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支援費制度における国庫補助基準に関する質問主意書

衆議院 第156回 第101号

提出者
無所属
提出日
2003年6月12日
内閣転送 2003年6月16日
答弁書受領日
2003年6月27日
提出から15日
答弁の項目数
3
質問 1,250字/答弁 1,356字

質問本文

今年度から開始した支援費制度に関連して、厚生労働省が障害者ホームヘルプ事業の国庫補助基準を定めたことから、全国の障害者から不安の声が上がり、今年一月二十七日、同省が、支援費緊急全国行動委員会(DPI日本会議、全日本手をつなぐ育成会、日本身体障害者団体連合会、日本障害者協議会)に対して、「今回の国庫補助基準に関する考え方」、「国庫補助基準の概要(案)」及び「障害者のホームヘルプサービス事業の現況について(概要)」と題する三つの文書(以下、それぞれ「『考え方』」「『概要』」「『現況について』」という。)を提出し、「今回、新たに適用される障害者ホームヘルプ事業の国庫補助基準は、市町村に対する補助金の交付基準であって、個々人の支給量の上限を定めるものではない」等の説明を行ったことは周知の通りである。

ところが、今年四月の支援費制度開始以降、すでに一部の市町村では、従前よりも障害者がホームヘルプサービスを受ける時間が減少しており、また、今後支援費制度が定着していく中で、さらにサービス時間が減少するのではないかという懸念の声が障害者から上がっている。

そこで、以下質問する。

一 厚生労働省は、「現況について」において、平成十三年度における市町村におけるホームヘルプサービスの事業実施状況、利用人員、利用時間を示している。

上記事業実施状況、利用人員、利用時間は、全国三千二百四十一の市町村を対象にした調査の回答結果をもとにしたものであるとされているが、三千二百四十一の各市町村からの具体的な回答結果の内容を示されたい。

二 「現況について」で示された身体障害者・知的障害者(一般分)、視覚障害者等特有のニーズをもつ者、及び全身性障害者の各利用時間は、一でお示しいただいた各市町村からの回答結果を単純に平均したものか。単純に平均したものでないのならば、その計算方法を示されたい。

三 二で、「現況について」で示された各利用時間が各市町村からの回答結果を単純に平均したものである場合にお尋ねする。

「概要」で示された具体的基準は、「現況について」で示された各利用時間を概ね一・五倍したものとなっているが、ホームヘルプサービスの利用時間は各市町村において大きなばらつきがあり、また利用者間においても大きく異なっているにもかかわらず、各市町村における利用時間の単純平均をもとに国庫補助の具体的基準を定めるのは、各市町村及び利用者の個別的な事情を無視するものであり不適切ではないか。政府の見解を問う。

四 厚生労働省は、「考え方」の第三項において、「従前の国庫補助金を下回る市町村については、移行時において、原則として、従前額を確保するものとする」としているが、ここでいう「移行時」とはいつの時点をいうのか、具体的に答えられたい。

五 四において、「移行時」について具体的な数字をもって答えられない場合には、どのような状況になった場合に「移行時」が終了するのか、その具体的な指標を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

平成十五年一月二十八日に厚生労働省が公表した「障害者のホームヘルプサービス事業の現況について(概要)」(以下「現況概要」という。)は、市町村が行う障害者に係る居宅介護等事業(以下「本件事業」という。)の平成十三年度における実施状況、利用人員及び利用時間を、取り急ぎ都道府県を通じて集計したものであり、その内容は次のとおりである。

1 同年度に本件事業の利用があった市町村の数は、次のとおりである。

(一) 身体障害者に係るもの 二千二百八十三市町村

(二) 知的障害者に係るもの 九百八十六市町村

2 本件事業の一月当たりの利用人員は、次のとおりである。

(一) 身体障害者(全身性障害者を除く。)及び知的障害者 約四万六千人

(1) うち外出時の移動の介護(以下「移動介護」という。)以外の本件事業(以下「一般事業」という。)を利用したもの((2)に掲げるものを除く。) 約三万人

(2) うち移動介護を利用したもの 約一万六千人

(二) 全身性障害者 約九千人

3 本件事業の一月当たりの総利用時間は、次のとおりである。

(一) 身体障害者(全身性障害者を除く。)及び知的障害者 約八十万七千時間

(1) うち一般事業 約五十三万五千時間

(2) うち移動介護 約二十七万二千時間

(二) 全身性障害者 約七十五万時間

4 2及び3を基に本件事業の一人・一月当たりの平均利用時間を算定すれば、おおむね次のとおりである。なお、(一)の(1)は現況概要にいう「身体障害者・知的障害者(一般分)」の利用時間に、(一)の(3)は現況概要にいう「視覚障害者等特有のニーズをもつ者」の利用時間に、(二)は現況概要にいう「全身性障害者」の利用時間に、それぞれ該当する。

(一) 身体障害者(全身性障害者を除く。)及び知的障害者

(1) 一般事業 十七時間

(2) 移動介護 十七時間

(3) (1)及び(2)の合計 三十四時間

(二) 全身性障害者 八十三時間

二及び三について

現況概要中、「身体障害者・知的障害者(一般分)」及び「全身性障害者」の一人・一月当たりの平均利用時間は、それぞれ、総利用時間を利用人員で除した数値を基に算定したものであり、「視覚障害者等特有のニーズをもつ者」の一人・一月当たりの平均利用時間は、一般事業及び移動介護の一人・一月当たりの平均利用時間の合計値を基に算定したものである。

このように、お尋ねの各利用時間は、各市町村の一人・一月当たりの平均利用時間を単純平均したものではない。

また、平成十五年一月二十八日に厚生労働省が公表した「国庫補助基準の概要(案)」においては、右の三つの区分ごとに、それぞれの利用実態を反映した基準を設定しているところである。

四及び五について

本件事業に係る新たな国庫補助基準への移行を円滑に行うための経過措置として、同基準により算定した国庫補助金の額が従前の額を下回ることとなる市町村に対しては、移行時において、原則として従前の額を確保することとしたところである。

ここでいう「移行時」の始期は、同基準へと移行した平成十五年四月であるが、当該経過措置の実施期間を含む在り方については、今後の本件事業の利用状況等を踏まえて検討することとしている。

衆議院の原文

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