ことばで探す › 衆議院 第177回
「ふるい下米」販売に対する日本農林規格法の表示義務化に関する再質問主意書
衆議院 第177回 第180号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
本年三月八日提出、「ふるい下米」販売に対する日本農林規格法の表示義務化に関する質問主意書(質問第一三〇号)で、生産者及び消費者を守る観点から、ふるい下米について質したが、同年三月十八日受領、答弁第一三〇号(内閣衆質一七七第一三〇号)においては、およそ誠意がなく、納得できない内容であった。
旧食糧管理法では、「ふるい下米」は「特定米穀(くず米、砕米)」とされ、加工用であったが、先の答弁書によると、現行食糧法において、第四条第二項第二号に規定し、主食用米として取り扱われている。これにより、混米・販売されているのが現状であるが、消費者にとっては品質が判別不能であり、米の品質に見合った価格形成が不安定になる恐れが生じるものである。このような中、米の需給バランスを改善するため、昨年JA福井県経済連は、平成二十二年産米から、主食用米の大粒化を進めるとともに、「ふるい下米」を全農において回収し、品質区分を設けた後に、多様な加工用途米等に見合った品質・価格に仕立てた上で販売する取り組みを行い、主食用以外への販売を強化し、農家の手取りを増やすことに資するものとして注目されているところである。
米の販売業者の利益を損なわず、大粒化による産地ブランドの強化を推進し、「ふるい下米」の集荷・販売を産地県全体として取り組むことにより、食料自給率向上と需給バランスを克服することが肝要と考える。
従って、次の事項について再度質問する。
一 前回の質問において、「ふるい下米」の年間収穫量の問いに対し、三十万から四十万トン程度とのことであるが、この推計では、一・九ミリメートル及び二・〇ミリメートルで選別されなかった量が除外されてはいないのか、明確に示されたい。
二 一に関連し、一部の農業者から、「政府が一・七ミリメートルで推計した『全国水稲収穫量』は実際の流通量に比べ数十万トンの誤差があり、米の生産数量目標の配分や交付金額の算定に問題が生じているのではないか」との声があるが、どのように分析しているのか、菅内閣の見解如何。
三 日本農林規格法に基づく「複数原料米・国内産」の表示は、消費者にとってどのような利点があるのか、菅内閣の見解如何。
四 三に関連し、「複数原料米」表示は、くず米や古米を混ぜても消費者には分からず、品種、産地、産年も知ることができない。複数原料の内訳表示をするには農産物検査法に基づく検査を受けた米に限られ、しかも検査は任意であり、未検査米は表示を禁止されていると聞く。複数原料の内訳表示を販売業者の任意とせず、また未検査米においても品種、産地、産年を正しく表示すべきとの声があるが、菅内閣の見解如何。
五 三、四に関連し、本年七月に施行される米トレーサビリティ法について農林水産省は、「あくまで食品の移動を追跡するための仕組みであり、生産履歴を記録・開示することではない」としている。消費者に品種、産地、産年を開示しない根拠は奈辺にあるのか、菅内閣の見解如何。
六 三〜五に関連し、品種、産地、産年の表示が禁止されている未検査米であっても、消費者向けでは禁止し、業務用に使う場合には表示できると聞くが、その整合性の欠落についてどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
七 三〜六に関連し、現在の「玄米及び精米品質表示基準」には「ふるい下米」の表示義務がなく、品質・食味の低下を招き、生産者にとっては、ふるい下米が主食用途に還流することが全体の米価水準を押し下げ、結果的に農家の手取りの低下につながっているとの意見があるが、菅内閣の見解如何。
八 米の需給バランスを改善するため、「ふるい下米」を全農において回収し、品質区分を設け、さらに仕分けした後、多様な加工用途米等にあった品質・価格に仕立てた上で販売する福井経済連の取り組みに対してどのように評価しているのか、菅内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
先の答弁書(平成二十三年三月十八日内閣衆質一七七第一三〇号)一についてでお答えしたとおり、政府が生産量を把握しているふるい目幅一・七ミリメートルのふるいにより選別された米穀のうちふるい目幅一・八五ミリメートルのふるいにより選別されなかった米穀の生産量は、作柄等により変動はあるものの、毎年、三十万から四十万トン程度と推計したところであり、この中にはふるい目幅一・八五ミリメートルを超えるふるいにより選別されなかった米穀も含まれている。
二について
御指摘の「実際の流通量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、従来から、農林水産省が公表している水稲収穫量は、ふるい目幅一・七ミリメートルのふるいにより選別された米穀を、主食用として飯用に供し得る米穀としており、都道府県別の米の生産数量目標及び米の所得補償交付金の交付単価は、当該水稲収穫量を基に算定している。
三について
お尋ねの「複数原料米・国内産」の表示については、当該表示を行っている米穀に産地、品種又は産年が同一でない原料玄米を使用していること及びその全てが国内産であることを消費者に情報提供できるという利点があると考えている。
四について
市場原理の導入、規制緩和を通じた流通の合理化等を図るという主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成六年法律第百十三号。以下「食糧法」という。)の趣旨を踏まえ、平成十六年から全ての米穀について農産物検査法(昭和二十六年法律第百四十四号)に基づく農産物検査を任意に受けることができるものとしたところであるが、先の答弁書二についてでお答えしたとおり、御指摘の未検査米の品種、産地及び産年の表示の義務化については、引き続き、精米等に関する表示の実態調査を行うとともに、消費者等の意見を幅広く聴くこととしたい。
五について
米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(平成二十一年法律第二十六号)は、平成二十年に発覚した事故米穀の不正規流通問題を契機に制定されたものであり、その際、米製品全般にわたる消費者の不安の一因として、米穀及び米穀を原材料として使用している食品の原料米の産地が分からないことがあったことに鑑み、同法第八条第一項においては、消費者の信頼を回復するために不可欠な措置として、産地について、その伝達を義務付けることとされたものである。一方、品種及び産年については、同様の事情にないことから、これらの伝達を義務付けることとはされなかったものである。
六について
国民の主食として重要な農産物である米穀については、米穀の産地、品種及び産年に関する情報が消費者の商品選択に資するものであり、消費者への販売に当たっては、特に当該情報に係る信頼を確保する必要があることから、農産物検査法第十三条の規定による証明等がある場合に限って、産地、品種及び産年を表示できることとしている。
なお、業務用に米穀を販売する事業者は、その販売する米穀の産地、品種及び産年に関する情報を表示する場合には、当該情報が記載された書類を整備し、これを保存するよう努めなければならないこととしている。
七について
米穀の価格は、米穀の品質のほか、需給動向、経済情勢等による様々な影響を受けて決まるものである。なお、ふるい目幅一・八五ミリメートルのふるいにより選別されなかった米穀であっても、ふるい目幅一・七ミリメートルのふるいにより選別された米穀は、食糧法第四条第二項第二号に掲げる米穀の需給の見通しに関する事項等において、主食用米として取り扱っている。
八について
米穀の産地においては、従来から、他の産地との差別化等を図るために、例えば、ふるい目幅一・八五ミリメートルを超えるふるいにより米穀を選別する取組を行っているところもあり、当該ふるいにより選別されなかった米穀について、産地における販売戦略として、主食用、加工用等の用途に分けて販売しているものと承知している。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。