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朝鮮半島の非核化に関する共同宣言及び第四回六者会合に関する共同声明に矛盾する日韓原子力協定に関する質問主意書

参議院 第179回 第49号趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2011年12月7日
内閣転送 2011年12月9日
答弁書受領日
2011年12月16日
提出から9日
答弁の項目数
4
質問 1,693字/答弁 1,411字

質問本文

韓国、ベトナム、ヨルダン及びロシアの各国と我が国との原子力協定の承認について、現在、国会で審議されているものの、これらの協定に基づいて移転された核物質及び回収され又は副産物として生産された核物質の濃縮又は再処理の扱い(以下「濃縮・再処理」という。)については、これらの協定間で同様の扱いとはなっていない。

具体的には、ヨルダン及びベトナムとの各協定においては、片務的に我が国が同意しない限りこれらの国の管轄内において濃縮・再処理を行うことができない規定(以下「A規定」という。)となっているのに対し、韓国及びロシアとの各協定においては、同位元素ウラン235の濃縮度二十パーセント未満までは双方とも自由に濃縮・再処理できる規定(以下「B規定」という。)となっている。

一方、一九九二年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言においては、「南と北は核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しない」と規定され、また、二〇〇五年の第四回六者会合に関する共同声明においては、「一九九二年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言は、遵守され、かつ、実施されるべきである。」と明記され、我が国も同意している。

よって、今般の日韓原子力協定で、韓国が自由に濃縮度二十パーセント未満まで濃縮・再処理できることを規定することは、明らかにこれらの共同宣言及び共同声明に矛盾するだけではなく、北朝鮮の濃縮・再処理計画の完全放棄を求め、東アジアの非核化を目指す我が国の外交姿勢との関係から多くの国民が疑念を有している。

そこで、以下のとおり質問する。

一 我が国が他国及び地域と既に締結した原子力協定のすべてにおいて、濃縮・再処理の扱いがA規定となっているもの、B規定となっているもの又はその他の規定(以下「C規定」という。)となっているものについて、それぞれの相手国・地域名を示されたい。また、このうちC規定については、それぞれの相手国・地域別にその概要を明らかにされたい。

二 韓国が既に締結している原子力協定において、濃縮・再処理の扱いが、相手国が同意しない限り韓国の管轄内において濃縮・再処理を行うことができない規定(以下「A′規定」という。)となっているもの、B規定となっているもの又はC規定となっているものについて、政府の承知する範囲でそれぞれの相手国・地域名を示されたい。また、このうちC規定については、政府の承知する範囲でそれぞれの相手国・地域別にその概要を明らかにされたい。

三 今般の日韓原子力協定の濃縮・再処理の扱いについて、A規定とならなかった理由及び日韓それぞれの主張を明らかにされたい。

四 一九九二年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言があるために、韓国側も濃縮・再処理を行うことはなく、実際には日韓原子力協定のB規定は活用されないとの外務省担当官の説明が十二月一日の公明党・外交安全保障部会でなされたが、野田内閣も同様の見解なのか明らかにされたい。

五 二〇〇五年の第四回六者会合に関する共同声明については、もはや我が国は遵守されるべきものと考えていないのか、野田内閣の認識を明らかにされたい。

もし、遵守されるべきものと認識しているのであれば、「一九九二年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言は、遵守され、かつ、実施されるべきである。」との規定と、今般の日韓原子力協定において韓国が自由に濃縮度二十パーセント未満まで濃縮・再処理できることを規定することの整合性はあると考えているのか。両者に整合性があると考える場合、その理由とともに、野田内閣の見解を国民が分かるように明らかにされたい。

六 今般の日韓原子力協定で、韓国が自由に濃縮度二十パーセント未満まで濃縮・再処理できることを規定することは、北朝鮮の濃縮・再処理計画の完全放棄を求め、東アジアの非核化を目指す我が国の外交姿勢との関係から矛盾し、むしろ濃縮・再処理を一方的に進めようとする北朝鮮に口実を与えるのみとの指摘が世界からなされうると考える。野田内閣はどのような説得力のある説明を行うのか、国民が分かるように明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「片務的に我が国が同意しない限りこれらの国の管轄内において濃縮・再処理を行うことができない規定」、「同位元素ウラン235の濃縮度二十パーセント未満までは双方とも自由に濃縮・再処理できる規定」及び「その他の規定」がそれぞれ具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないが、例えば、我が国がアメリカ合衆国との間で締結している原子力協定においては、我が国が大韓民国及びロシア連邦との間でそれぞれ署名している原子力協定と同様に、濃縮(同位元素ウラン二三五の濃縮度が二十パーセント以上のものに限る。)及び再処理を規制する規定が置かれているが、我が国がグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間で締結している原子力協定においては、濃縮及び再処理を規制する規定は置かれていない。

二について

御指摘の「濃縮・再処理の扱いが、相手国が同意しない限り韓国の管轄内において濃縮・再処理を行うことができない規定」、「同位元素ウラン235の濃縮度二十パーセント未満までは双方とも自由に濃縮・再処理できる規定」及び「その他の規定」がそれぞれ具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないが、例えば、大韓民国がオーストラリア連邦との間で締結している原子力協定においては、濃縮(同位元素ウラン二三五の濃縮度が二十パーセント以上のものに限る。)及び再処理を規制する規定が置かれているが、大韓民国がグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間で締結している原子力協定においては、濃縮及び再処理を規制する規定は置かれていないと承知している。

三から五までについて

平成二十二年十二月二十日に署名された原子力の平和的利用における協力のための日本国政府と大韓民国政府との間の協定(以下「本協定」という。)第九条(以下「本規定」という。)については、我が国及び大韓民国がそれぞれ第三国との間で締結している原子力協定において、濃縮(同位元素ウラン二三五の濃縮度が二十パーセント以上のものに限る。)及び再処理を規制する規定が置かれている例があること等を踏まえつつ、濃縮及び再処理を規制する規定の在り方を両国間で検討した結果、本協定に盛り込むこととしたものであり、本規定によって核不拡散の観点から問題が生じるとは考えていない。なお、現在、大韓民国は、ウラン濃縮施設を保有しないとの点を含む原子力政策を有しており、ウランの濃縮を大韓民国が行うことは想定されていない。また、平成十七年の第四回六者会合に関する共同声明(以下「共同声明」という。)は、北朝鮮の核問題に関する基本的文書の一つであり、我が国としても重視しているが、我が国と大韓民国との間の国際法上の権利義務関係を設定する本協定とは別の枠組みであり、本協定の規定に影響されるような性格のものではない。

六について

本協定は、我が国と大韓民国との間に国際法上の権利義務関係を設定するものであり、当事者ではない北朝鮮に対して何ら権利を与えるものではない。また、北朝鮮は、共同声明において全ての核兵器及び既存の核計画を放棄することを自ら約束し、同旨の義務を国際連合安全保障理事会決議に基づいて負っていることから、核兵器の不拡散に関する条約や国際原子力機関との間の保障措置協定等の国際規範の下で核不拡散と原子力の平和的利用を柱とする原子力政策を推進している大韓民国と同様に扱われるものではないと考える。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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