浜市に対しては、横浜防衛施設局から、本件事故に係る情報を提供するとともに、所要の協力要請を行っているところであり、神奈川県からは、横浜防衛施設局に対し、被災した住民の仮住居についての情報の提供が行われ、横浜市からは、本件事故発生直後に被災した住民に対して避難場所の提供及び物資の支援が行われるとともに、横浜防衛施設局に対して代替駐車場の提供のために使用する用地の提供等が行われているところである。今後とも、必要に応じて、被災した住民に対する対応について、神奈川県及び横浜市の協力を要請してまいりたいと考えている。

また、本件のような事故の発生等の緊急事態における地元の地方公共団体との協力の在り方については、本件事故についての協力の実情を踏まえ、その整備の必要性を含め、今後検討することが必要と考えている。

4について

被災した住民に対する損害の賠償等については、横浜防衛施設局において、仮住居で生活することとなったことに伴って必要となった経費は本年三月二十五日から支払いを行っており、また、自転車、家財等の財産被害、建物の補修経費等は被害額等の確認ができたものから支払うこととしており、今後とも適切な損害の賠償等を行うよう努める所存である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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