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東京電力の電力料金引き上げに関する第三回質問主意書
衆議院 第180回 第198号
質問本文
一 政府は先の質問主意書に対する答弁書の中で「枝野経済産業大臣は、平成二十四年三月十五日に、インターネットを通じて御指摘の「東京電力の値上げのやり方」に係る情報に接し、また、同月十六日に、経済産業省事務方から報告を受け、把握した」と答えているが、この三月十六日付の経済産業省事務方からの報告は、大臣が要求して行われたものなのか、それとも事務方からの申し入れで行われたものなのか。経済産業省の事務方は、この日までに東京電力の値上げのやり方を把握していたのか、していたならば、いつ、どのように把握したのか。もし把握していなかったならば、なぜ、これだけ問題になっていた値上げの中身を把握しようとしなかったのか。もし値上げの内容を把握していたのならば、経済産業省の事務方は、東京電力に対して、この値上げの問題点を指摘しなかったのか。指摘していたならば、いつ、経済産業省の誰が東京電力の誰に対して指摘したのか。それにもかかわらず東京電力が改善をしなかったことを政府はどう考えるか。三月十六日まで経済産業省の事務方が経済産業大臣に東京電力の値上げの問題点を報告しなかったのはなぜか。
二 政府は先の質問主意書に対する答弁書の中で「電気事業法に規定する特定規模需要の需要家に対する電気料金を含む供給条件については、電気事業者と需要家との間の契約により決まるものであり、契約の内容を公表するかどうかについては、各契約当事者において判断されるべきものであると考えている。また、電気事業者が契約に当たってどのような条件を需要家に提示するかについて、同法上特段の規制はないが、東京電力株式会社において、その内容について需要家に適切に説明すべきものと考えている」と答えているが、ほとんどの需要家は、東京電力との契約内容には守秘義務があると勘違いしている。現に、政府内でも、文部科学省は、国立大学が東京電力との間で締結している電力供給契約の内容については守秘義務があるとの説明をしている。電気事業法上、需要家に、東京電力との契約内容を秘密にしなければならない義務があるか。現在の東京電力の供給に関する書類には、第三者に開示しないことを定型的にうたっているが、政府はこれをやめさせるべきではないか。
三 政府は先の質問主意書に対する答弁書の中で「現行制度上、特定規模需要については、需要家は、その所在地を供給区域に含む一般電気事業者だけでなく、他の一般電気事業者や特定規模電気事業者からも電気の供給を受けることが可能である。しかしながら、現時点では、需要家の選択肢は事実上限定されていると認識しており、これまでの電気事業制度改革の目的の一つである需要家の選択肢の確保が必ずしも達成されていないことから、需要家の多様な選択肢を確保することは電気事業制度改革の検討課題の一つであると考えている」と答えているが、それでは、多くの需要家の経営に影響を及ぼしている現在の東京電力の一方的な値上げに対して、政府はどのような対応をとるつもりか。
四 政府は先の質問主意書に対する答弁書の中で「お尋ねの「柔軟な対応」とは、東京電力が、電気の供給を停止する時期について、個々の顧客の置かれた状況を踏まえて個別に判断していくということである。また、これに関して、東京電力の西澤代表取締役社長は、平成二十四年四月五日の参議院予算委員会において、電気の供給を停止する時期について「いろんなケースがあると思いますので、お客様お一人お一人の御事情をよくお聞きしながら・・・柔軟かつ丁寧な・・・対応には全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。」旨の答弁をしていると承知している」と答えているが、現在の東京電力の対応が、「柔軟かつ丁寧な対応」であると政府は認識しているのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「三月十六日付の経済産業省事務方からの報告」については、経済産業省事務方からの申入れで行われたものである。東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)においては、平成二十四年一月十七日に、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号。以下「法」という。)に規定する特定規模需要の需要家(以下単に「需要家」という。)に対する電気料金の値上げについて公表しているところ、同省においては、平成二十四年二月九日に資源エネルギー庁長官から東京電力の西澤代表取締役社長に対し、需要家に対して丁寧な説明と誠実な対応をするよう指導している。しかしながら、需要家に対する電気料金の値上げについては、法に基づく経済産業大臣の認可は必要とされておらず、値上げの方法も含めて電気事業者と需要家との間の契約により決まるものであるため、東京電力が現在の契約の契約期間満了までは値上げを拒否できることについて需要家に対して説明をせずに、契約期間満了前に値上げを行うことに需要家が異議を唱えなければ同意したとみなすとしたことについては、同省事務方としてもインターネットを通じて御指摘の「東京電力の値上げのやり方」に係る情報に接し、同年三月十六日に東京電力から事実関係を確認するまでは把握していなかったものである。
二について
法においては、需要家が電気事業者との間で締結した契約の内容について秘密保持に係る義務を課しておらず、先の答弁書(平成二十四年四月十七日内閣衆質一八〇第一七六号)二についてでお答えしたとおり、契約の内容を公表するかどうかについては、電気事業者と需要家の間の契約に基づき、各契約当事者において判断されるべきものであると考えている。また、電気事業者が契約に当たって需要家に提示する条件については、法に基づく特段の規制はなく、政府としてこれを撤回させることはできないが、東京電力において需要家と契約するに当たっては、契約の内容について需要家に適切に説明すべきものと考えている。なお、国立大学法人等に対しては、政府は契約相手方や契約額等契約に係る情報を原則として公表しなければならないとしている「公共調達の適正化について」(平成十八年八月二十五日付け財計第二〇一七号財務大臣通知)に掲げられた各項目に準じて各法人において公共調達の適正化に取り組むよう要請している。
三について
需要家に対する電気料金の値上げについては、法に基づく経済産業大臣の認可は必要とされておらず、電気事業者と需要家との間の契約により決まるものであるため、政府としては、法に基づく措置を講ずることはできない。他方、枝野経済産業大臣においては、平成二十四年二月十三日に、東京電力及び原子力損害賠償支援機構に対し、更なる経営合理化に努力し、総原価を見直した結果を一般の需要に対する電気料金のみならず需要家に対する電気料金にも遡及的に反映すること、家庭や中小企業の節電努力に報いるような料金メニューを工夫すること等について指導したところである。
四について
お尋ねの「現在の東京電力の対応」が何を指すのか必ずしも明らかでないが、東京電力によれば、現時点では、契約の合意に至らず需要家に対して供給を停止した事例はないとのことである。今後とも、東京電力に対しては、個々の需要家の置かれた状況を踏まえて個別に判断していくことを求めてまいりたい。
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