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中小企業者の滞納税金徴収に関する質問主意書

衆議院 第15回 第10号

提出者
衆議院
提出日
1952年11月24日
内閣転送 1952年11月26日
答弁書受領日
1952年12月2日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 671字/答弁 698字

質問本文

衆議院議長 大野※(注)睦 殿

中小企業者の滞納税金徴収に関する質問主意書

不況と金詰りと税金との三重苦を負う中小企業の年末金融難が強調されている。政府は、これが救済のため第十五回特別国会において、国民金融公庫の増資等各々一連の施策を講ずるとのことであるが、このことは、同時に中小企業の滞納税金の徴収処理方に関しても、同様の趣旨に則り、格別の考慮が払わるべきであると考える。

すなわち歴年にわたる中小企業の不振は、いきおい税の滞納面にも集約せられ、今日中小企業における税金公課の滞納は例外ないほどに一般的社会通例となつて随所に現出されるに至つた。

しかして徴税機関は、これら滞納者に対し、差押え、競売の強制執行を強行しつつあるのであるが、これは、ひん死のものに更に痛棒を加うるものであつて、かくのごときは、別途中小企業の金融こう塞を救済せんとする政府の施策と相容れない措置である。

今や中小企業は未曾有の困窮に陥り、その多数が自力をもつてこの年末を越えることが困難視されるのとき、その滞納税金の徴収を現行税法の規定通りか酷に執行することは、わが国経済の支柱である中小企業に対する施策として当を得たものではないと思われる。

よつてこの際、政府は中小企業者中、特にその経営困難なる者については特例を設け、その滞納税金の徴収とその強制処分とを猶余するの措置を講ずる必要があると思うが、これに対し政府はいかなる見解を有しているのであるか、又、この年末にのぞみ、特に資金難を加える中小企業者の滞納税金の取立をどの程度猶余する考えであるか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 租税を滞納している中小企業者のうちには、お説のとおり経営困難のためやむを得ず滞納に陥つている者も多いと認められ、もしこれらの者に対して滞納処分を強行するときは、その事業活動を破壊し、その生活を脅かすに至るおそれもあると思われる。従つて政府としては、これらの者に対する滞納処分を猶予又は停止して、その経営状態の回復をまつ趣旨の下に、昨年四月滞納処分の執行の猶予及び滞納処分の執行の停止の制度を設け、また、既存の徴収猶予制度の適用を受ける範囲を拡張して、これら困窮者の滞納整理を合理的に行うこととした。

この結果、本年九月末においては、滞納処分の執行停止中のものは、件数において一三七万四千件、税額において一八〇億七七〇〇万円、滞納処分の執行猶予中のものは、件数六万六千件、税額六二億四五〇〇万円、徴収猶予中のものは、件数一一万六千件、税額一〇〇億八〇〇万円に達しており、滞納調整はきわめて合理的に行われているものと思われる。

二 上記のように、納税について誠意を有しつつも資力欠乏のため滞納を続けざるを得ないような窮乏者に対しては、充分実状に応じた処置をしてきており、今後もこの方針を堅持する考えであり、特に年末においては、例年金融のひつぱくすることである実情に則するよう特に留意して行きたいと考える。

三 しかし、納税が国民の義務であり、大多数の国民が誠実に納税しているのにかかわらず、一部の者が不当に納税の義務を怠つているようなことがあつては、公平の観念に反することにもなるので、もしこのような悪質の者があれば、これに対し徴税に当つて執行の手をゆるめることはなし難いと考える。

右答弁する。

衆議院の原文

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