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嘉手納ラプコンの返還に関する質問主意書
衆議院 第162回 第77号検討してまいりたい ×1
質問本文
「嘉手納ラプコン(沖縄進入管制業務。レーダー・アプローチ・コントロールの略)」の返還が求められて久しい。嘉手納ラプコンの返還は、我が国にとっていわば「空の主権」を回復することを意味している。沖縄の空が米軍の管轄下にあり、今なお空の主権が侵害されている事実は極めて重大である。
ところで、日米両政府は二〇〇七年度末を目途に嘉手納ラプコンを日本側に返還することに合意した。ただし、返還にあたっては、�@緊急事態における米軍機のスクランブル(緊急発進)を妨げない�A国土交通省の航空管制官が米軍方式の管制業務を訓練するとの要件が満たされることを前提としている。
待ち望まれる嘉手納ラプコンの返還であるが、実はそのレーダー進入管制施設管制空域の範囲をめぐって、異なる説明がなされており、混乱を来している。返還予定の嘉手納ラプコンの管制空域の範囲は、民間航空機の安全を最優先に考える立場に立って極めて重要であると考える。
よって、以下質問する。
一 嘉手納ラプコンの管制空域は、嘉手納飛行場を中心に半径五〇海里以内・高度二万フィート以下及び久米島空港を中心に半径三〇海里以内・高度五千フィート以下の空域であると理解する。つまり、嘉手納ラプコンの管制空域は、海里をキロメートルに換算すると、嘉手納飛行場を中心に半径九二・六キロメートル、久米島空港を中心に半径五五・五六キロメートルの空域であると認識している。ところが、沖縄県基地対策室発行「沖縄の米軍基地」(平成十五年三月版)や基地関連書籍及び新聞報道等によると、嘉手納ラプコンの管制空域は嘉手納基地を中心に半径五〇マイル(八〇・五キロメートル)、久米島空港を中心に半径三〇マイル(四八・三キロメートル)等と記述されているのが一般的である。よって嘉手納ラプコンの管制空域の範囲について政府の正しい見解を示されたい。
二 嘉手納ラプコンの返還については二〇〇七年度末を目途とするとの日米合意がなされているが、返還へ向けた作業は順調に進行し、予定通りの返還が実現すると見込まれるのか、政府の見解を示されたい。また、返還へ向けての航空管制官の米軍方式の管制業務訓練はどのように進められているのか、政府の見解を示されたい。
三 嘉手納ラプコンの返還が実現されても、「空いっぱいの危険」といわれる空の占領状態が解消されるものではないと考える。沖縄には、二十四カ所の訓練空域があり、文字通り目に見えない軍事基地といわざるを得ない。時あたかも米軍再編問題が日米間で協議をされているが、基地の負担軽減は単に陸上の軍事基地や軍事訓練だけにとどまらず、沖縄の危険極まりない訓練空域についても当然協議がなされるべきものと考えるが、政府は基地負担の軽減との関係で沖縄に設定されている二十四カ所の訓練空域の存在についてどのように考えているのか見解を示されたい。
四 那覇空港の民間空港専用化が叫ばれて久しい。沖縄の観光立県を実現するためにも那覇空港は国際交流の拠点とし、東南アジアに向けた中核民間専用空港にすべきであると考えるものである。
ところで、那覇空港で早朝に行われていた自衛隊機の試運転が民間機の離発着が混雑する時間に変更されたと報じられている。これは民間機に対する危険性を増大させる要因になるものであって断じて容認できないと考えるが、那覇空港における自衛隊機の試運転の時間変更はどのような理由によるものか政府の見解を示されたい。また、民間機の離発着に重大な支障を及ぼし、民間航空機の安全航行の確保に支障を及ぼすものと考えるが、安全確保についてどのような配慮が尽くされているのか政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
嘉手納レーダー進入管制所(いわゆる嘉手納ラプコン)の管制空域は、嘉手納飛行場を中心に半径五十海里(九十二・六キロメートル)以内で高度二万フィート以下及び久米島空港を中心に半径三十海里(五十五・五六キロメートル)以内で高度五千フィート以下の空域である。
二について
お尋ねの進入管制業務の我が国への移管については、平成十六年十二月十日の日米合同委員会において、移管に向けた我が国の航空管制官の訓練に係る事項を含む具体的移管計画が承認されたところである。この訓練が終了した後、日米合同委員会において具体的な調整が行われた上で、進入管制業務が我が国に移管されることになる。
進入管制業務の移管に必要な訓練については、平成十六年十二月十五日から開始され、五名の航空管制官が嘉手納レーダー進入管制所内において、業務概要の座学及び模擬訓練装置を使用した訓練を経て、現在実務訓練を行っているところであり、訓練は、順調に実施されている。総勢で約四十名の航空管制官の訓練を行い、訓練開始からおおむね三年後の移管を目指すこととしている。
三について
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第二条の規定により、我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)が沖縄において使用を許されている空域については、合衆国軍隊の円滑な活動を確保することが日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)の目的達成のために緊要であるとの観点から合衆国軍隊の任務にとっての必要性を勘案しつつ、民間航空交通の安全の確保のため必要な調整を図ってまいりたい。
なお、合衆国軍隊の施設及び区域が所在する地方公共団体の負担については、十分に認識している。合衆国軍隊の兵力構成の見直しに関するアメリカ合衆国との協議においては、合衆国軍隊が有している抑止力の維持とともに、合衆国軍隊の施設及び区域が所在する地方公共団体の負担の軽減が十分に念頭に置かれるべきであると考えており、このような観点から、協議を進めていく考えである。現在、どのように沖縄の負担の軽減を実現するかについて、様々な可能性を検討しているところであるが、現時点で何ら決定はしていない。
四について
お尋ねは、本年五月二十三日に那覇空港における自衛隊機のエンジン点検の時刻が昼前に変更されたことについてであると思われるが、当日朝は天候が悪かったため、そのように変更したものであり、通常は、従来どおり朝にエンジン点検を行っている。那覇空港における自衛隊機のエンジン点検は航空管制官の指示の下に行われており、民間航空機の安全は確保されていると考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。