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マニフェストで掲げられた社会保障改革への取り組みに関する質問主意書

衆議院 第162回 第43号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2005年3月28日
内閣転送 2005年3月30日
答弁書受領日
2005年4月5日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,083字/答弁 2,038字

質問本文

小泉総理は、平成一五年の衆議院選挙で「小泉改革宣言 自民党政権公約二〇〇三」を国民の前に提示した。この結果を検証することは、マニフェストに基づいた有権者の判断のために不可欠である。

年金・医療・介護といった社会保障の分野について、小泉マニフェストに記載された内容がどのように内閣の政策として実行され、その結果どのような効果が出ているか、以下内閣の見解をお示しいただきたい。

一 「国民負担率から見た税制と社会保障負担のあるべき姿」という項目では、「税と社会保険料負担をあわせた国民負担率を五〇%以内に維持する目標を掲げて歯止めを設け、将来にわたり活力を失わないような税制と将来不安のない社会保障制度を作る。現役世代の負担が過重にならず、各世代が応分かつ公平に負担する仕組みとするため、将来の消費税率引き上げについても国民的論議を行い、結論を得る。」と記載している。この達成のため、内閣はどのような施策を講じたのか。その結果、将来的に国民負担率が五〇%を超えない社会保障制度は構築できたのか。

二 「少子高齢時代に対応する年金、医療、介護等社会保障制度の再構築」という項目では、「社会保障の基本である年金、医療、介護について、少子高齢社会の下、若者と高齢者が支えあう、公平で持続可能な制度を構築する。」と記載している。内閣として、現在すでにこうした制度は構築されたと考えているのか。

三 「待機児童ゼロ作戦」という項目では、「平成一四年度に五万一千人増加した受入児童数を平成一六年度までにさらに一〇万人増加する。」と記載している。この目標は達成されたのか。また、その結果待機児童の数はどのように変化しているのか。

四 「男女共同で行う子育て支援」という項目では、「育児・介護休業法を改正し、現行最長一年となっている育児休業の取得期間延長など、両親が働きながら、男女共同で子育てできる環境を整える。」と記載している。内閣として、両親が働きながら男女共同で子育てできる環境はすでに整備されたと考えているか。また、出生率の向上や、男性の育児休業の取得率の向上などについて、どのような成果が上がっているか。

五 「障害者基本法改正案の早期成立」という項目では、「『障害者基本法改正案』を早期に成立させ、障害者の人権を守り、差別を禁止し、バリアフリー社会を推進するなど、障害者の総合的な支援施策を計画的に進める。」と記載している。内閣として障害者の人権擁護、差別禁止、バリアフリー社会推進について、法律改正によって、どういった点が具体的に改善されたと考えているか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

年金・医療・介護といった社会保障制度については、これまでも少子高齢化が進展する中で、経済・財政と均衡のとれた公平で持続可能な制度を構築するため、各制度の見直しに取り組んできたところである。具体的には、年金制度については、国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号)による改正により、長期的な給付と負担の適正化を図ったところである。介護保険制度については、予防を重視した制度への転換、施設入所者の居住費及び食費に係る負担の見直し等給付の効率化及び重点化を図る改革等を行うこととし、第百六十二回国会に関係法律案を提出したところである。医療保険制度については、「健康保険法等の一部を改正する法律附則第二条第二項の規定に基づく基本方針」(平成十五年三月二十八日閣議決定)及び「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇四」(平成十六年六月四日閣議決定。以下「基本方針二〇〇四」という。)に基づき、平成十八年の通常国会に関係法律案を提出する方向で、検討を進めているところである。

また、政府としては、「例えば潜在的国民負担率で見て、その目途を五十パーセント程度としつつ、政府の規模の上昇を抑制する」との方針を「基本方針二〇〇四」において決定しているところである。現在、経済財政諮問会議や内閣官房長官が主宰する社会保障の在り方に関する懇談会において、社会保障制度全般について、潜在的国民負担率との関係や、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しの議論を行っているところであり、これらの議論も踏まえて、今後とも、将来にわたり持続可能な社会保障制度の構築に取り組んでまいりたい。

三について

待機児童ゼロ作戦については、「仕事と子育ての両立支援策の方針について」(平成十三年七月六日閣議決定)において「保育所、保育ママ、自治体におけるさまざまな単独施策、幼稚園における預かり保育等を活用し、潜在を含めた待機児童を解消するため、待機児童の多い都市を中心に、平成十四年度中に五万人、さらに平成十六年度までに十万人、計十五万人の受入児童数の増大を図る。」こととし、この具体的目標にしたがって、平成十四年度に約五万四千人、平成十五年度に約五万八千人の保育所等における受入児童数の増加を図ったところであり、平成十六年度においては五万人強の受入児童数の増加を見込んでいる。一方、都市部を中心に保育の実施への需要も増大しており、待機児童数については、平成十四年四月一日に二万五千四百四十七人であったが、平成十五年四月一日には二万六千三百八十三人となり、平成十六年四月一日時点では二万四千二百四十五人となっている。このような状況を踏まえ、政府としては、「少子化社会対策大綱について」(平成十六年六月四日閣議決定)や「少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画(子ども・子育て応援プラン)」(平成十六年十二月二十四日少子化社会対策会議決定)に基づき、待機児童の解消のための取組を推進してまいりたい。

四について

「両親が働きながら男女共同で子育てできる環境」の整備については、平成十六年十二月、育児休業制度をより利用しやすいものとするため、育児休業期間の延長等を内容とする、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)の改正が行われ、本年四月一日から施行されたところである。平成十五年の合計特殊出生率は一・二九であり、平成十五年度の男性の育児休業取得率は〇・四四パーセントであるが、政府としては、この法律を円滑に施行し、育児休業制度の定着を図るとともに、「少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具体的実施計画(子ども・子育て応援プラン)」に基づき、男性の育児休業の取得の促進等男女が働きながら子育てできる環境の整備に引き続き取り組むなど、少子化の流れを変えるための施策を進めてまいりたい。

五について

「障害者の人権擁護、差別禁止、バリアフリー社会推進」については、政府としては、障害者基本法の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十号)の趣旨を踏まえ、内閣総理大臣を本部長とし、全ての国務大臣から構成される障害者施策推進本部において決定した方針に沿って、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)第七条に新たに定められた障害者週間(十二月三日から九日まで)の実施など様々な機会を通じ、同法第三条第三項に定める「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」との基本理念の徹底を図るとともに、日常生活や事業活動の中での障害者に対する配慮や工夫を広く国民各層に呼び掛けて社会のバリアフリー化の推進を図るなど、障害の有無にかかわらず国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会の実現に向け、障害者施策の総合的かつ効果的な推進を図っているところである。

衆議院の原文

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