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「われらの北方領土」における記述内容の変更に関する第三回質問主意書

衆議院 第168回 第132号

提出者
無所属
提出日
2007年10月18日
内閣転送 2007年10月22日
答弁書受領日
2007年10月26日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 2,281字/答弁 1,033字

質問本文

「前回答弁書」(内閣衆質一六八第九六号)では、質問の意味を正確に踏まえた回答がなされていない。「前回答弁書」、「前々回答弁書」(内閣衆質一六八第二九号)及び「政府答弁書」(内閣衆質一六八第二八号)の内容を踏まえ、再度質問する。

一 「前回答弁書」では、「我が国が北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応する考えをとることとしたのは、ロシア側が千九百九十一年後半以降示してきた姿勢を踏まえたものである。」との答弁がなされているが、右答弁でいう「ロシア側が千九百九十一年後半以降示してきた姿勢」とはどのような姿勢か、具体的に説明されたい。

二 一の「ロシア側が千九百九十一年後半以降示してきた姿勢」を踏まえて、我が国が北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応する考えを有するに至る以前は、我が国は北方領土問題解決に対してどのような姿勢で臨み、どのような対応をとっていたか説明されたい。

三 「前回答弁書」では、「政府答弁書」での答弁を踏まえ、「『北方四島の一括返還』とは、北方四島を一つにくくり、四島全てが揃って同時期に我が国に返還されることを指していると理解して良いか。」との質問に対し、「先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第二八号)二についてでお答えしたとおりである。」との答弁(以下、「答弁一」という。)がなされている。一方で、「『我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、様態及び条件については柔軟に対応する』とは、例えば北方四島の日本への帰属が確認され、最終的に四島全てが日本に返還されることが担保されるのならば、択捉、国後、色丹、歯舞のそれぞれの日本への返還時期が違っても良いという意味を指しているのか。」との質問に対しては、「先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第二九号)二、三及び六についてでお答えしたとおりである。」との答弁(以下、「答弁二」という。)がなされており、いずれも前回質問主意書での質問に真正面から答えていないものである。

それでは、

「答弁一」:「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島を一括して我が国に返還することを指すものと考えている。」

「答弁二」:「我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、様態及び条件については柔軟に対応する」

右の「答弁一」と「答弁二」の内容が指すものは、それぞれ異なるものか、または同じ意味を指すのか、異なるまたは同じのどちらかで明確な答弁を求める。

四 三で、同じであると政府が認識しているのならば、「答弁一」の「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島を一括して我が国に返還する」という文言と、「答弁二」の「北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、様態及び条件については柔軟に対応する」という文言がなぜ同じ意味を指すと政府が考えるのか、明確な説明を求める。

五 三で、異なると政府が認識しているのならば、例えば前回質問主意書で触れている「われらの北方領土」の二〇〇四年版までと二〇〇五年版以降の記述の変更(以下、「記述の変更」という。)は、政府の北方領土問題に関する立場・スタンス、考えの何らかの変更を示すものであることに他ならないと考えるが、政府の明確な説明を求める。

六 三で、政府が同じであると考え、かつ「記述の変更」が政府の北方領土問題に関する立場・スタンス、考えの何らかの変更を示すものではないと考えているにしても、「われらの北方領土」の一九九二年版からは「我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、様態及び条件については柔軟に対応する」との記述が見られるのに、「記述の変更」が二〇〇五年版から見られ、時間差があるのは不自然であると考える。「答弁一」と「答弁二」が同じ意味を指すのならば、二〇〇五年版以降も「記述の変更」を行う必要もなく、「前々回答弁書」及び「前回答弁書」での政府の答弁は説得力がないと思料するが、政府の見解如何。

七 前回質問主意書では、「記述の変更」を決定した決裁書の有無を問うており、「われらの北方領土」二〇〇五年版作成の決裁書の有無を問うているものではない。「前回答弁書」では相も変わらず「先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第二九号)四及び五についてでお答えしたとおりである。」と、極めて不誠実な答弁がなされている。「われらの北方領土」二〇〇五年版作成の決裁書ではなく、「記述の変更」を決定した決裁書はあるか否か、あるまたはないのどちらかで答弁を求める。

八 実際は、ロシア側が一九九一年後半以降示してきた姿勢を踏まえた我が国の北方領土問題への対応を示すものが「答弁二」の内容にあたり、それ以前の対応は「答弁一」の内容にあたり、北方領土問題に際しての政府の姿勢が明確に変わっているのであり、「記述の変更」が「われらの北方領土」二〇〇五年版以降に見られるのは外務省の怠慢によるものではないのか。明確な説明を求める。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

お尋ねについては、従来、我が国政府は、ソヴィエト社会主義共和国連邦とのあらゆる対話の機会をとらえて、北方領土問題を解決して平和条約を締結するとの我が国の立場を粘り強く主張してきたところであるが、千九百九十一年後半以降、ロシア側より、過去の合意を尊重することを含め、同問題を法と正義の原則に基づいて解決すること、同問題の解決を先延ばしにしないこと、我が国との関係における最終的な戦後処理の達成が必要であること等の考え方が表明されたことを踏まえ、御指摘のような柔軟な対応をとることとしたものである。

三及び四について

お尋ねの「我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、様態及び条件については柔軟に対応する」との考え方と「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島を一括して我が国に返還する」との考え方とは、いずれも我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本方針を踏まえたものであるが、前者の考え方は、後者の考え方よりもより柔軟な対応を示したものであると考えている。

五、六及び八について

二〇〇一年版までの「われらの北方領土」におけるお尋ねの箇所の記述は、千九百八十八年以前に行われた我が国内閣総理大臣及び外務大臣による北方領土の現地視察について述べたものであったが、二〇〇二年版より、二千一年以降に行われた現地視察についても随時加筆してきたことを踏まえ、二〇〇五年版を作成する際、我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応するという北方領土問題に関する政府の考えをより適切に反映するとの観点から御指摘の記述の変更を行ったものである。この記述の変更は、先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第二九号)二、三及び六についてでお答えしたとおり、北方領土問題に関する政府の立場の変更を示すものではない。

七について

御指摘の記述の変更については、先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第二九号)四及び五について及び先の答弁書(平成十九年十月十六日内閣衆質一六八第九六号)六についてでお答えした決裁書に含まれている。

衆議院の原文

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