Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第171回

ロシアおよびカザフスタン等と日本との間の二国間原子力協力協定の交渉に関する質問主意書

衆議院 第171回 第157号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×2承知していない ×2

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2009年2月26日
内閣転送 2009年3月2日
答弁書受領日
2009年3月6日
提出から8日
答弁の項目数
14
質問 2,002字/答弁 2,903字

質問本文

報道によれば日本とロシア、カザフスタンとの間で原子力協力協定の締結に向けた交渉が行われており、韓国との間でも技術協力等の協定締結が行われようとしている。また、一月一九日にはアラブ首長国連邦との間で原子力協力の覚書が交わされ、将来的には原子力協力協定の締結もありうると伝えられている。

原子力協力は、日本から移転された核物質、原子力資機材、技術、情報が核拡散や放射能災害につながる危険性を有する事柄であり、安易に協力協定が締結されてはならないと考える。

従って、次の事項について質問をする。

一 ロシア、カザフスタン、韓国、アラブ首長国連邦のほかに新たに原子力協力協定や覚書等を締結・交換しようとしている国はあるのか。あるのであれば、その国名をすべて挙げられたい。

二 核物質や原子力資機材の移転を伴わない原子力協力に関し、これまでに定められた協定や覚書等について、その名称と締結・交換の年月日をすべて挙げられたい。

三 一九九一年四月一八日に旧ソビエト連邦と原子力協力協定が締結された。この協定については、その後ロシアが引き継ぎ、日露原子力協力協定として現在も有効であると理解してよいのか。

四 ロシアおよびカザフスタンについて新たな原子力協力協定を締結する必要があるのは、それぞれどのような協力のためか。それぞれの国との間で想定されている協力の内容と、そのうち協定締結が要件となるのはどの協力か。以下の各項目について協力の想定にふくまれているか、協定が必要とされるかを答えられたい。

a ウラン鉱山の開発およびウラン採掘

b ウラン輸入

c ウラン転換

d ウラン濃縮

e ウラン再濃縮(使用済み燃料から回収されたウランの濃縮)

f ウラン再転換

g 核燃料加工

h 使用済み燃料の再処理

i 原子力発電所の建設、運転およびメンテナンス

j 高速増殖炉の開発

k 放射性廃棄物の処理処分

五 米英仏中の各国はIAEA(国際原子力機関)の保障措置適用施設名を明らかにしていると聞くが、その施設名をすべて挙げられたい。

六 ロシアについてはIAEAの保障措置適用施設名が明らかでないと聞いたが、現在も明らかでないのか。明らかになっているのであれば、適用対象となるすべての施設名を挙げられたい。

七 ロシアについてIAEAの保障措置適用施設名が明らかにされていない場合、日本からの核物質・資機材・技術の移転が平和利用に限って行われることに重大な疑義が生まれる。そのような状態で原子力協力協定を締結することが許されると考えられるか。許されないとすれば、日本政府はロシア政府に対し、どのような担保を求めるのか。

八 ロシアにおいて日本の原子力発電所用のウラン濃縮等、核燃料関連の役務が既に行われている。これまでに行われた核燃料関連役務の内容、実施年月、施設名、核物質量などの詳細を明らかにされたい。

九 天然ウランの供給以外に、日本の原子力発電所用の核燃料関連役務がカザフスタンで行われたことがあるか。あるのであれば、その詳細を明らかにされたい。

一〇 今後、再処理回収ウランのロシアおよびカザフスタンへの移転を日本政府は認めようとしているのか。認めようとしているのであれば、どの施設でのどのような役務か。

一一 今後、再処理回収ウランのロシアおよびカザフスタンへの移転を日本政府が認めようとしているのであれば、再処理回収ウランを受け入れるロシアおよびカザフスタンの核施設の査察に関するIAEAとの交渉は終了しているのか。終了していなければ、どの段階まで進んでいるのか。

一二 再処理回収ウランがロシアで再濃縮されるのであれば、高濃縮ウランの生産を検知するために必要なカスケード内環境サンプリングをロシアは受け入れているのか。

一三 現段階でロシアおよびカザフスタンが受け入れているIAEAの査察が、日本の核物質が核兵器に転用されないことを保証するに十分だと日本政府は考えているのか。十分でないとすれば、どのようなことが必要となるのか。

一四 核兵器保有国であるロシアの日本の核物質を扱う核施設における査察のために、IAEAはどのぐらいの予算を充当しているのか。あるいは充当しようとしているのか。その予算は、日本から移転される核物質が核兵器に転用されないことを保証するに十分だと日本政府は考えているのか。

一五 日本の再処理回収ウランをロシアおよびカザフスタンにおける核施設で濃縮・転換したりする役務により発生する劣化ウランや放射性廃棄物は、どこでどのように扱われるのか。その劣化ウランや放射性廃棄物は役務を委託する日本の企業に所属するのか。

一六 天然ウランの濃縮コストと再処理回収ウランの再濃縮コストを日本政府は比較したことがあるのか。比較したことがあるのであれば、その結果を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

我が国は、現在、ロシア連邦及びカザフスタン共和国との間でそれぞれ原子力協定の締結交渉を実施しており、大韓民国との間で原子力協定の締結交渉の開始に合意している。その他の国との原子力協定の締結については決定されておらず、また、今後の計画については、相手国との関係もあり、お答えすることは差し控えたい。

二について

核物質や原子力資機材等の移転を伴わない原子力の平和的利用に関する協力(核融合に関するものを除く。)に関し、これまで我が国政府が他国の政府と締結した二国間の国際約束は、日本国政府とフランス政府との間の原子力平和利用のための協力に関する交換公文(千九百六十五年七月二十三日締結)、原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とスウェーデン政府との間の交換公文(千九百七十三年三月二十七日締結)、原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とイタリア政府との間の交換公文(千九百七十三年十月二十六日締結)、原子力の平和的利用の分野における協力のための日本国政府と大韓民国政府との間の交換公文(千九百九十年五月二十五日締結)、原子力の平和的利用の分野における協力に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定(千九百九十一年四月十八日締結)、原子力の規制及び原子力安全の研究開発の分野における協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文(千九百九十七年十月十五日締結)及び革新的な原子力技術の研究開発の分野における協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文(二千四年四月二十一日締結)である。

核物質や原子力資機材等の移転を伴わない原子力の平和的利用に関する協力(核融合に関するものを除く。)の分野は広範であり、これまで我が国政府が他国の政府との間で作成した法的拘束力を有しない文書であって、このような協力に言及したものを網羅的に列挙することは困難であるが、このような文書のうち、専ら原子力の平和的利用に関する協力について定めた文書であって、現在も継続的に行われている協力について定めたものは原子力の平和的利用の分野における協力の促進に関する日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の覚書(二千六年八月二十八日作成)、日米原子力エネルギー共同行動計画(二千七年四月十八日作成)及び原子力エネルギーの平和的利用における協力に関する宣言(日仏両首相が発出した文書)(二千八年四月十一日作成)である。

三について

我が国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間のすべての条約その他の国際約束は我が国とロシア連邦との間で引き続き適用されることから、千九百九十一年四月十八日に締結された原子力の平和的利用の分野における協力に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定(平成三年外務省告示第三百十五号)は、我が国とロシア連邦との間で現在も効力を有している。

四について

我が国は、一般に、特定の国に対して原子炉等の原子力資機材及びその関連技術の移転を行うためには、他の主要な原子力先進国が行っているように、当該国との間の原子力協定の締結が必要と考えている。

御指摘のaからkまでに列挙されている協力のうちどの協力の実施について原子力協定の締結が要件となるかについては、相手国の事情、協力の態様、我が国の関与の程度等によって異なるものであり、項目ごとに回答することは困難である。

原子力協定に基づいてロシア連邦及びカザフスタン共和国との間でいかなる協力を行うこととなるかについては、現在交渉中であり、回答は差し控えたい。

五について

国際原子力機関(以下「IAEA」という。)による最新の保障措置施設リスト(二千七年十二月三十一日付け。以下同じ。)によれば、アメリカ合衆国については「K area materials storage facility」、「Plutonium storage」、「Tube vault 16」及び「BWX Technologies facility」、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国については「URENCO A3, E22 and E23」、「Special nuclear material store 9」及び「Thorp product store」、フランス共和国については「COGEMA UP2 and UP3」、中華人民共和国については「Qin Shan」、「HTGR」及び「Shaanxi uranium enrichment plant」と記述されている。

六及び七について

IAEAによる最新の保障措置施設リストに、ロシア連邦の施設は含まれていないと承知している。ロシア連邦との原子力協定の具体的内容については、現在交渉中であり、お答えすることは差し控えたいが、我が国はロシア連邦における核物質等の平和的利用を担保するための規定を含む原子力協定を締結する考えである。

八について

お尋ねの「核燃料関連役務」の意味が必ずしも明らかではないが、ロシア連邦における日本の原子力発電所用のウラン濃縮等の役務の実施状況については、詳細は承知していない。

九について

お尋ねの「核燃料関連役務」の意味が必ずしも明らかではないが、カザフスタン共和国において、日本の原子力発電所用の核燃料物質の加工に係る役務が実施されたことがあるものと承知している。しかしながら、その内容を公にする場合には、法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることなどから、お答えすることは差し控えたい。

一〇について

我が国の原子力施設で使用された燃料から得られた再処理回収ウランをロシア連邦及びカザフスタン共和国に移転する場合には、我が国とこれらの国との間で締結される原子力協定等に規定される要件等を満たすことが必要となるが、現在、原子力協定の交渉中であることから、お答えすることは差し控えたい。

一一及び一二について

お尋ねの査察及び環境サンプリングのロシア連邦による受入れについては、ロシア連邦とIAEAとの協議に関することであり、その内容及び進展状況についての回答は差し控えたい。カザフスタン共和国は、IAEAとの間で、いわゆる包括的保障措置協定に加え、追加議定書を締結している。

一三について

カザフスタン共和国においては、我が国同様、いわゆる包括的保障措置協定に基づく保障措置に加え、未申告の原子力活動が行われていないことについての検証を可能にする追加議定書に基づく保障措置が適用されている。ロシア連邦における核物質等の平和的利用を担保するための措置の具体的内容については、現在原子力協定の交渉中であることから、お答えすることは差し控えたい。

一四について

IAEAが個別の保障措置活動の実施に充当する予算については、明らかにされていないことから、お尋ねにお答えすることは困難である。

一五について

お尋ねについては、承知していない。

一六について

お尋ねについては、比較したことはない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×2承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1981年4月24日 秦 豊 答弁 1981年5月8日
参議院 第94回 第12号承知していない ×1
提出 2009年3月11日 辻元 清美(社会民主党・市民連合) 答弁 2009年3月19日
衆議院 第171回 第202号お答えすることは困難 ×2
提出 2023年11月10日 原口 一博(立憲民主党・無所属) 答弁 2023年11月20日
衆議院 第212回 第33号
提出 2013年10月24日 小池 政就(みんなの党) 答弁 2013年11月1日
衆議院 第185回 第25号個別の事案 ×1
提出 2011年7月22日 小野寺 五典(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年8月5日
衆議院 第177回 第345号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる