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米海兵隊員の沖縄自動車道における訓練に関する質問主意書

衆議院 第163回 第4号承知していない ×2

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2005年9月29日
内閣転送 2005年10月3日
答弁書受領日
2005年10月7日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,984字/答弁 1,112字

質問本文

米海兵隊員の大型車両を使用した沖縄自動車道における走行訓練が、沖縄県民の強い怒りを買っている。

二〇〇五年八月二十三日、午後三時五十分頃、沖縄県南風原町字新川の沖縄自動車道那覇料金所で、キャンプ・ハンセン所属の海兵隊員が運転する大型トラックがUターンしようとした際、一般の乗用車と衝突する事故を起こした。この事故を契機にして、米海兵隊が一九九四年から「習熟訓練」と称し、走行・Uターン訓練を繰り返している実態が明らかになった。多くの県民が、米海兵隊の傍若無人な行動は住民無視であり、占領意識の表れだと強い抗議の声を上げている。

マスコミ報道によると、那覇防衛施設局や外務省は、米海兵隊員の沖縄自動車道における走行訓練を容認するかのような発言を繰り返している。私は、同訓練は明白に日米地位協定に違反をする行為であると考えるものである。外務省の、日米地位協定第五条の「施設間移動」を拡大解釈し、県民の安全を無視する沖縄自動車道における米海兵隊員の走行訓練を容認する考え方は到底承知することはできない。政府は、一刻も早く米海兵隊に対し沖縄自動車道における走行訓練の中止を求めるべきである。

以下、質問をする。

一 政府は、米海兵隊員の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練がいつ頃から行われていると認識しているのか明らかにされたい。また、米海兵隊員の同訓練について、政府の関係機関への通知はあるのか、あるならどのような方法で通知を受けているのか明らかにされたい。

二 米海兵隊員の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練は、日米地位協定上の根拠を欠く違法行為であると断ぜざるを得ない。マスコミ報道によると、外務省日米地位協定室は、日米地位協定第五条の「施設間移動」に該当するとの見解を発表しているようである。私は、同訓練が日米地位協定第五条の「施設間移動」に該当しないものと考える。そもそも、日米地位協定第五条の「施設間移動」は基地へのアクセスを認めているに過ぎない。そこで尋ねる。米海兵隊員の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練は、どの施設を出発し、どの施設に立ち寄ったのか、政府が掌握している事実関係を明らかにされたい。

三 日米両政府は、一九九六年武装米兵の民間地域における行軍訓練を中止することに合意した。この民間地域における武装米兵の行軍訓練も日米両政府は当初、日米地位協定第五条の「施設間移動」であり、地位協定上許される訓練だと強弁していた。ところが、同行軍訓練もキャンプ・コートーニーを出発し、どの施設にも立ち寄らず、また同施設に戻っていることが判明し、県民の強い抗議もあって中止に合意したものである。今回の米海兵隊員の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練は中止された民間地域における武装米兵の行軍訓練と何ら変わらない実態を有するものであると言わざるを得ない。違うというのであれば、どこがどう違うのか、政府の見解を明らかにされたい。

四 二〇〇五年八月二十六日付け琉球新報朝刊の報道によると、那覇防衛施設局千葉俊之施設部・連絡調整室長は、米海兵隊の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練に抗議した社民党沖縄県連の代表者らに対し、「兵士が新しい所(任地)に行ったら、われわれも一緒だが、そういう練習はやるんだろうと思う。目的地に行く道路の曲がり方など、練習した方がいい」との発言をしたようである。しかも、千葉俊之施設部・連絡調整室長は、那覇防衛施設局西正典局長も同じ認識と見解である旨明言している。この発言に対し那覇防衛施設局は「どちらの味方だ。」との批判が沖縄県内の多くの団体から沸き上がっている。政府はかかる発言をどのように受け止めているのか、また、米海兵隊員の沖縄自動車道における走行・Uターン訓練については那覇防衛施設局の千葉俊之施設部・連絡調整室長の発言と同様の認識や見解を共有しているのか、政府の考えを明らかにされたい。

五 沖縄自動車道路における米海兵隊員の走行・Uターン訓練と同種の訓練が、沖縄県以外の高速道路においても実施されているのか、その実態の掌握を含めて政府の見解を明らかにされたい。また、同種の訓練が行われている沖縄県以外の高速道路を明らかにされたい。

六 日米地位協定においては、各提供施設毎に米軍の使用目的が限定されている。沖縄自動車道のように、提供施設でもなく、訓練施設でもない道路における訓練は日米地位協定のいかなる解釈によっても容認できないと思慮するが、政府の見解を明らかにされたい。

七 二〇〇五年八月二十三日、沖縄自動車道で発生したキャンプ・ハンセン所属の海兵隊員による衝突事故は、単なる物損事故か、それとも人身事故か、どのような捜査が行われ、いかなる事件処理がなされたのか、政府の認識を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の事故が発生した際に、沖縄県に駐留するアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)海兵隊が沖縄自動車道において行っていた走行活動(以下「本件走行活動」という。)は、合衆国海兵隊が、我が国の公道での軍用車両の安全な運転を確保するため、軍用車両を運転する資格を有する者に課していた教習活動であり、また、このような教習活動は平成六年から実施されていると承知している。本件走行活動の実施について、合衆国軍隊から日本国政府への通知はなかった。

二について

本件走行活動に際し、合衆国海兵隊が出発し、又は立ち寄った合衆国軍隊の施設・区域について、政府として承知していない。

三及び六について

一般論として、実弾射撃訓練のように、合衆国軍隊が本来施設・区域内で行うことが予想されている活動を施設・区域外で行うことは、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)の予想しないところである。一方、そのような活動ではない場合、合衆国軍隊が、我が国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するとの目的の達成のために、軍隊としての機能に属する活動を施設・区域外で行うことが、日米地位協定上許されないわけではない。その上で、合衆国軍隊の軍隊としての機能に属する個々の活動について、これを施設・区域外で行うことが認められるか否かについては、個々の活動の目的・態様等の具体的な実態に即して、日米地位協定に照らして合理的に判断されるべきである。

本件走行活動の実態については、一についてで述べたとおりであり、政府としては、そのような教習活動を合衆国軍隊が施設・区域外で行うことが日米地位協定上問題となるものであるとは考えていない。

四について

政府としては、合衆国軍隊が施設・区域の内外を問わず我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきことは当然であると考えている。

なお、御指摘の発言は、このような考え方を踏まえて述べられたものであると承知している。

五について

本件走行活動と同種の活動が、沖縄県以外にある高速道路において実施されているか否かについて、政府として承知していない。

七について

御指摘の事故は、沖縄県に駐留する合衆国海兵隊員が運転する大型貨物自動車が、普通乗用自動車に衝突し、同車の運転者が加療約二週間を要する傷害を負ったものであり、沖縄県警察において、業務上過失傷害事件として、事故現場の実況見分を実施するなど所要の捜査を行っているものと承知している。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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