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東京電力福島第一原発での冷却作業等に従事している作業員に関する質問主意書

衆議院 第177回 第171号承知していない ×2

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2011年5月10日
内閣転送 2011年5月16日
答弁書受領日
2011年5月20日
提出から10日
答弁の項目数
6
質問 1,464字/答弁 1,346字

質問本文

本年五月九日の新聞報道によると、六十代の男性が大阪市西成区のあいりん地区で、東日本大震災により被災した宮城県でのトラック運転手の求人に応募し、採用されたものの、実際には仕事場として連れて行かれたところは福島県の東京電力福島第一原子力発電所であり、そこでの作業に従事させられていたことが明らかになったとのことである。その男性はマスクや防護服を渡され、福島第一原発の五号機と六号機に冷却水を放出するため、ポンプ車にホースをつなげる作業をさせられたとのことである。右男性と同様に、当初は全く別の職種と聞いて応募したものの、実際に従事させられた作業は福島第一原発での作業であったという事例が他に一件あるとも言われている。右を踏まえ、質問する。

一 政府として、前文で挙げた男性の事例の詳細な経緯を把握しているか。

二 前文で挙げた男性の事例に対する政府の見解如何。右は、我が国の法令に違反するものか。

三 本年四月二十一日の衆議院安全保障委員会において、福島第一原発で冷却作業にあたっている方々の人数並びにその所属先、立場について当方が質問したところ、黒木慎一資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官は、「現在、福島第一原子力発電所の現場では、東京電力の職員二百九名、また関連の企業、下請企業の方が百名から二百名働いておりますし、また私ども原子力安全・保安院の保安検査官が三名業務に当たっているということでございます。」との答弁をしている。右答弁では、東京電力の関連企業、下請け企業の方々が百名から二百名と、大ざっぱな数字が挙げられているが、政府として、現時点で右の正確な数字を把握しているか。

四 三の下請け企業、関連企業から来ている者の中に、前文で挙げた男性と同様の経過を経て福島第一原発の作業に従事させられた者はいないか、政府として正確に把握しているか。

五 新聞報道等で、福島第一原発で作業にあたっている作業員の方々は、シャワーも着替えもなく、すし詰め状態の中で床に寝るという、非常に劣悪極まりない状況の中に置かれていることが明らかになっている。また更には、被ばく線量を管理する手帳に正確な記載がなされず、将来的にガン等を発症した際の補償で不利益を被る可能性がある作業員もいるとのことである。右の事例は、まさに三の答弁にある関連企業、下請け企業から来ている方々に該当しているものと考えるが、政府として、その詳細な状況を把握しているか。

六 福島第一原発での作業は、福島県はじめ近隣の東北地方のみならず、我が国全体の命運がかかった、我が国にとって死活的に重要な意味を持つ作業である。その作業に従事している方々には、政府のみならず、我が国国民が等しく敬意を表し、万全の補償体制を取らねばならない。しかし、前文で挙げた男性のように、職を探し、弱い立場に置かれている者が、十分な説明を受けることもなく、弱みに付け込まれる形で当該作業に従事させられることがあっては決してならないと考える。政府として、同様の事例の再発防止を徹底すべく、しかるべき措置を講ずるべきであると考えるが、いかがか。

七 六と同様に、福島第一原発での作業に従事している方々のうち、特に弱い立場にあり、五で指摘したように、被ばく線量の管理手帳に適切な記載をしてもらえないケースが報告されている、三の答弁にある関連企業、下請け企業から来ている方々についても、その置かれている状況を改善すべく、政府としてしかるべき措置を講ずるべきであると考えるが、いかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

御指摘の「男性の事例」の詳細については、現在、都道府県労働局等の関係機関において調査を行っているところであり、法令違反があると認められる場合には、適切に対処してまいりたい。

三について

東京電力株式会社福島第一原子力発電所(以下「福島第一原子力発電所」という。)における作業従事者数については、東京電力株式会社からの連絡により把握してきているが、平成二十三年四月二十八日以前に把握していた作業従事者数は、作業当日の午前六時三十分時点でのものであり、また、日中は作業従事者の出入りが多くその人数は百人から二百人の間で常に変動していると承知していたため、御指摘の答弁においては幅を設けて回答したものである。なお、同月二十日午前六時三十分時点の作業従事者数は、同社の社員が二百九名、同社の関連企業及びその下請企業の社員等が三十六名と聞いている。その後、同社は報道機関からの要請により、同月二十九日以降、日中の作業従事者数を公表することとなったが、同年五月十八日午前六時三十分時点の作業従事者数は、同社の社員が百四十一名、同社の関連企業及びその下請企業の社員等が三十八名であり、前日十七日正午時点の作業従事者数は、同社の社員が三百二十九名、同社の関連企業及びその下請企業の社員等が千五百十一名であると聞いている。

四について

御指摘のような経緯を経て福島第一原子力発電所における作業に従事させられた者の有無については、把握していない。

五について

御指摘のような状況が御指摘の「関連企業、下請け企業から来ている方々」のみに関するものなのかについては把握していないが、福島第一原子力発電所の作業環境については、現在改善されつつあると認識している。また、東京電力株式会社は作業従事者ごとの被ばく線量を測定し、その管理を行うとともに、これを放射線管理手帳へ正確に記載するよう努めていると聞いている。

六について

厚生労働省としては、平成二十三年五月十三日に、東京電力株式会社、主要経済団体、労働者派遣事業団体及び建設業団体に対して、関係企業等が労働者の募集、求人の申込み及び労働契約の締結を行うに当たり労働条件等の適切な明示を行うよう要請し、また、民間職業紹介事業団体及び求人情報提供事業団体に対して、求人の申込み等の際に労働条件等の適切な明示が必要であることを求人者に周知するよう要請したところである。

今後とも、労働者の募集、求人の申込み及び労働契約の締結に関する制度について周知徹底を図るとともに、法令違反があると認められる場合には、適切に対処してまいりたい。

七について

政府としては、作業従事者の労働環境の改善について、東京電力株式会社に対して要請してきているところであり、例えば、平成二十三年四月十七日に公表した海江田経済産業大臣談話において、同社に対し、「道筋実現のために必要な、作業員の動員・配置、資機材の調達・準備、宿泊などの厚生施設の体制整備」を求めている。これを受け、同社は、作業従事者の宿泊設備など厚生施設の整備を行ってきたところであると承知している。

また、放射線管理等について法令違反があると認められる場合には、同社に改善を求めるなど適切に対処してまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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