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米軍人・軍属の犯罪に対する公務証明書に関する質問主意書
衆議院 第164回 第207号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1個別の事案 ×3
質問本文
米軍人・軍属の犯罪と日米地位協定上の第一次裁判権の問題について、衝撃的かつ重要な報告書が発表された。沖縄県の包括外部監査人が沖縄県に提出した二〇〇五年度の包括外部監査報告書である。報告書は、沖縄の過密な米軍基地の存在と多発する米軍人・軍属の犯罪について詳細に記述をしている。その上で、日米地位協定上の第一次裁判権の問題について、深い洞察と問題提起を行っている。監査報告書での重要な指摘は、米軍人・軍属のスピード違反、飲酒運転等の道路交通法違反の場合、公務中か公務外かを県警が十分捜査しておらず、交通事故現場等における初動捜査段階で十分な捜査を尽くすよう改善策を指摘していることである。監査報告書は、米軍人・軍属に関わる犯罪の場合、「米軍が発行する公務証明書を金科玉条の如く無条件に鵜呑みにする必要はない」「米軍当局が発行する公務証明書には推定効が付与されているが、反証ができることになっている」と指摘するのである。さらに監査報告書は、現在のような捜査の在り方では「米軍人・軍属が軍の休日に基地外に遊興に出掛けた場合まで公務執行中として刑事罰が免責される可能性を防止できず、甚だ不正義・不平等であり、日本国民の保護を放棄するものである」と厳しく批判している。私は、この監査報告書の指摘や批判は正しいし、もっともだと思う。
よって、以下の通り質問する。
一 沖縄県における、平成十四年、平成十五年、平成十六年各年度のスピード違反、飲酒運転等道路交通法違反で検挙された米軍人・軍属の件数を、一般道路、沖縄自動車道等発生場所を特定した上で明らかにし、政府の見解を示されたい。
二 沖縄県において、平成十四年、平成十五年、平成十六年の各年度に発生した米軍人・軍属の道路交通法違反検挙事件について、米軍当局から那覇地方検事正宛に発行された公務証明書は何件か、明らかにした上で、政府の見解を示されたい。
三 米軍人・軍属の犯罪について、捜査段階において公務執行中か否かの事情聴取及び公務証明書が発行された場合の反証は行っているか、行っている場合どのような方法でなされているか、明らかにした上で、政府の見解を示されたい。
四 米軍人・軍属の犯罪について、公務証明書が発行された場合、無条件に公務証明書の通り公務中と認定しているのか、公務証明書が発行されたのに公務外と認定した事案があるのか、具体的に特定した上で、政府の見解を示されたい。
五 前記監査報告書は、「仮に真実公務執行中であると認定された場合であっても、殺人等の凶悪事件に限らず、例えばスピード違反でも五〇キロメートル以上超過等の重大違反については、合衆国に対して裁判権の放棄を要請すべきである」と指摘をする。重大かつ凶悪事件に限らず、悪質事犯について裁判権の放棄をアメリカ合衆国に求めるべきだと思うが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
沖縄県警察によると、沖縄県におけるアメリカ合衆国軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)の構成員及び軍属並びにそれらの家族による道路交通法違反の取締り件数として把握しているものは、平成十四年は千六百五件、平成十五年は千八百三十四件、平成十六年は千九百五十二件であるが、これらの違反の発生場所については、調査に時間を要するため、お答えすることは困難であるとのことである。
また、沖縄県警察においては、道路交通法違反の取締りに当たり、個々の事案ごとに、法と証拠に基づき、適切に対処しているものと承知している。
二について
沖縄県において発生した合衆国軍隊の構成員及び軍属による道路交通法違反事件につき、平成十四年から平成十六年までの間に合衆国軍隊当局から那覇地方検察庁検事正に対して提出された、当該事件における行為が公務執行中の作為又は不作為から生じたものである旨を記載した証明書(以下「公務証明書」という。)の数は把握していないが、那覇地方検察庁において、合衆国軍隊の構成員及び軍属による事件のうち、当該事件に係る罪が道路交通法違反のみの事件又は二以上の罪名に該当する場合において道路交通法違反が最も重い罪となる事件であって、当該事件が日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第十七条3(a)に規定する罪に該当し、我が国に裁判権を行使する第一次の権利がないとして不起訴処分にしたものの数は、平成十四年は六十六件、平成十五年は五十八件、平成十六年は八十二件であり、検察当局においては、個々の事案ごとに、法と証拠に基づき、適切に対処しているものと承知している。
三及び四について
合衆国軍隊の構成員及び軍属による犯罪の捜査において、捜査当局は、当該犯罪が公務執行中に行われたものであるか否かについて、被疑者の事情聴取等の必要な捜査を行っており、公務証明書についても、その内容を確認しているものと承知している。
また、合衆国軍隊当局から公務証明書が提出された場合に、検察当局において、公務執行中に行われたものではないと認定し、合衆国軍隊当局に対して、当該公務証明書に関する反対の証拠がある旨の通知等を行った事件もあり、このような事件の例としては、昭和三十二年一月三十日発生の群馬県内の相馬ケ原演習場における合衆国軍隊の構成員一名による傷害致死事件及び昭和四十九年七月十日発生の沖縄県内の伊江島射爆場における合衆国軍隊の構成員二名による傷害事件が挙げられる。
五について
日米地位協定第十七条3(c)においては、裁判権を行使する第一次の権利を有する国の当局は、他方の国がその権利の放棄を特に重要であると認めた場合において、その他方の国の当局から要請があったときは、その要請に好意的配慮を払わなければならない旨が定められている。
裁判権を行使する第一次の権利の放棄をアメリカ合衆国に要請することについては、その権利の放棄が特に重要であると認められるか否かについて、個々の事案ごとに、諸般の事情を総合的に考慮して判断する必要があると考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。