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「国立沖縄青少年交流の家」の廃止・統合に関する質問主意書
衆議院 第171回 第488号
質問本文
沖縄県島尻郡渡嘉敷村は、沖縄海岸国定公園に指定され、ラムサール条約にも登録される慶良間諸島海域に位置する。同村にある「国立沖縄青少年交流の家」及び「青少年自然の家」(以下、同施設という)は、一九七二年五月、沖縄の本土復帰を記念し、平和の願いと次世代を担う青少年への期待を込めた教育施設として、米軍のミサイル基地跡に設立された。以来、同施設は、沖縄県民はもとより、全国の青少年の宿泊体験活動や平和学習の場として利用されており、その歴史的意義、果たしている役割は大きい。
ところが、同施設は、二〇〇七年十二月二十四日に閣議決定された「独立行政法人整理合理化計画」(以下、「整理合理化計画」という)において、宿泊室のみの稼働率を理由に廃止・統合の対象とされた。その後、沖縄県及び渡嘉敷村は、同施設の廃止が地域振興に大きな打撃を与えるものと危惧し、政府に対して存続の要請を重ねてきたところである。
以下、質問する。
一 同施設の過去三年度分の稼働率を宿泊室、海洋研修場(以下、キャンプ場という)、スポーツ施設の別に明らかにされたい。また、全国の「国立青少年交流の家」の平均稼働率(過去三年度分)を列挙した上で、同施設の稼働状況に対する政府の見解を示されたい。
二 「整理合理化計画」において、宿泊室の稼働率のみを廃止・統合の指標としている理由を示されたい。
三 同施設では、宿泊室に限らず、キャンプ場に宿泊する利用者も多い。そのため、宿泊室のみの稼働率では、廃止・統合検討の指標として不適切であり、全国の同様の施設における稼働率と単純比較できないと考えるが政府の見解を示されたい。
四 キャンプ場での宿泊研修、無人島での海洋体験研修など、同施設の利用状況を総合的に勘案できるような指標を新たに設定した上で、「整理合理化計画」を抜本的に見直すべきだと考えるが政府の見解を示されたい。
五 二〇〇八年七月一日に閣議決定された「教育振興基本計画」では、小学校の長期自然体験活動の必要性が示されている。さらに、内閣府に設置された経済財政諮問会議の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇四」の提言、及び二〇〇八年の「青少年育成施策大綱」では、青少年教育施設等における体験活動の推進が国の施策として強く打ち出されている。また、同施設は、内閣府の進める「アジア青年の家」事業でも使用され、日本とアジアを結ぶ国際交流の拠点として重要な役割を果たしているところである。にもかかわらず、「整理合理化計画」で同施設の廃止・統合を検討することは、上記方針と矛盾し、国の政策として一貫性を欠くものだと考えるが政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「国立沖縄青少年交流の家」の宿泊室稼働率(年間利用宿泊室数を年間開設宿泊室数で除し、百分率で表したものをいう。以下同じ。)は、平成十八年度が三十一・二パーセント、平成十九年度が三十四・九パーセント、平成二十年度が四十五・一パーセントであり、キャンプ場稼働率(キャンプ場の年間利用日数を年間開設日数で除し、百分率で表したものをいう。以下同じ。)は、平成十八年度が八十・七パーセント、平成十九年度が七十・八パーセント、平成二十年度が九十・三パーセントである。スポーツ施設の稼働率については、全国の「国立青少年交流の家」には様々な種類のスポーツ施設が設置されており、各施設に共通して設置され、その比較が可能な体育館についてお示しすると、体育館稼働率(体育館の年間利用日数を年間開設日数で除し、百分率で表したものをいう。以下同じ。)は、平成十八年度が七十四・六パーセント、平成十九年度が七十一・七パーセント、平成二十年度が八十八・五パーセントである。
また、全国の「国立青少年交流の家」の宿泊室稼働率は、平均で、平成十八年度が五十二・九パーセント、平成十九年度が五十五・四パーセント、平成二十年度が五十六・八パーセントである。キャンプ場稼働率は、平均で、平成十八年度が六十一・二パーセント、平成十九年度が六十・八パーセント、平成二十年度が六十四・六パーセントである。体育館稼働率は、平均で、平成十八年度が七十二・六パーセント、平成十九年度が七十九・八パーセント、平成二十年度が七十九・七パーセントである。
「国立沖縄青少年交流の家」の宿泊室稼働率、キャンプ場稼働率及び体育館稼働率は、平成二十年度においては、平成十八年度及び平成十九年度と比べて相当程度向上しているが、これは、同施設がその向上に取り組んだ結果であると認識している。また、地域により状況が異なることから、単純に比較することはできないが、全国の「国立青少年交流の家」と比較すると、宿泊室稼働率については、過去三年間を通して全国平均より低いが、その差は縮小しており、キャンプ場稼働率については、過去三年間を通して全国平均より高く、また、体育館稼働率については、平成十八年度及び平成二十年度において全国平均より高い状況にある。
なお、「青少年自然の家」は、沖縄県島尻郡渡嘉敷村にはない。
二から四までについて
御指摘の「整理合理化計画」においては、「国立青少年交流の家」及び「国立青少年自然の家」については、青少年教育事業の実施状況や稼働率等を基に有用性・有効性等を総合的に検証することとしており、宿泊室の稼働率のみを廃止・統合の指標としているものではない。
また、稼働率についても、青少年教育事業を実施するために保有する施設全般の稼働率を意味するものである。
したがって、「整理合理化計画」を抜本的に見直すべきとは考えていない。
五について
政府としては、「国立沖縄青少年交流の家」については、御指摘の「教育振興基本計画」等を踏まえつつ、「整理合理化計画」に基づき、その在り方を総合的に検証していくこととしており、「国の政策として一貫性を欠く」との御指摘は当たらないと考える。
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