ことばで探す › 衆議院 第177回
旧日本兵らの遺骨収集に関する質問主意書
衆議院 第177回 第1号お答えすることは困難 ×1
質問本文
私は、国が引き起こした戦争責任に時効はないと考えている。したがって、悲惨な沖縄戦を含む第二次世界大戦等で戦死した旧日本兵及び民間人の遺骨収集は、国(政府)の責任において実施すべきと考える。
菅総理は去る一月四日、遺骨収集を国(政府)の責任として位置付ける法整備を目指すことを表明したが、余りにも遅きに失した対応だと批判せざるを得ない。それは民主党政権に限らず、自民党政権を含む歴代政権(政府)に共通するものである。
ともあれ、国(政府)の責任においての遺骨収集作業は早急に実施せねばならない。旧日本兵及び民間人の未収骨数は、沖縄戦の戦没者に限っても三八五二柱(沖縄県福祉・援護課)と推定されている。また、第二次世界大戦や旧ソ連による抑留中の戦没者約二四〇万人のうち、約一一四万柱が今なお戦地に眠っているという。私も昨年一月に硫黄島を視察したが、同島の未収骨数は約一万三千柱に上ると聞かされ、大変に驚いたことを鮮明に記憶している。
さて、沖縄では遺骨収集ボランティア団体「ガマフヤー(壕を掘る人の意)」(具志堅隆松代表)が、ホームレス自立支援活動団体・NPO法人「プロミスキーパーズ」(山内昌良代表)らとともに旧日本軍の陣地壕跡などで遺骨の発見・発掘作業を行っている。昨年九月には、沖縄県西原町字幸地の森の中にある旧日本軍の陣地塹壕跡から旧日本兵の遺骨五柱を完全な形で発見し、今も現地で保存している。「ガマフヤー」らの努力によって、係る旧日本兵の氏名、所属部隊だけでなく遺族も判明した。
以下、質問する。
一 私は、去る一月十八日に民主党・岡田克也幹事長に、同二十日には枝野幸男官房長官に沖縄県西原町字幸地の森で発見された旧日本兵五柱の遺骨(以下、本件遺骨という)について、政府によるDNA鑑定の早期実施を求めたものである。
本件遺骨を一日も早く遺族の元へと返すためにも、政府の責任で全額国庫負担によるDNA鑑定を速やかに実施し、遺族特定を急ぐべきだと考えるが、政府の見解を示されたい。
二 遺骨収集作業に求められるのは、効率性ではなく確実性である。それ故、営利目的で重機を用い、一気に地表を掘り起こす民間企業への業務委託はなじまない。沖縄はもちろん硫黄島も含めて、丁寧な手作業で遺骨収集を行う「ガマフヤー」や「プロミスキーパーズ」など経験・実績豊富な民間団体(市民団体)に委ねるべきだと考えるが、政府の見解を示されたい。
三 民主党の岡田克也幹事長も去る一月九日、本件遺骨発見現場を視察した。その際、「ガマフヤー」の具志堅代表や「プロミスキーパーズ」の山内代表らが、政府の「地域活性化総合特区制度」を適用した戦後処理事業の創設、遺骨収集事業を失業者の雇用支援対策に役立てるよう求める菅総理宛の要望書を岡田幹事長に手交している。岡田幹事長は「沖縄に遺骨が眠っていることを党としてもしっかり受け止め、検討したい」と応じた。
政府は、遺骨収集事業への「地域活性化要望書総合特区制度」適用に対する見解を示した上で、上記要望書「要望事項」への回答を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
厚生労働省としては、これまでも、戦没者の遺骨の身元を特定して遺族のもとへ遺骨を返還することを目的とし、死亡者名簿等の記録資料から戦没者及び遺族が推定でき、遺族から適切な検体が提供され、かつ、遺骨から鑑定に有効なDNAが抽出できる場合には、全額国庫負担でDNA鑑定を実施してきているところであり、お尋ねの「旧日本兵五柱の遺骨」についても、これらの条件が満たされれば、全額国庫負担によるDNA鑑定を実施することとしたい。
二について
遺骨収容作業においては、遺骨の所在が特定できない場合等に重機を用いた掘削を行っているところであるが、この場合にも、委託業者に対し、遺骨の尊厳を損なわないよう慎重に掘削を行うことを要請しているところである。今後とも、民間団体等の協力も得つつ、鋭意、遺骨の収容に努めてまいりたい。
三について
政府としては、「「遺骨収集を雇用支援に」NPO連絡協議会」から内閣総理大臣宛てに「県内における大型遺骨収集事業への「地域活性化総合特区制度」の適用」について要望書が提出されていることは承知しているが、現在、「地域活性化総合特区(仮称)」の指定等を内容とする総合特別区域法案(仮称)を今国会に提出するための検討を行っているところであり、現時点において、お尋ねについてお答えすることは困難である。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。