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社会保障と税一体改革成案に関する質問主意書
衆議院 第177回 第311号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1
質問本文
政府と与党は六月三十日に社会保障と税一体改革成案をまとめた。その中で社会保障改革の安定財源確保として「二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を一〇%まで引き上げ」るとしている。その前提として「デフレ脱却」と「経済状況の好転」を掲げると共に、「国会議員定数の削減や、公務員人件費の削減、特別会計改革や公共調達改革等の不断の行政改革及び予算の組替えの活用等による徹底的な歳出の無駄の排除に向けた取組みを強めて、国民の理解と協力を得」るとしている。そこで以下の質問をする。
一 政府は「経済財政の中長期試算」において二〇一五年度において実質成長率二.二%、名目成長率三.二%の「成長戦略シナリオ」を掲げている。一方、「慎重シナリオ」では実質、名目それぞれ一.〇%、一.三%を挙げている。「経済状況の好転」はどれを指すのか、明確にお答えいただきたい。
二 日本経済は平成七年以降、おおむね二%台の実質成長率を遂げてきた。政府はバブル崩壊後の約二〇年を日本経済が低迷を続け閉塞状況にあったと総括している。政府は日本経済の潜在成長力を何%と見ているのか、デフレ脱却とは名目・実質成長率が何%に達した状況と考えているのか、お答えいただきたい。
三 国会議員の定数削減は二〇一〇年代半ばまでに、何議席減らすのか。また、民主党がマニフェストにうたった委員長手当などを見直すことで国会議員の経費を二割削減するとの公約はいつまでに実行するのか、明らかにされたい。
四 行政刷新会議は昨年十月に特別会計の事業仕分けを実施した。その結果、貿易再保険など四特会を廃止、漁船再保険及び漁業共済保険など三特会を統合するとの結論を出した。しかし、いまだに法案が提出されていない。いつまでに実行するのか、明らかにされたい。また、特別会計の見直しはこれで十分と考えているのか、併せてお答えいただきたい。
五 増税の前に国の資産の売却などすべきことは多い。現在、国の資産はいくらあるのか。そのうち、売却のメドが立っているものはどのくらいなのか、明らかにされたい。
六 消費税増税の前に取り組まなければならないことがある。現在、医療、介護、教育、社会福祉事業、住宅賃貸などいくつかの非課税取引が設けられている。しかし、実態はこれらのサービスを提供する事業には仕入れ税額控除が認められていないため、消費税は課税されており、結局はこれらのサービスを利用する消費者が負担する仕組みとなっている。仕入れ税額控除が可能な課税制度に改め、かつ利用者負担を増やさない制度に改善することが急務と考えるが、明確に答弁いただきたい。
七 デフレからの脱却が最優先の政策課題と考える。現在、デフレギャップは約二十兆円あると言われている。つまり、二十兆円のマネーが足りない。このデフレギャップを埋めるために二十兆円の政府紙幣を発行し全国民に配る案が出されている。あるいは二十兆円の減税、社会保障費の免除などで有効需要を作り出すことができる。政府が本当にデフレ脱却を考えるならば、今こそ減税を断行すべきと考えるが、明確にご答弁いただきたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
「経済状況の好転」は、名目・実質成長率など種々の経済指標の数値の改善状況を確認しつつ、東日本大震災の影響等からの景気回復過程の状況、国際経済の動向等を見極め、総合的に判断することとしている。
二について
潜在成長率は、推計方法等によってその推計値が大きく異なり得るため、相当の幅をもって見る必要があるが、内閣府の推計によれば、近年はおおむね零パーセント台前半で推移してきたと見られる。
また、「デフレ脱却」の判断については、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことを確認する必要があると考えており、物価の基調や背景を総合的に考慮し慎重に判断することとしている。したがって、ある指標が一定の基準を満たせばデフレを脱却したといった一義的な基準をお示しすることは困難である。
三について
政府としては、国会議員の定数や経費の削減については、まずは、国会において御議論いただくべき問題であると考えている。
四について
特別会計の見直しについては、御指摘の事業仕分けにおいて、全ての特別会計をゼロベースで見直し、無駄の排除や事務事業の在り方を始め幅広い観点から検討が行われた。政府としては、事業仕分けの指摘事項を踏まえ、可能なものについて、平成二十三年度予算において所要の対応を行ったところである。また、現在、東日本大震災への対応も踏まえつつ、各特別会計の見直しに係る論点の整理を行っているところであり、今後、これに基づき、見直しに向けた具体的な検討を行い、法制面の対応も含め、必要な対応を行ってまいりたい。
五について
国有財産の平成二十一年度末における現在額は、行政財産は三十五兆二千六百三十四億円、普通財産は七十二兆一千百十三億円であり、合計で百七兆三千七百四十八億円となっている。なお、行政財産は、国の事務、事業の用等に供されており売却が見込めないほか、普通財産についても、独立行政法人への出資財産等売却不可能なものが含まれている。また、御指摘の「売却のメドが立っているもの」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十三年度予算において、国有財産売払収入として五千五百億円を計上している。
六について
消費税は消費一般に広く負担を求める間接税であるが、国内において行われる資産の譲渡等のうち消費税法(昭和六十三年法律第百八号)別表第一に掲げるものについては、政策的な観点等から非課税とされている。
また、消費税は、諸外国の付加価値税と同様、消費一般に広く負担を求める観点から、取引の各段階で課税を行うとともに、課税の累積を排除する観点から、前段階の消費税額を控除する仕入税額控除を行う制度となっている。この制度の下においては、課税売上げに対応する仕入れに係る消費税額については控除の対象としているが、非課税売上げに対応する仕入れに係る消費税額分については当該売上げの価格引上げによって転嫁を図るというのが基本的な考え方であり、このような考え方は、諸外国の付加価値税においても同様である。
御指摘のように、非課税売上げに対応する仕入れに係る消費税額分について仕入税額控除の対象とする制度を採用することは、消費一般に広く負担を求めるという消費税の性格に著しく反することになること等から、困難であると考えている。
七について
少子高齢化が進む中、国民の安心を実現するためには、社会保障・税一体改革により、社会保障の安定・強化と財政健全化を同時に達成することが不可欠であり、これにより国民生活が安定し、雇用や消費の拡大を通じて、経済成長と物価の安定的上昇に寄与するものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。