Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第177回

第三号被保険者の不整合記録に関する質問主意書

衆議院 第177回 第73号お答えすることは困難 ×2

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2011年2月17日
内閣転送 2011年2月21日
答弁書受領日
2011年2月25日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 1,380字/答弁 1,631字

質問本文

現行の年金制度では、第二号被保険者が失業などで第一号被保険者になる場合などには、その配偶者(第三号被保険者)は、第一号被保険者に切り替えることが義務づけられている。ところが、この切り替えをせず、第三号被保険者のままになっているケースがある。この「第三号被保険者の不整合記録問題」に対して厚生労働省は、平成二三年一月一日から一律に第一号被保険者の未納部分を二年間さかのぼって納めれば、それ以前については未納のまま第三号被保険者であったとする「運用三号」と称する措置を実施している。同措置は「公平性」を欠き、年金制度に対する不信感を助長しかねない。

右を踏まえ、以下質問する。

一 過去にさかのぼって一律に救済する「運用三号」は、届け出主義を基調とする現行法に抵触すると思われるが、政府の見解を明らかにされたい。現行法に抵触しないというのであれば、「運用三号」の法的根拠を明らかにされたい。

二 「運用三号」を実施するのであれば、法改正を経て実施すべきであったと考えるが、「運用三号」を実施するにあたって法改正の必要性を認識していたが「通知」で済ませたのか、あるいはそもそも法改正の必要性を認識していなかったのか、いずれかであるか、明らかにされたい。

三 厚生労働省の説明によれば、第一号被保険者に移行の届け出を行わず未納のままの対象者を救済する根拠として、制度が創設された昭和六一年から平成一〇年三月までは「行政の取り組みがほとんど行われなかった期間」、平成一〇年四月から平成一七年までは「行政の対応が不十分な期間」としている。

(1) この「ほとんど行われなかった」あるいは「不十分」であることが、救済の理由であるとすれば、これは「行政の瑕疵」あるいは「行政の不作為」ということになると思うが、「行政の瑕疵」あるいは「行政の不作為」を認めるとすれば、その期間はいつからいつまでなのか。

(2) 「行政の瑕疵」あるいは「行政の不作為」を認めないというのであれば、その理由を明らかにされたい。

(3) 「行政の瑕疵」あるいは「行政の不作為」を認めないのであれば、認めずに特定の対象者を一律救済することは可能なのか明らかにされたい。

四 「運用三号」で救済される人(例妻)の配偶者(例夫)が、未納を続けていた場合でも「運用三号」による救済はあるのか。その場合、失業などで第一号被保険者になった人(例夫)の未納を救済することはせずに、第三号被保険者から第一号被保険者に移行する人だけを救済することは不公平にならないか。

五 「運用三号」は平成二三年一月一日から適用されたが、それ以前に自ら申し出た人は適用されず、未納のままとなる。これは不公平になると思うが、政府の見解を明らかにされたい。

六 今後、同様のケースであえて第一号の保険料を納めないという人が出てくる可能性がある。もしそうなればモラルハザードになりかねないが、政府の見解を明らかにされたい。

七 年金記録回復については、これまでは個々人のケースで救済することはあったが、今回は対象者すべてである。対象者を一律的に適用するというのは政府の年金記録に関する方針転換と考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

八 類似の事案あるいは他に同じような例があれば、同様な措置をとるのか、明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び三について

国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)上、第三号被保険者は、その配偶者が第二号被保険者の資格を喪失したことにより、同法第七条第一項第一号に該当するに至った場合には、当該該当するに至った日から第一号被保険者となるものである。この場合、当該被保険者は、同法第十二条第五項の規定に基づき、第三号被保険者から第一号被保険者への種別変更の届出を行わなければならないこととされているが、当該届出が行われない場合に、職権で種別変更を行う義務が行政に課せられているわけではなく、また、同法上、当該届出についての周知義務が行政に課せられているわけでもないことから、当該届出が行われない場合の実際の被保険者種別と年金記録との不整合について法律に違反するような行政の瑕疵や不作為があったとは考えていない。

しかしながら、実際の被保険者種別と年金記録との不整合が生じている者に対する種別変更の届出の勧奨や当該勧奨に応じない場合の職権による種別変更に係る旧社会保険庁の取組が不十分であり、実際には第一号被保険者であった期間も含め、第三号被保険者としての年金記録を、事実上、真正な記録と認めて行ってきた同庁の対応を踏まえると、第三号被保険者期間として記録管理されていた期間が実際には第一号被保険者期間であった事実が事後的に判明した場合に、同法に基づき、当該事実に合わせてこれらの年金記録を過去に全て遡って職権で訂正することは、多くの年金受給権者及び被保険者に不測の不利益を生じさせ、年金制度に対する国民の信頼をも損ねることとなることから、御指摘の措置(以下「本件措置」という。)は、あえて、現状の年金記録を変更せずに尊重することにより、国民に大きな負担を強いることなく、現行の年金制度を運用しようとするものであり、このことが法的に許されないものとは考えていない。

二について

厚生労働省としては、一及び三についてで述べたとおり、本件措置は、現行の年金制度の運用に係るものであり、法律改正については考えていなかった。

四について

本件措置は、御指摘の場合の「例妻」について適用される一方で、第二号被保険者であった「例夫」については適用されないが、第二号被保険者については、保険料を負担していない第三号被保険者と異なり、毎月保険料を負担しており、失業、転職等に際して、自らの被保険者種別の変更を容易に認識できる状況にあることを勘案すると、そのことが不公平になるとは考えていない。

五について

御指摘の問題点については、本件措置が実施される前に第一号被保険者に訂正された年金記録を改めて第三号被保険者に戻すことは、一及び三についてで述べた現状の年金記録を変更せずに尊重するという考え方を超え、新たに国民年金法に適合しない年金記録を作成することとなるから、これにより解決することは困難である。なお、今後、低年金者や無年金者の問題等年金制度に関わる諸課題を検討する中で、御指摘の問題点についても検討すべきものであると考える。

六について

お尋ねについては、実際の被保険者種別と年金記録との不整合が生じないよう、国民年金法第十二条に基づき、被保険者の種別変更の届出を確実に行うことについて周知徹底してまいりたい。また、日本年金機構においては、実際の被保険者種別と年金記録との不整合が生じている者の把握に努め、当該者に対し種別変更の届出を行うよう個別に勧奨するとともに、当該勧奨に応じない場合には、職権による種別変更を徹底していくこととしている。

七について

厚生労働省としては、従来より、「年金記録回復基準」を設け、これに該当する者についての年金記録の回復を図ってきているところであり、本件措置の実施が御指摘のような方針転換となるわけではない。

八について

御指摘の「類似の事案あるいは他に同じような例」の具体的な内容が明らかでないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2011年8月26日 橘 慶一郎(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年9月6日
衆議院 第177回 第427号
提出 2011年3月15日 浜田 和幸 答弁 2011年3月29日
参議院 第177回 第121号検討してまいりたい ×1
提出 1997年2月26日 桝屋敬悟 答弁 1997年3月14日
衆議院 第140回 第7号お答えすることは困難 ×1
提出 2011年8月25日 田村 智子 答弁 2011年9月2日
参議院 第177回 第270号
提出 2003年6月24日 保坂 展人(社会民主党・市民連合) 答弁 2003年7月25日
提出 2011年3月8日 加藤 修一 答弁 2011年3月25日
参議院 第177回 第107号

件名の語が重なる質問主意書

提出 2011年9月28日 橘 慶一郎(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年10月7日
衆議院 第178回 第48号お答えすることは困難 ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる