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レジオネラ症防止対策に関する質問主意書

衆議院 第154回 第68号お答えすることは困難 ×1承知していない ×9

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2002年5月13日
内閣転送 2002年5月15日
答弁書受領日
2002年6月11日
提出から29日
答弁の項目数
12
質問 2,385字/答弁 3,455字

質問本文

レジオネラ症の防止対策については、本年一月二八日付をもって「公衆浴場等におけるレジオネラ症発生の防止対策等に関する質問主意書」を提出して有効な対策を求めてきたところであるが、本年二月一九日付をもって送付された答弁書(以下「答弁書」という)によれば従来の対応を継続するというものにすぎない。

これは、問題の重要性を全く理解しないものであり、農林水産省がBSEに対してとってきた対応に等しいものである。

よって、次のとおり質問する。

一 バイオフィルムの剥離・除去を中心とした対策への転換について

(ア) 循環式浴槽等には、配管や濾過器の中にバイオフィルム(生物膜)が固着し、レジオネラ菌はそのバイオフィルムに守られアメーバ等に寄生して生息している。

従って、このバイオフィルムを剥離・除去して成育環境を破壊することが、レジオネラ対策のポイントとなる。

しかしながら、今日まで政府が発出した通知等には、この「バイオフィルムの剥離・除去」が対策の中心として明確にされていない。

政府は、早急に「バイオフィルムの剥離・除去」を中心とした対策に転換して具体的な施策を打ち出すべきではないか。

(イ) 「公衆浴場における水質基準等に関する指針」によれば、レジオネラ属菌は、一〇CFU/一〇〇ml未満であることとされている。

この場合、レジオネラ菌はバイオフィルムに生息しているのであるから、検体の採取は濾過器のドレンバルブ等から行うものとすべきではないか。

(ウ) 答弁書によれば、「浴槽に係る配管等の洗浄及び消毒を行う」よう指導しているとしているが、洗浄及び消毒の具体的な方法はどのように指導しているのか。

(エ) 答弁書によれば、循環式浴槽に係る配管については「年に一回程度その内壁に付着した生物膜を除去する」よう指導しているとしているが、生物膜除去の具体的な方法はどのように指導しているのか。

また、年に一回程度とした根拠は何か。

(オ) 答弁書によれば、循環式浴槽に係る配管については「過酸化水素等を用いて消毒する」よう指導しているとしているが、経済性や技術上の問題を考えても現実的ではないのではないか。

(カ) バイオフィルムの剥離・除去については、すでに民間サイドでいくつかの方法が開発され、経済性にも優れ有効性も実証されている状況にある。

政府として、具体的にどのような方法を把握しているか。

二 東京都板橋区におけるレジオネラ症発症について

(ア) 平成一三年一二月、東京都板橋区内の公衆浴場を感染源としたレジオネラ症については、報道によれば、前年一〇月に板橋区保健所が行った抜き打ち検査ではレジオネラ菌に関しては「問題なし」とされていた。同じく銭湯の管理者は「検査があった当時と同じように衛生管理をしていた。死亡した男性が入っていた浴槽についても、湯を毎日入れ替え、入念に消毒していた」と強調したとされている。

この報道に間違いはないか。

また、この公衆浴場においては、配管や濾過器の中のバイオフィルムの剥離・除去はどのように、どの程度行われていたのか。

(イ) 答弁書によれば、この件について「浴槽水中でレジオネラ菌が繁殖した原因は、現在のところ特定されていない。」とされているが、配管や濾過器の中のバイオフィルムからはレジオネラ菌は検出されなかったのか。

(ウ) 報道によれば、銭湯の管理者は「検査で何か問題があったのなら危険な個所などを早く指摘して欲しかった」と無念そうに話したとされるが、バイオフィルムからレジオネラ菌が検出されていたとすれば、この対策に関する指導を怠ってきた政府の責任は免れないのではないか。

三 通知等の周知徹底について

(ア) 答弁書によれば、公衆浴場等におけるレジオネラ症の発生防止のために実施した主な対策として、平成一一年三月から平成一三年九月まで計五回にのぼる通知の発出等をしたとされる。

しかし、BSEに関する通知等も個別の農家にはほとんど届いていなかったと同様、レジオネラに関する通知等も途中で止まっているものと思われる。そこで質問する。

(一) 最終的に通知等が届くべき施設は何ヶ所であり、その内訳はどのようになっているか。

たとえば、一般の公衆浴場、特殊浴場、ホテル・旅館等の浴場、ゴルフ場等の浴場、老人センター等福祉施設の浴場、厚生年金会館等の浴場、公共又は民間のプール、学校のプール、その他、というように答えられたい。

(二) 最終的に通知が届くべき施設に対し、実際に届いた数はそれぞれどのようになっているか。

(イ) 仮に通知等が届いたとしても、それが実行されなければ意味がない。

そこで答弁書に対して質問する。

(一) 「浴槽に係る配管等の洗浄及び消毒」は対象施設がいくつであり、どの程度実行されているのか。

(二) 「生物膜の付着の有無を定期的に点検し、これらの付着物を除去」は対象施設はいくつであり、どの程度実行されているのか。

(三) 「循環式浴槽に係る配管について(略)年に一回程度その内壁に付着した生物膜を除去」は対象施設はいくつであり、どの程度実行されているのか。

(四) 「過酸化水素等を用いて消毒」は対象施設はいくつであり、どの程度実行されているのか。

(五) そもそも、最も基本的な事項である浴槽水等の水質検査は、毎日完全換水型、連日使用型それぞれ対象施設はいくつであり、どの程度実行されているのか。

(ウ) レジオネラ症防止対策の周知徹底については、パンフレット等を作成し、対象施設に漏れなく配布されるようにすべきではないか。

(エ) 対象施設については、レジオネラ症防止対策をどのように実施しているかについて、利用者に対して情報開示を行うよう一定の基準を定めるべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(ア)について

公衆浴場等におけるレジオネラ症の発生防止対策としては、これまでのレジオネラ症の発生事例の原因を踏まえると、レジオネラ菌が屋外から浴槽水へ侵入することを防止するための構造設備上の措置、浴槽、配管、循環ろ過装置等における生物膜の発生防止及び除去を行うための洗浄、消毒等の衛生管理上の措置並びに循環水の微粒子が空気中に分散することを防止するための措置を組み合わせて講ずることが重要であると考えている。

一の(イ)について

公衆浴場等におけるレジオネラ症の発生は、浴槽水又はこれを使用した打たせ湯等の中のレジオネラ菌が原因となっていることから、検体は浴槽水から採取することが適切であると考えている。

一の(ウ)について

公衆浴場等の浴槽に係る配管等については、浴槽水全部を交換する時に塩素剤による洗浄及び消毒を行うよう指導しているところである。

一の(エ)について

公衆浴場等の循環式浴槽に係る配管については、浴槽水全部を交換する時に十分清掃及び消毒を行うことにより内壁への生物膜の付着をおおむね防止することができると考えているが、「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアルについて」(平成十三年九月十一日付け健衛発第九十五号厚生労働省健康局生活衛生課長通知)で示した「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」(以下「マニュアル」という。)においては、このような清掃及び消毒に加えて、年に一回程度循環式浴槽に係る配管の内壁に付着する生物膜を過酸化水素等により除去するよう指導しているところである。

一の(オ)について

マニュアルにおいては、循環式浴槽に係る配管の内壁に付着した生物膜を除去する方法として、過酸化水素による消毒、高濃度の塩素による消毒等を例示しているところであるが、実際にも公衆浴場業及び旅館業の営業者はこれらの方法を用いていると承知しており、マニュアルで例示している方法は妥当なものと考えている。

一の(カ)について

生物膜を適切に剥離し、除去する方法としては、マニュアルで例示している方法以外のものは把握していない。

二の(ア)及び(ウ)について

平成十三年十月に板橋区保健所が行った御指摘の公衆浴場への立入検査においては、浴槽水から大腸菌群は検出されたが、レジオネラ菌は検出されなかったと承知している。その際、板橋区保健所は当該公衆浴場の営業者に対し、その後死亡した男性が入浴した浴槽の配管を定期的に清掃するよう指導したと承知している。

その後の対応について、当該営業者は、当該浴槽について、毎日浴槽水全部を交換し清掃を行うとともに、配管については、一週間に一回ホースを用いて水で洗浄した上、高濃度の次亜塩素酸を一時間程度循環させていた旨述べていると承知している。

二の(イ)について

平成十四年一月二十五日、厚生労働省において板橋区保健所の職員の立会いの下に死亡した男性が入浴した浴槽の排水口及び配管吸引口の生物膜を採取し、検査したところ、レジオネラ菌の宿主となり得るアメーバ等は検出されたが、レジオネラ菌は検出されなかった。

三の(ア)について

「温泉を利用した公衆浴場業及び旅館業の入浴施設の衛生管理の徹底について」(平成十一年三月二十九日付け衛指第二十八号厚生省生活衛生局指導課長通知)は、都道府県、指定都市等に対して、温泉を利用した公衆浴場業及び旅館業の営業者が浴槽水の衛生管理を徹底するよう指導することを依頼したものである。平成十三年三月末現在、公衆浴場業の施設の数は二万六千七百三十二、旅館業の施設の数は九万九千百七十六であるが、実際に指導を受けた営業者の数は承知していない。

「建築物等におけるレジオネラ症防止対策について」(平成十一年十一月二十六日付け生衛発第千六百七十九号厚生省生活衛生局長通知)は、都道府県、指定都市等に対して、特定建築物の設置者等にレジオネラ菌に関する知識の普及啓発等の指導を行うよう依頼したものであり、「社会福祉施設におけるレジオネラ症防止対策について」(平成十一年十一月二十六日付け社援施第四十七号厚生省大臣官房障害保健福祉部障害福祉課長、社会・援護局施設人材課長、老人保健福祉局老人福祉計画課長及び児童家庭局企画課長連名通知)及び「老人保健施設におけるレジオネラ症防止対策について」(平成十一年十二月六日付け老健第百七十一号厚生省老人保健福祉局老人保健課長通知)は、都道府県、指定都市等に対して、社会福祉施設及び老人保健施設の設置者が「新版レジオネラ症防止指針」に沿ってレジオネラ症の発生防止に万全を期すよう指導することを依頼したものである。都道府県、指定都市等による指導対象となる特定建築物、社会福祉施設及び老人保健施設の数は承知しておらず、また、実際に指導を受けた特定建築物、社会福祉施設及び老人保健施設の設置者の数も承知していない。

「入浴施設におけるレジオネラ症防止対策に関するパンフレットの送付について」(平成十二年八月二十四日付け厚生省生活衛生局指導課事務連絡)は、都道府県、指定都市等に対して、公衆浴場業及び旅館業の営業者に「よく知ろう「レジオネラ症」とその対策」と題するパンフレットを配布するよう依頼したものである。当該パンフレットの配布対象となる公衆浴場業及び旅館業の施設の平成十三年三月末現在の数は十二万五千九百八であるが、実際に配布を受けた営業者の数は承知していない。

「公衆浴場における衛生等管理要領等について」(平成十二年十二月十五日付け生衛発第千八百十一号厚生省生活衛生局長通知)は、公衆浴場業及び旅館業の営業者が講ずるべき衛生管理等の措置を明らかにした「公衆浴場における衛生等管理要領」、「旅館業における衛生等管理要領」等を定め、都道府県、指定都市等に対して、これらを活用した指導を行うことを依頼したものである。平成十三年三月末現在、公衆浴場業の施設の数は二万六千七百三十二、旅館業の施設の数は九万九千百七十六であるが、実際に指導を受けた営業者の数は承知していない。

一の(エ)についてで述べた「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアルについて」は、公衆浴場業及び旅館業の営業者が講ずるべきレジオネラ症防止対策を明らかにしたマニュアルを定め、都道府県、指定都市等に対して、これを営業者に周知することを依頼するとともに、循環式浴槽と同様の構造を有する遊泳用プールの附帯設備についても同様の衛生管理が行われるよう、当該プールの設置者にマニュアルを周知することを併せて依頼したものである。また、「社会福祉施設等におけるレジオネラ症防止対策マニュアルについて」(平成十三年九月十一日付け杜援基第三十三号厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長、社会・援護局福祉基盤課長、障害保健福祉部企画課長及び老健局計画課長連名通知)は、都道府県、指定都市等に対して、社会福祉施設及び介護老人保健施設において循環式浴槽等の適切な衛生管理が行われるよう、社会福祉施設及び介護老人保健施設の設置者にマニュアルを周知するよう依頼したものである。循環式浴槽を設置している公衆浴場業及び旅館業の施設、社会福祉施設並びに介護老人保健施設の数並びに循環式浴槽と同様の附帯設備を設けている遊泳用プールの数は承知しておらず、実際にマニュアルを受け取った営業者等の数も承知していない。

三の(イ)について

お尋ねの洗浄、消毒、除去等の対象施設の数及びこれらのことが実行されている程度については、承知していない。

三の(ウ)について

レジオネラ症防止対策の周知徹底のため、平成十二年八月に「よく知ろう「レジオネラ症」とその対策」と題するパンフレットを十三万千百部作成し、都道府県、関係団体等を通じて公衆浴場業及び旅館業の営業者に配布するとともに、「公衆浴場における水質基準等に関する指針」、「公衆浴場における衛生等管理要領」、「旅館業における衛生等管理要領」及びマニュアルの厚生労働省のホームページヘの掲載等を行っているところである。

三の(エ)について

公衆浴場等の構造設備は施設ごとに異なる中で、各営業者等が講じているレジオネラ菌による汚染の防止措置を一般の利用者が評価することは困難であると考えられることから、今後とも営業者等に対する情報提供や衛生指導の推進を中心としたレジオネラ症防止対策の充実に努めてまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×9

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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